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店長たちに聞くライブハウスの魅力 番外編2 [バックナンバー]

あれから2年、ライブハウスの状況はどう変わったのか?全国13店舗の店長に改めて聞いた

以前のようにライブを楽しめるその日まで……店長たちが行った施策や抱える思いとは

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福岡・Queblick EGACCHO(SHIMA)

(参照:連載第7回 福岡・Queblick|SHIMAのボーカリストと店長を両立させながらの5年間)

Queblick店長のEGACCHO。(撮影:濱本英介)

Queblick店長のEGACCHO。(撮影:濱本英介)

現在の状況

人数制限がやはりネックではあります。
歯に衣を着せぬ言い方をすると、とても鬱陶しいです(笑)。
2年前はわけわからなすぎて「どうしよう?」という状況でしたが、
今は「何ができるだろう?」を考えながら日々歩んでいます!

この2年間、ライブハウス内で起こった印象的な出来事

「ライブハウスで無観客配信」という、コロナ禍前では考えたこともなかったような衝撃的なこともあり、大きく変化した世の中ではありますが、変わらずライブは素晴らしいものだと実感する毎日です。
ライブでしか感じられないものがあると改めて感じましたし、ライブは代え難いもの。
今後も続いていくものだと確信したことです。

この2年の間に新たに行った経営施策

YouTubeチャンネル開設、配信ライブができる環境整備、オリジナルグッズ作成、などです。
https://www.youtube.com/channel/UCjNOwAPO11YSnuUG99J0UKg

現状を踏まえての展望や要望

「ライブハウスは楽しい!」を変わらず発信していきたいです!
皆はただライブハウスに遊びに来てください(笑)。

コロナ禍を経て、ライブ業界の中で変わったと感じる部分

言い出したらきりがありませんが、この状況を経て各ライブハウス同士との距離が近くなったように感じます。
ネクストステージに活かせていけたらと思います。

ライブハウスを愛する人へ

ライブハウスに足を運んでいただいている皆さん、出演アーティストの皆さん、ライブハウスを愛する皆さんがとにかく最高すぎます!

茨城・mito LIGHT HOUSE 稲葉茂氏

(参照:連載第8回 茨城・mito LIGHT HOUSE|地元アーティストに魅了された店長が語る30周年目前ライブハウス)

mito LIGHT HOUSE2代目店長の稲葉茂氏。(撮影:タマイシンゴ)

mito LIGHT HOUSE2代目店長の稲葉茂氏。(撮影:タマイシンゴ)

現在の状況

まだまだ厳しい部分もありますが、
ライブがあれば元気も出るし自ずと景気も上向くと思うので、踏ん張るのみ!

この2年間、ライブハウス内で起こった印象的な出来事

ライブがまったくなくなった時期を経て再び音が鳴った日のライブは印象に残ってます。
地元のバンドやソロシンガーを筆頭に「気持ち」をもらったライブはどれも印象的です。

この2年の間に新たに行った経営施策

精神修行。

現状を踏まえての展望や要望

バンドやろう! ライブやろう! ライブハウスに行こう! もっと呑もう!

コロナ禍を経て、ライブ業界の中で変わったと感じる部分

ありますが、根本的な部分は以前と変わらないようにしていきたいですね。

ライブハウスを愛する人へ

好きなバンドとライブハウスを信じて、生のライブへGO!

静岡・Shizuoka UMBER 南谷吉光氏

(参照:連載第10回 静岡・Shizuoka UMBER|地元アーティストとタッグを組む、居心地のいいライブハウス

Shizuoka UMBER現店長の南谷吉光氏。(撮影:日置真光)

Shizuoka UMBER現店長の南谷吉光氏。(撮影:日置真光)

現在の状況

コロナ前までとはいきませんがイベントの本数も増えてきています。
もうまん防とか勘弁してください。

この2年間、ライブハウス内で起こった印象的な出来事

ライブがない期間があったことによって、みんな本当に音楽、ライブ、ライブハウス、ライブハウスで出会う仲間・友達、そしてお酒好きなんだなと痛感しています。
ライブを続けてくれているバンド、遊びに来てくれるみんなの笑顔に救われてます。
ただ近所の一部の方には「コロナの巣」と呼ばれてるみたいです(笑)。

この2年の間に新たに行った経営施策

地方のライブハウスなのでブッキングあるのみです!

現状を踏まえての展望や要望

そのへんにごみを捨てたり近所に溜まったりさえしなければ好きに遊んでください。
意見(提案)があればどんどん改善したいので気兼ねなく言ってほしいです。

コロナ禍を経て、ライブ業界の中で変わったと感じる部分

最近結成してコロナ禍でしかライブをやったことがないバンドが出てきました。
逆にモッシュ・ダイブ等を知っているがゆえに苦悩しているバンドもいるし。
ただ正直声も出せない、酒も飲めないライブハウスなんてつまんないと思ってるのでそろそろ振り切るしかないんじゃないかと個人的には思ってます。

ライブハウスを愛する人へ

SNS上でのあーだこーだ、いざこざはやめしょう!

