時雨TK、木下理樹、小谷美紗子が魅せた個性派BLITZ競演

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12月22日に東京・赤坂BLITZにてライブイベント「December's Calling」が開催された。

TK(凛として時雨)(撮影:河本悠貴)

TK(凛として時雨)(撮影:河本悠貴)

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木下理樹(ART-SCHOOL / killing Boy)(撮影:河本悠貴)

木下理樹(ART-SCHOOL / killing Boy)(撮影:河本悠貴)

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「December's Calling」小谷美紗子のライブの様子。(撮影:河本悠貴)

「December's Calling」小谷美紗子のライブの様子。(撮影:河本悠貴)

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2回目の開催となった「December's Calling」。今年はTK(凛として時雨)、木下理樹(ART-SCHOOL / killing Boy)、小谷美紗子の3組が登場し、いずれのアーティストも弾き語りスタイルでライブを行った。

1番手で登場した小谷美紗子はステージ中央に設置されたグランドピアノの前に素足で座り、冒頭に「The Stone」「雲のように」を続けて披露。美しいピアノの伴奏と切なげな歌声で観客を酔わせたあと、「こんばんは。はじめましての人も多いと思います。肩の力を抜いてとは言えないような歌詞の内容が多いんですが、次に3曲続けて歌います」と挨拶した。

小谷は「1曲目は愛するってことをはき違えて、自分のエゴを叩きつけてるだけの愚かな女だけど、なんとか立ち上がろうとしていることを歌った『アイシテイルノニ』という曲をやります。次に歌うのは本当の愛の歌、大事な人の痛みとか苦しみが消えてほしいなと願う『消えろ』。3曲目は先日リリースしたアルバム『us』から、『正体』という民族間の争いや領土・差別問題を取り上げた歌を初めて弾き語りで披露します」と紹介してから3曲を続けて歌い上げた。その後彼女は「最後の曲は学校でいじめられてる人、故郷を追われて家がない人、会社で立場がない人、すべての弱っている人に向けて……自分も含めて。今は元気ですけど、私も弱っているときにそんな歌が必要だなと思って作りました」と語り、「universe」を披露。繊細かつ力強いピアノ伴奏と歌声が観客に届けられ、会場は温かい雰囲気で満たされた。

続く木下理樹はアコースティックギターを抱えてステージ中央に座り、1曲目「14souls」をシンプルな弾き語りスタイルで届けた。その後ステージにゲストギタリストとしてHINTOの伊東真一が登場。2曲目「Perfect Lovers」で伊東は自身が弾いたアルペジオをその場でサンプリングしながら音に厚みを加え、楽曲に彩りを与えた。

ライブの中盤以降に2人はカバー曲で構成されたステージを展開。木下は「すごいですねこの緊張感」と静かにステージを見つめる観客を見わたし、森田童子「たとえばぼくが死んだら」のカバーへとつないだ。その後「今日は伊東ちゃんも来てくれているので、Sparta Localsの曲をやろうと思っているのです。この曲歌ってる(安部)コウセイくんってけっこうクセがあるからね、歌いづらいんですよ……でもやろうと思っているのです」とつぶやき、Sparta Localsの「ロックとハニー」を披露。続くSyrup16gの「生活」では、木下のハスキーな歌声と伊東のもの憂げなバッキングが切なく響きわたった。

木下は「TKくんと小谷さんのイベントに呼ばれてすごくうれしいんですけど、なんで呼ばれたのかな(笑)」と冗談を飛ばしつつも、「最後の曲は俺と伊東ちゃんの共通の友達、フジファブリックの志村(正彦)くんの曲をやろうと。当時はあいつが死ぬ2日前に『志村會』にも行ったんです」と思い出を語る。「(志村の命日にあたる)クリスマスイブとかってあんまりもうハッピーなイベントとは思えないこともあるんですけど……なんか暗いのイヤだな(笑)。志村の曲やって帰ります、ありがとうございました」と挨拶し、最後に木下と伊東はフジファブリックの名曲「バウムクーヘン」を届けてステージをあとにした。

イベントのラストを飾ったTKはエレキギター、アコースティックギター、キーボードが並ぶステージに登場。彼はまず始めにキーボード弾き語りによるしっとりとした新曲「罪の宝石」を演奏し、ファンの前で鍵盤を弾く姿を初披露した。その後アコースティックギターの弾き語りで凛として時雨の初期ナンバー「テレキャスターの真実」「鮮やかな殺人」が届けられる。TKはスリリングな楽曲展開が印象的な2曲の伴奏をしなやかなアルペジオや力強いカッティングなどアコギ1本で表現しつつ、透明感あふれる歌声を響かせて観客を魅了した。

ライブの中盤からはTK from 凛として時雨でもサポートを務めている大古晴菜がキーボードで参加。TKは「初恋の嵐というバンドのカバーを1曲やります」と静かに告げ、「涙の旅路」のカバーを聴かせる。「Re:automation」では熱を帯びたシャウトを響かせ、過去のソロバンドライブでもプレイしている新曲ではたおやかな歌声で観客を酔わせた。本編の最後に披露された「illusion is mine」では大古による張り詰めた演奏と、TKの歌う浮遊感のあるメロディが会場を包み込んだ。

アンコールではTK自身の感情を吐露しているような歌詞の新曲がピアノ弾き語りで披露された。TKは「次で最後の曲になります。バンド(凛として時雨)でも最近あまりやらない曲で……聴き返してみると、いろいろわがまま放題な曲を作っていたなと。345と中野くんには申し訳ない限りなんですけど」と楽曲の印象を語る。続けて「ピアノは子供の頃にちょっとだけやっていたんですけど……すごいちっちゃい頃に全身タイツで発表会に出たことが……それ以来ピアノから遠ざかっていまして」と幼少期のエピソードを明かし、会場の笑いを誘った。

最後にTKは「今日は聴いてくれてありがとうございました」とお礼の言葉を述べ、ラストナンバーとして用意された「Sergio Echigo」を奏で始める。エモーショナルなハイトーンボイスと、憂いを帯びたアルペジオが会場に響きわたり、バンドでも長らく演奏されてこなかったバラードに観客はじっくりと聴き入る。TKは大サビで絶唱を響かせたかと思えば、楽曲の最後には穏やかな歌声を聴かせてライブの幕を静かに下ろした。

「December's Calling」
2013年12月22日(日)東京都 赤坂BLITZ セットリスト

小谷美紗子

01. The Stone
02. 雲のように
03. アイシテイルノニ
04. 消えろ
05. 正体
06. universe

木下理樹(ART-SCHOOL / killing Boy)

01. 14souls
02. Perfect Lovers
03. Call 4 U
04. Sweet Sixteen
05. たとえばぼくが死んだら(森田童子カバー)
06. ロックとハニー(Sparta Localsカバー)
07. 生活(Syrup16gカバー)
08. バウムクーヘン(フジファブリックカバー)
※2曲目から伊東真一(HINTO)が参加

TK(凛として時雨)

01. 罪の宝石(新曲)
02. テレキャスターの真実
03. 鮮やかな殺人
04. 涙の旅路(初恋の嵐カバー)
05. Re:automation
06. ギター弾き語り(新曲)
07. illusion is mine
<アンコール>
08. ピアノ弾き語り(新曲)
09. Sergio Echigo
※4曲目から大古晴菜が参加

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読者の反応

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Shino 🌥️ (◕,,,◕) @xliUilx

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TKのぼっちのやつ行きたいなぁ。

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