再生数急上昇ソング定点観測 (2024年11月3週目) [バックナンバー]
DJ社長に振り回される「不憫ボーイズ」に期待の声 / 活休前の嵐の心情を描いた「5×20」に今改めて感動
今、盛り上がり始めている曲 / これから盛り上がりそうな曲について詳しく解説
2024年11月15日 18:30 3
YouTubeでの視聴回数チャートや、ストリーミングサービスでの再生数が伸びている楽曲を観測し、今何が注目されているのかを解説する週刊連載「再生数急上昇ソング定点観測」。今週はYouTubeで11月1日から11月7日にかけて集計されたミュージックビデオランキングの中から要注目トピックをピックアップします。
文
まずはこの週の初登場曲の振り返りから
今週のYouTubeのミュージックビデオランキングでは、当連載の10月3週目の記事で紹介したのち徐々にランクアップしていた
AKASAKI「Bunny Girl(Natural)」ミュージックビデオ
11位には
BABYMONSTER「DRIP」ミュージックビデオ
28位には
TOMORROW X TOGETHER「Over The Moon」ミュージックビデオ
40位には
BE:FIRST「Sailing」オフィシャルオーディオ
日韓を代表するダンスグループの新曲が目立った今週は、下記の3曲をピックアップした。
DJ SHACHO「Nobody's waiting for us」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場10位
今年3月にDJ銀太(現:GINTA)、5月にDJまる、8月にDJ社長が脱退し、その後はDJふぉいとDJ脇の2人体制で活動していた
さらに脱退の報告があったその日、DJ社長が「DJふぉい解任のお知らせ」というタイトルでYouTubeに新曲「Nobody's waiting for us」を公開。この曲は、先日DJまるが暴行の疑いで逮捕されたことを知ったDJ社長が「叩けばホコリはまだ出るよ / バレてないだけでまだあるよ / 週刊文春かけてくるよ / 心当たりなら百あるよ」と表面化していないグループの問題を示唆するという内容で、ラウドロック調のバンドサウンドに乗せて叫ぶ「解雇解雇解雇解雇解雇 解任!」というストレートな歌詞と、生成AIで制作されたインパクトの強いMVが話題を呼び、今週10位にランクインした。
その一方で、解任されたDJふぉいと、唯一メンバーに残されている状況のDJ脇は、今回の件を受けてRepezen Foxx feat. DJ? Foy名義で新曲「不憫ボーイズ」を11月8日に発表。まだ今回のウィークリーMVランキングの集計対象にはなっていないが、MV公開から1週間で90万再生を突破し、こちらも大きな注目を浴びている。
Repezen Foxx feat. DJ? Foy「不憫ボーイズ」ミュージックビデオ
これまでグループを存続させるために尽力していたにもかかわらず、突如脱退を告げられたDJふぉいの心境を吐露しているような「流石にマジ不憫最近不眠ストレス値振り切るメーター」という歌から始まるこの曲。2番では「Goodもbadも抱えてこのままgoway」と、今後は2人で歩んでいく宣誓にも受け取れる歌詞へとつながる。
YouTubeのコメント欄では「応援してるよ不憫ボーイズ」「マジでふぉいとわきの二人相性良すぎんか ビジュアルもいいし声も綺麗でガンガン曲出して欲しい 今までのレぺゼンで一番デカくなる可能性あるユニット」など新ユニットへの期待と称賛の声が多く上がっている。
Vaundy「風神」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場24位
全国10都市20公演を回る自身最大規模のアリーナツアー「
「『風神』は、誰しもがもしかしたら風をまとっていて 人と人とが向き合ったときにその風でできていく擦り傷が、ただ痛いだけのものではなく ぬくもりを持った温かな痛みでもあるよね、ということを歌った曲です。楽曲と合わせて、登場人物たちの心や関係の変化を感じとって楽しんでもらえたらなによりです」
その言葉の通りVaundyは、ドラマの登場人物たちの人間関係や葛藤を、サビで歌われる印象的なフレーズ「この先も誰かを想うたび / 風纏い擦り傷が絶えないだろう / だがやがてこの風、受けるたびに / その、変え難いぬくい痛みに / 報われていたいはず」で見事に表現している。
11月2日にはVaundyが監督を務めたMVが公開された。今作のMVは「ライオンの隠れ家」にも出演している、乃木坂46の元メンバー・
嵐「5×20」
※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初登場30位
同曲は2019年にリリースされたデビュー20周年を記念したベストアルバム「5×20 All the BEST!! 1999-2019」に収録されているアニバーサリーソング。Netflixのオリジナルドキュメンタリーシリーズ「ARASHI's Diary -Voyage-」第6話の中で、メンバーの
「『5×20』はね、3回ぐらい書き直したのかな。うん……泣きながら書いてた。何かを生み出すときって、ときに向き合わなきゃならないじゃない? 特に『5×20』なんか、まさにメンバーを思って書くから。なんか、そこに……あの当時で言うと、向き合わなきゃなんないから、しんどかったな」「いい歌詞ができればできるほど、いい思いを言葉に表現できればできるほど、しんどいっていうか」
グループの活動休止が決まっている中で、櫻井は葛藤しながらも「5×20」のラップパートを書き上げた。それをメンバーに送ると、
バックナンバー
- (2024年11月2週目) なきそが一切の救いがない現実を描く「化けの花」 / timeleszが感謝込め3人で作り上げた「because」
- (2024年11月1週目) キヨ東京ドームが大盛況!Eveが描いた15年の軌跡 / 星街すいせい&葛葉の初コラボに感じる熱いドラマ
- (2024年10月4週目) こっちのけんと「もういいよ」はどうしてタヌキ? / Ado作詞作曲「初夏」の心の叫びに救われる人が続々
- (2024年10月3週目) 「Bunny Girl」でAKASAKIは親に認められるのか? / 京本大我ソロ曲に感じるhideへの熱いリスペクト
- (2024年10月2週目) 学マスのハロウィン曲、さすがのFAKE TYPE.仕事 / 星街すいせい路上ゲリラライブで歌った新曲が話題
- もっと見る
- 真貝聡
-
ライター / インタビュアー。雑誌やWebで執筆するほか、MOROHA「其ノ灯、暮ラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像作品や、テレビ特番「Mrs. GREEN APPLE ~Review of エデンの園~」にインタビュアーとして参加している。
HIPO @pdmpdp_maprtw
活休前の嵐の心情を描いた「5×20」に今改めて感動|再生数急上昇ソング定点観測(2024年11月3週目)
https://t.co/y9uTX1ne8e
グループの活動休止が決まっている中で、櫻井は葛藤しながらも「5×20」のラップパートを書き上げた。
当時の彼らの思いがこの1曲に集約されているようで思わず感動する。