8回目のジョン・レノン音楽祭で1万3千人がひとつに

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ジョン・レノンを敬愛するアーティストたちが集い、アジアやアフリカの子どもだちに学校をプレゼントする毎年恒例のチャリティ・コンサート「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」。その第8回目のイベントがジョンの命日である昨日12月8日に、日本武道館にて開催された。

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今年はジョンとヨーコが平和活動を始めてから、40年という節目の年。「愛と平和」の祭典として、大いに盛り上がった((c)ジョン・レノン音楽祭実行委員会)。

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チケットがソールドアウトを記録した今回は、武道館のスタンド席が360度すべて開放され、1万3000人もの観客が来場。奥田民生吉井和哉LOVE PSYCHEDELICOなどといった常連組から、絢香CharフジファブリックSalyuなど初出演組まで、バラエティに富んだ15組22名がジョン・レノンやTHE BEATLESが残した名曲を披露した。

会場は定刻どおりに暗転し、オープニング映像と無機質なダンスビートが流れる中、奥田民生、トータス松本、斉藤和義ゆずの4組がステージに登場。「Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey」「A Hard Day's Night」といった、ライブのスタートにふさわしい勢いあるナンバーで会場を盛り上げた。

その後は絢香やTHE SUNDAY DRIVERS、BONNIE PINKが登場。今回初出演となる絢香は、「母がファンクラブに入るくらいTHE BEATLESの大ファンなので、子どもの頃から聴いてきました。出演が決まったとき、どの曲を歌おうか母に相談したら、リクエスト曲がたくさんメールで送られてきました(笑)」とイベントに参加できた喜びを語った。

また、フジファブリックはドラムに古田たかしを迎え、THE BEATLES中期の名曲「Strawberry Fields Forever」を熱演。常連組のLOVE PSYCHEDELICOはKUMIとNAOKIの2人でステージに現れ、「Dear Yoko」などをパワフルにカバー。さらに、以前から出演を切願していたというSalyuは「ジョンから“ロックは生き方だ”ということを学びました」と口にし、「Mother」をエモーショナルに歌い上げた。

そして、詞の朗読でイベント初参加を果たした女優・宮崎あおいは、ジョンのスタンダード・ナンバー「Love」「Imagine」の歌詞を朗読。女優ならではの表現力で、オーディエンスの心を鷲掴みにした。

2001年の第1回目以来の登場となるゆずは、「In My Life」「(Just Like) Starting Over」を爽やかに披露。斎藤ノブをパーカッションに迎えた夏木マリは、日本語詞に訳した「John Sinclair」で会場を盛り上げた。斉藤和義も同じように、「英語が苦手だから」と「Across The Universe」を日本語詞でカバー。自身のバックバンドを引き連れて出演した斉藤は、続く「I Wanna Be Your Man」で荒々しいロックンロールをかき鳴らし会場の温度を一気にヒートアップさせた。

映像で出演したジョンの息子、ショーン・レノンは初めて亡き父に捧げる楽曲「Listen」を披露。5才で父を失ったショーンの視点で歌われたこの曲に、1万3000人の観客が静かに聴き入った。

2002年以来6年ぶりのイベント出演となったトータス松本は、「Ticket To Ride」「Stand By Me」をソウルフルに熱唱。常連のひとりである奥田民生はCharと共演し、「Come Together」で緊張感あふれるギターバトルを展開した。そしてCharは、独自の解釈でヘヴィにアレンジされた「Ticket To Ride」で、持ち前のギターテクニックを次々に繰り出していった。

昨年に続いての登場となる吉井和哉は、公の場に現れるのも約1年ぶりのこと。若干緊張した表情で、バラード調にアレンジされた「Help!」と、初年度にも披露済みの「God」を歌い、1万3000人の観客を惹きつけた。

イベントはいよいよクライマックスへ。夏木マリがこの日の出演者全員をステージに呼び入れると、「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」には欠かせないオノ・ヨーコもステージに姿を現した。そして、ヨーコが発案した光の芸術「オノコード」を点滅させ、出演者と1万3000人の観客が「I LOVE YOU」を光で表現。暗い武道館の会場が1万数千もの光に包まれ、会場にいたすべての人たちが「I LOVE YOU」という言葉でひとつになった。

最後は出演者全員で、「Happy Xmas (War Is Over)」や「Power To The People」を熱唱。そしてヨーコがジョンとの思い出の品として、「(Just Like) Starting Over」のレコーディングで使用されたラッキー・ベルを持参。ジョンとの思い出を話すうちに、ヨーコが突然泣き崩れる場面もあった。最後に「今から私がこのベルを3回鳴らします。その間にみなさん願い事をしてください。その願いは、きっとかならず叶います」と言ってベルを3回鳴らし、最後のナンバー「Imagine」で3時間強にわたるイベントは幕を閉じた。

「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」セットリスト

--オープニング映像--
01. オープニングメドレー:Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey ~ A Hard Day's Night / 奥田民生・トータス松本・斉藤和義・ゆず
02. Eight Days A Week / 絢香
03. Mind Games / 絢香
04. Free As A Bird / THE SUNDAY DRIVERS [箭内道彦×渡辺健二(スネオヘアー)]
05. Woman / THE SUNDAY DRIVERS [箭内道彦×渡辺健二(スネオヘアー)]
06. Whatever Gets You Thru The Night / BONNIE PINK
07. With A Little Help From My Friends / BONNIE PINK
--映像:昨年までに、ジョン・レノン スーパー・ライヴで支援された75校の紹介--
08. Strawberry Fields Forever / フジファブリック
--転換:BGM "You Are Here"--
09. Dear Yoko / LOVE PSYCHEDELICO
10. Watching The Wheels / LOVE PSYCHEDELICO
11. Oh My Love / Salyu
12. Mother / Salyu
--詞の朗読「Love」 / 宮崎あおい--
13. In My Life / ゆず
14. (Just Like) Starting Over / ゆず
15. John Sinclair / 斎藤ノブ + 夏木マリ
--ナレーション:子どもの手紙--
16. Love / 斎藤ノブ + 夏木マリ
--映像:支援した学校の子どもたちの笑顔--
17. Across The Universe / 斉藤和義
18. I Wanna Be Your Man / 斉藤和義
--映像:ショーン・レノン ビデオ・メッセージ/父へ捧げる未公開曲演奏ビデオ--
19. Ticket To Ride / トータス松本
20. Stand By Me/ トータス松本
--詞の朗読「Imagine」 / 宮崎あおい--
21. Norwegian Wood (This Bird Has Flown) / 奥田民生
22. Come Together / Char×奥田民生
23. Ticket To Ride / Char
24. Help! / 吉井和哉
25. God / 吉井和哉
26. Happy Xmas (War Is Over) / 全出演者
27. メドレー:Power To The People ~ Give Peace A Chance / 全出演者
28. Imagine / 全出演者

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音楽ナタリー @natalie_mu

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