パスピエが「Cold Edge」カバー！9mmと異色対バン完遂

パスピエが、4月21日に東京・SHIBUYA-AXにて自主企画イベント「印象C」の最終公演を開催。この日はFragmentがゲストDJアクトを務め、パスピエと9mm Parabellum Bulletの対バンが繰り広げられた。

FragmentがDJで場を温めた上で、9mmのアクトがスタート。赤い照明に包まれてメンバーの菅原卓郎（Vo, G）、滝善充（G）、中村和彦（B）、かみじょうちひろ（Dr）がステージに現れる。彼らは冒頭から「Cold Edge」「The Lightning」「Black Market Blues」「Answer And Answer」と4曲立て続けにライブアンセムをお見舞い。暴れ狂うフロアをいったん落ち着かせると、菅原は「うちのドラムのかみじょうくんがパスピエを好きすぎてパスピエにコンタクトを取ったところ、ライブに呼んでくれました」とイベント出演の経緯を明かし、「しかも今日はファイナルでしょ。そんなところに俺たちを呼んだら大変なことになるってことを、どうかご理解いただきたい」とオーディエンスを煽った。

中盤は、菅原のよく通るボーカルが堪能できる「どうにもとまらない」「黒い森の旅人」などをプレイ。7月にリリースされる初のベストアルバム（タイトル未定）の告知を挟んだ直後は、1stアルバム「Termination」より「砂の惑星」を送った。

菅原はこの日初めてパスピエのライブを観るとのことで、「こうやって会ったのも何かの縁ですから、パスピエと俺たち仲良くやれたらいいなと思います。よろしくね、みんなも」とパスピエのファンにも挨拶。その後、ライブの勢いを再び加速させて「Discommunication」「The Revolutionary」「新しい光」「Punishment」と4曲を投下した。「Punishment」では、かみじょうの扇情的なドラミングに乗せて菅原、滝、中村が轟音を響かせながら頭を振るという、9mmらしい激しいステージングを展開した。

主催者のパスピエも、9mmに負けじと威勢よく「はいからさん」でスタートを切る。「フィーバー」「とおりゃんせ」では大胡田なつき（Vo）の音に合わせた独創的な舞いも絶好調で、彼女は「大先輩で憧れの9mmと、ここに来てくださった皆さんとライブができるのがうれしいです。本当にありがとうございます」とMCを行った。

この日バンドは、3月にリリースした両A面シングル「MATATABISTEP / あの青と青と青」の収録曲すべてを披露。カップリング曲の「万華鏡」や電気グルーヴ「Shangri-La」のカバーに、観客は興味深く耳を傾けていた。また自主企画イベントらしく、パスピエ最初の自主制作盤「わたし開花したわ」に収められている「夕焼けは命の海」というディープな選曲センスが光る一幕もあった。

アンコールでパスピエは、「印象」恒例となった対バン相手の楽曲のカバーに挑戦。この日選ばれたのは、本編で9mmが1曲目に演奏した「Cold Edge」だった。彼らはこの曲のポイントである三三七拍子などを生かして原曲に忠実にカバー。難易度の高いナンバーを終えた5人は「やったー！」「やり切ったぞー！」とガッツポーズを掲げ、9mmのかみじょうと仲の良いやおたくや（Dr）は「スティック1回回してやりましたよ！」は満足気な笑顔を見せた。

また、ラストチューンを前に成田ハネダ（Key）の口から「重大発表」として6月18日に2ndフルアルバムをリリースすることをアナウンス。同時に大胡田とやおが巻き物を開いていき、成田直筆の字で書かれた「幕の内ISM」なるアルバムタイトルを公開した。喜びの歓声に沸くSHIBUYA-AXのオーディエンスを眺めながら、成田は「今日のファイナルがこういう形で迎えられて本当にうれしかったです」とイベントを総括。最後はパスピエのライブの鉄板「最終電車」で「印象C」を締めくくった。

パスピエ presents 印象C
2014年4月21日 SHIBUYA-AX セットリスト

9mm Parabellum Bullet

01. Cold Edge
02. The Lightning
03. Black Market Blues
04. Answer And Answer
05. どうにもとまらない
06. Wanderland
07. 黒い森の旅人
08. 砂の惑星
09. キャンドルの灯を
10. ハートに火をつけて
11. Discommunication
12. The Revolutionary
13. 新しい光
14. Punishment

パスピエ

01. はいからさん
02. フィーバー
03. とおりゃんせ
04. MATATABISTEP
05. 万華鏡
06. 気象予報士の憂鬱
07. 夕焼けは命の海
08. あの青と青と青
09. Shangri-La
10. ワールドエンド
11. チャイナタウン
12. S.S
＜アンコール＞
13. Cold Edge（※9mm Parabellum Bulletカバー）
14. 最終電車

※記事初出時、本文中の記載に誤りがありました。訂正してお詫びします。