これのドラムを聞け!5秒だけでもいい Vol. 1 [バックナンバー]
伊地知潔(ASIAN KUNG-FU GENERATION)がしびれ、オススメする4曲は
時代を超えても色褪せない名ドラムイントロ
2023年1月16日 18:00 26
楽曲のリズムやノリを作り出すうえでの屋台骨として非常に重要なドラムだけど、ひと叩きで楽曲の世界観に引き込むイントロや、サビ前にアクセントを付けるフィルインも聴きどころの1つ。そこで、この連載ではドラマーとして活躍するミュージシャンに、「この部分のドラムをぜひ聴いてほしい!」と思う曲を教えてもらいます。連載第1回は、25年以上にわたって第一線で活躍し続けるロックバンド・
構成
ドラムフレーズが好きな曲とその理由
Guns N' Roses「You Could Be Mine」
有名すぎるドラムイントロです。14歳のとき、映画「ターミネーター2」のエンディングで聴いたこの曲のドラムイントロにしびれ、最後まで叩けることを目標にドラムを始めました。今聴いても最高にカッコいい! 時代を超えても色褪せない名ドラムイントロです。
Dream Theater「Take The Time」
ドラムを始めて1年後、やっと「You Could Be Mine」がなんとなく叩けるようになってきた頃、Dream Theaterに出会い度肝を抜かれます。変拍子だし、どうやって叩いているのかわからない。でもキャッチーでカッコいい!
「次の目標はここだ!」とがんばりましたが、イントロが難しすぎて結局完コピはできず終まいでした。0:16~0:30がその箇所です。
ジェフ・ベック「Scatterbrain」
18歳。大学で軽音学部に入り、先輩からフュージョンやファンクを教わります。これまでメタルとパンクしかほぼプレイしてこなかった自分にはドラムパターンがすごく新鮮で、そしてめちゃくちゃ難しかった。そんなときに出会ったこの曲、ドラマーはリチャード・ベイリー。なんとレコーディング当時17歳! 自分より歳下でプロとして活躍する彼に憧れて大きな影響を受けました。最初のドラムソロからギターが入ってくるところがとにかくカッコいいです。
ASIAN KUNG-FU GENERATION「君という花」
シンプルなギターロックにディスコビートを合わせる、この曲のドラムアレンジは当時ありそうでなかった僕の発明でした。もう20年以上演奏していますが、ライブでイントロのドラムを叩き始めたときの歓声は毎回興奮します。
自身でドラムフレーズをプレイする際に意識していること
最近は“いい音”でドラムを鳴らすことを重視しています。スティックを振り下ろす速度を上げると抜けがよい“いい音”になります。パワーよりスピードを上げる意識でプレイしています。
今現在気になっているドラマー
ここ最近一番影響を受けているのはLettuceというジャズファンクバンドのドラマー、アダム・ダイチです。同じ曲でもライブで観ると毎回ドラムが違うんです。アドリブがうまくて引き出しがめちゃくちゃ多い。そして“ノリ”が超気持ちいいです! 憧れのドラマーです。
伊地知潔
1996年結成のロックバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONのドラマー。2003年にミニアルバム「崩壊アンプリファー」でメジャーデビューを果たす。同年、東京・新宿LOFTで自主企画イベント「NANO-MUGEN FES.」を開催。同イベントは2004年からは海外アーティストも加わり、日本武道館や横浜アリーナで行われるなど、規模を拡大していった。2022年3月に10thオリジナルアルバム「プラネットフォークス」を発表。2023年2月8日には、テレビ東京系アニメーション「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」1月クールオープニングテーマ「宿縁」をシングルリリースする。ASIAN KUNG-FU GENERATIONのほかにも、インストバンド・PHONO TONESのドラマーとしても活動している。
ASIAN KUNG-FU GENERATION
PHONO TONES.
伊地知潔 (@kiyoshiakg) / Twitter
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【伊地知潔】音楽ナタリーの新連載『これのドラムを聞け!5秒だけでもいい』
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