今回のツアーは21stシングル「バトルイマ」と結成15周年を記念したカップリングベスト「B-SIDE THE BACK HORN」のリリースを記念して行われたもの。会場にスモークが充満して幻想的な雰囲気を醸し出す中、エレキギターを手にした山田将司(Vo)が「異国の空」をゆっくりと奏でてライブをスタートさせた。2曲目の「赤い靴」でギターを手放した山田は、拳を振り上げてオーディエンスを煽る。そのまま「サニー」へとなだれ込むと早くもモッシュが発生し、フロアはあっという間に熱気で満たされた。
続く「ハッピーエンドに憧れて」では岡峰光舟(B)と松田晋二(Dr)の作るグルーヴに菅波栄純(G)の歪んだギターと山田の咆哮が絡み合い、妖艶な世界が生まれる。また「カラビンカ」では菅波が「ホオー!」と叫んだり、ブリッジをするように仰向けになったりしながら、まるで獣のようなパフォーマンスを披露。それに呼応して山田や岡峰もステージを縦横無尽に動き回り、激しく明滅する赤いライトと相まって会場は狂乱状態に陥った。
その後、山田は再びエレキギターを持って「水芭蕉」で艶やかな歌声を響かせる。また普段はアコースティックギターで演奏している「夢の花」をエレキギターで披露するなど、緩急のついたライブを展開していった。
MCでは菅波が突然「さっきのバンドよかったよ」と岡峰に話しかけ、松田に「楽屋の話ここでするな」とツッコまれる一幕も。さらに菅波は「さっきからベルトが取れそうになるんだよね」と告白。今度は岡峰に「あれ(「カラビンカ」でのパフォーマンス)が原因だと思うよ。(自分に絡んできて)俺が警官だったら公務執行妨害で逮捕してるよ」と返され、会場は温かい笑いに包まれた。
そして「雨に打たれて風に吹かれて」からライブはクライマックスへ。メンバーは「真夜中のライオン」で激しいパフォーマンスを繰り広げ、「ブラックホールバースデイ」「コバルトブルー」という定番のキラーチューンを畳みかける。ラストは山田が「また会うために負けないでくれよな。行こうぜ!」と呼びかけて「バトルイマ」を力強く演奏し、本編を締めくくった。
アンコールでステージに再登場したメンバーは2年ぶりとなる「マニアックヘブン」の開催を発表。フロアからは割れんばかりの歓声と拍手が沸き起こる。そしてアンコール1曲目で「舞い上がれ」をしっとりと歌い上げた後、「涙がこぼれたら」「光の結晶」をプレイ。さらにダブルアンコールで「刃」を披露するとオーディエンスも狂喜乱舞し、熱狂のうちにライブが終了した。
THE BACK HORN「『KYO-MEIワンマンツアー』~アナザーワールドエクスプレス~」
2013年10月31日 東京都 Zepp Tokyo セットリスト
01. 異国の空
02. 赤い靴
03. サニー
04. ハッピーエンドに憧れて
05. 生命線
06. 白い日記帳
07. カラビンカ
08. 水芭蕉
09. 夢の花
10. クリオネ
11. 雨に打たれて風に吹かれて
12. 真夜中のライオン
13. ブラックホールバースデイ
14. コバルトブルー
15. バトルイマ
<アンコール>
16. 舞い上がれ
17. 涙がこぼれたら
18. 光の結晶
<ダブルアンコール>
19. 刃
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