「妄想日記」だらけ！シド10周年祝い後輩らがカバー連発

2013年12月28日 16:51 1202 8 音楽ナタリー編集部

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今年2013年に結成10周年を迎えたシド。彼らがアニバーサリー企画の最後を飾るライブイベント「Visual BANG!～SID 10th Anniversary FINAL PARTY～」を、昨日12月27日に東京・日本武道館で開催した。

「Visual BANG!～SID 10th Anniversary FINAL PARTY～」の様子。（撮影：今元秀明）

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マオ（Vo）（撮影：今元秀明）

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Shinji（G）（撮影：今元秀明）

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明希（B）（撮影：今元秀明）

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ゆうや（Dr）（撮影：今元秀明）

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「Visual BANG!～SID 10th Anniversary FINAL PARTY～」の様子。（撮影：今元秀明）

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イベントにはシドのほか、「妄想日記」のカバーシングル企画に参加した若手アーティストたち10組が出演。約8時間にわたって満員のオーディエンスを熱狂させた。

開場中にはDANGER CRUE主催のイベント「J-ROCK EXPLOSION 2013 華麗なる激情最終章-新たなる旅立ち‐」を勝ち抜いたEVEがオープニングアクトとしてライブを実施。ステージから左右に伸びる花道にも繰り出し、観客とのコミュニケーションを楽しむなど、堂々としたパフォーマンスで魅せた。そして本編のトップバッターとして登場したDIVは、「始めようか。派手にやろうぜ！」という宣言とともに「妄想日記」のカバーからライブをスタートさせる。火炎が盛大に飛び交う中で同曲を熱演し、さらに「LOVE IS DEAD」「ASTERIOS」「ZERO ONE」などでバンドの勢いをアピールした。

続くカメレオはキーボードやバイオリンを取り入れたシックなアレンジの「妄想日記」で観客を惹き付けたほか、メンバー全員が楽器を持たず踊ったり、歌ったり、マイクリレーをしたりと飛び道具的なステージで満員のオーディエンスを魅了した。ν[NEU]はシドの「アリバイ」のカバーを1曲目に据える予想外のセットリストを用意。さらにPVでメンバーの女装やキスシーンが話題を集めた「妄想接吻」を観客とともに踊り、最後にハッピーな「The 25th Century Love」を届けた。ポップな雰囲気が強かった前半戦の中で、Moranはディープな音世界を披露。Hitomi（Vo）の「この場所にいる1人ひとりにMoranの音楽が沁み込んでいきますように」という言葉から「皮下に滲む」「ホロウマン」などシリアスかつ耽美な楽曲をプレイしつつ、曲の合間に「シドおめでとう！」という先輩への祝福の言葉を交え観客とともにシドの10周年を祝った。

和装が印象的なDaizyStripperは、シドの「青」のカバーからライブを開始するサプライズを敢行。そのままジャジーなアレンジの「妄想日記」へと流れ、間髪入れずに自分たちのオリジナルナンバー「STARGAZER」「STAY GOLD」を熱演した。また夕霧は「絶対ココにワンマンで連れて来るからな！」叫び、ファンをおおいに喜ばせた。ZOROはエレクトロアレンジと全編英語詞による「妄想日記」カバーをダンサーを従えてパフォーマンス。また龍寺（Vo）は途中で上着を脱ぎ、背中に書かれた「SID命」の文字を観客にお披露目。シド愛をファンにアピールしていた。そしてAYABIEは「夏、夜の夢花と散る」「桜ロマンス」など季節感のあるナンバーを届けたほか、夢人（Vo）がマオ（Vo）との秘話を明かし、食事の際必ず奢ってくれたという男気あるエピソードで会場を盛り上げる。

男だらけのイベント出演者の中で、紅一点となったのはアリス十番とスチームガールズの合体ユニット「仮面女子」。マスク姿の16人の少女たちが、チェーンソーを持って登場すると会場は異様な空気に包まれる。観客の視線を釘付けにした彼女たちは、メタルアレンジを施した「妄想日記」を曲にぴったりな激しい振り付けとキュートな歌声で熱演。元気いっぱいのMCを挟みつつ「大冒険☆」「夏だね☆」などを全力でパフォーマンスし、鮮烈な印象を残してステージを降りていった。

「君が代」をバックに登場したR指定は「玉砕メランコリィ」で自分たちのペースを作り出し、ライブを進めていく。「妄想日記」ではマモ（Vo）が「恐れ多いですが、今だけは“マオにゃん”ではなく、“マモにゃん”と呼んでくれ！」と懇願し観客の黄色い歓声を浴びる一幕もあった。そしてゲストアクトの最後を飾ったDOGinTheパラレルワールドオーケストラは、振り付きで「妄想日記」を披露したり、メンバー全員がボーカルを務める「Doggy's Party!!」を花道に繰り出して熱唱したり、アグレッシブなステージを繰り広げた。

ここまでで十分会場はあたたまっていたが、主役のシドが登場するとすさまじい歓声が会場に響き、熱気も急上昇。「アリバイ」が始まるとオーディエンスのジャンプで武道館が揺れ、続けて届けられた「夏恋」で熱気はさらに高まっていく。「私は雨」で観客を酔わせたあと、メンバーは「こんなにたくさん集まってくれたお礼に」と新曲「hug」を贈った。ミラーボールが回る中で披露された「ANNIVERSARY」では金銀のテープが発射され、武道館が祝福ムードに包まれる。後半は、観客の独特の振り付けが目を引く「循環」、ヘビーなアンサンブルが炸裂する「眩暈」、マオの狂気をはらんだ歌声が印象的な「吉開学17歳（無職）」が披露された。なおシドのライブ終了後はスクリーンにニューアルバム「OUTSIDER」のリリースや、全国ツアーのスケジュールがアナウンスされ観客を歓喜の渦に巻き込んだ。

イベントの目玉となったのは、ボーカリストたちを招いての「妄想日記」の特別セッション。各グループのボーカリストたちはマイクリレーをしながら名曲を歌い継ぎ、改めて楽曲の魅力を観客に印象付ける。さらにShinji（G）の勢いあるギターサウンドから「Dear Tokyo」が始まるとボーカル以外の出演者たちもステージ袖から次々と登場し、イベントをフィナーレへと導く。最後にマオは「ホント最高だった。来年もやりたいよ！」と叫び、ゆうや（Dr）は「シドは超ヴィジュアル系。次は15周年で、みんなからの『おめでとう』を聞きたい」と15周年に向けての意欲を明かす。