岡山・YEBISU YA PRO 丹正功一氏

(参照:連載第11回 岡山・YEBISU YA PRO|失敗から学んだのは、本当に好きな音楽だけで勝負すること)

YEBISU YA PRO代表の丹正功一氏。(撮影:松本紀子)

YEBISU YA PRO代表の丹正功一氏。(撮影:松本紀子)

現在の状況

2年前は、本当に先が見えず数カ月後に資金が尽きるという恐怖と対面しておりました。
2度のクラウドファンディングでたくさんの方からご支援・ご協力いただき今日まで営業を続けさせていただいております。
まだまだ経営状況は厳しいままですが、昨年から文化庁(AFF)に申請し、野外音楽フェスを開催することができました。
これまでクラウドファンディングや雇用調整助成金などを頼るしかなくスタッフのモチベーションも下がる一方でしたが、AFFのおかげで収支的に成立しない野外音楽フェスにもチャレンジすることができスタッフのモチベーションも上がりました。

ライブハウスはまだまだ人数制限があり、お店の営業だけで存続するのは非常に厳しい状況なので、今後もAFFのような前向きな助成金を申請しお店の存続に努めていきます。

この2年間、ライブハウス内で起こった印象的な出来事

2年前では考えもしなかった感染対策でしょうか。
すべての来場者の方々に、検温・手指の消毒、問診票の記入をお願いしています。
皆様のご協力には本当に感謝しています。

この2年の間に新たに行った経営施策

今年で14年目の開催となる「STARS ON」という野外音楽フェスを主催しておりますが、昨年から野外キャンプフェス「EXTRAVAGANZA」も開催しております。
https://extravaganza.jp/

現状を踏まえての展望や要望

YEBISU YA PROは、ライブ営業・CLUB営業で成り立っています。
ライブ営業は、アーティストを観に来るお客さんが大半ですが、CLUB営業は、お店の常連のお客さんが大半です。コロナ禍で新規のお客さんの来店が減少し、常連の方に本当に助けていただいております。スタッフ1人ひとりがそのことを自覚し、地元の方に愛してもらえる店にしていきたいです。

コロナ禍を経て、ライブ業界の中で変わったと感じる部分

岡山で言うとライブハウス同士のつながりがまったくありませんでしたが、コロナ禍をきっかけに岡山ライブハウス連絡会ができ他店と相談しあえるようになりました。

ライブハウスを愛する人へ

お店としてできる感染対策をして、皆様のお越しをお待ちしています。
ライブハウスで忘れられない思い出をたくさん作っていただきたいです。

宮城・仙台MACANA 佐藤岳史氏

(参照:連載第16回 宮城・仙台MACANA|地震被害から復活して8年、生まれ変わった老舗ライブハウスの今)

仙台MACANA店長の佐藤岳史氏(撮影:中村零)

仙台MACANA店長の佐藤岳史氏(撮影:中村零)

現在の状況

2年前の2020年4月はちょうど無観客配信をYouTubeとツイキャスで始めた頃で、同年6月にお客様を入れての営業が徐々にスタートしました。始めは宮城県内のミュージシャンを中心にイベントを行い、そこから徐々にですが県外のアーティストさんにも来ていただけるようになりました。現在では体感6割くらいには戻っている気がします。とは言っても入場制限や、そもそもの仕事や家庭等の状況によりライブハウスに足を運んでいただけるお客様が減っている状況にありますので、まだまだ道のりは長いと思っています。
https://www.youtube.com/channel/UCxhwBIUnpdUqeWfhs-buvlg
https://twitcasting.tv/SENDAI_MACANA

この2年間、ライブハウス内で起こった印象的な出来事

ひさしぶりに仲よくしている県外のミュージシャンが来てくれて、演者・お客さんが制限されている中でも熱くなっている様子に「俺たちの日常が帰ってきた!」と感動したことを覚えています。お客様が感染予防対策を徹底してくれていることには本当に感謝しかありません。

この2年の間に新たに行った経営施策

2020年4月よりライブ配信(YouTube・ツイキャスなど)を行っており、視聴者から投銭・ドリンク差し入れ機能を合わせることにより、制限のある中でも遠方から楽しんでいただき、出演者にも還元できるようにしています。ぜひMACANAで検索していただいて過去の動画を観てもらえるとうれしいです! あとは今後発表できる楽しいこともありますよ!

現状を踏まえての展望や要望

地元バンドが向かうべき先が見えづらい状況もあると思いますので、ライブハウスからの提案はもちろんですが、アーティストからもどんどんアイデアを掛け合わせてもらって、仙台の音楽シーンをよりよいものにしていきたいです。

コロナ禍を経て、ライブ業界の中で変わったと感じる部分

イベントや宣伝告知がコロナ禍になる前のやり方だとリスナーに届きづらくなっていると思っています。ミュージシャン・ライブハウスだけではなく、フェス等も。時代に合った内容、手段でより楽しいものを作っていかなければいけないと強く感じています。

ライブハウスを愛する人へ

ライブハウスでいつでも待ってます!
チャンネル登録・高評価よろしくお願いします!

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O₂ @rockdacypher

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