ナタリー15周年記念インタビュー 第2回 [バックナンバー]
憧れの藤井隆とついに対面!西山宏太朗の愛が弾け出し、タカシも思わず「最高!」
15年前ではこんな対談、実現しなかったかも? 時代が劇的に変化する今、西山宏太朗がマルチに活躍する藤井隆に創作の極意を聞く
2022年3月22日 12:00 181
2007年2月1日に音楽ニュースメディアとしてスタートしたナタリー。現在ではマンガ・アニメ、お笑い、映画、舞台・演劇と計5ジャンルの最新ニュースや特集記事を日々配信し続けている。そんなナタリーも今年で誕生15周年を迎えた。これに合わせて、ナタリーでは日頃ナタリーを盛り上げてくれている著名人たちを迎え、インタビュー企画を展開している。
第2回に登場するのは
芸人としてお笑いナタリーに、アーティストとして音楽ナタリーに、はたまた舞台俳優としてステージナタリーに、と3ジャンルに登場している藤井と、やはり声優 / 俳優 / アーティストとしてジャンルをまたいで活躍している西山。さまざまな局面で取り上げる機会の多い2人がナタリーの記事をきっかけに邂逅したのならば、ぜひ対面の場を設けたい!と、このたび2人の対談をセッティング。初対面の喜びや活動するうえでの思い出話はもちろん、ナタリーが生まれた15年前のエピソードを語ってもらった。
取材・
藤井さんって、土地を大事にされるところがあるんです
西山宏太朗 僕は本当にあの……今、手が冷えてます。
藤井隆 あははは(笑)。
西山 本当に緊張しています。
藤井 うれしいです。前々から応援してくださっているのは存じ上げていたんですけど、なかなかご一緒する機会もなかったですし。本当に素直にありがとうございますって思います。そういう方がいてくださるとね、励みになりますし、がんばれます。
西山 いやあ……うれしいです。
藤井 あはは。僕、先に言うね。(ボイスレコーダーに顔を寄せて)ナタリーさん15周年おめでとうございます。
──(笑)。
西山 そう、そうですね!(笑) (ボイスレコーダーに顔を寄せて)僕も15周年おめでとうございます、とまず伝えたいです。
藤井 まずそうだよね。
──ありがとうございます(笑)。
西山 でも藤井さんって本当にこういうところがあって。
藤井 あははは!
西山 ライブ会場だったり、その土地だったりをすごく大切にされていて。
藤井 ライブ会場、土地を大事にって! そんなこと言っていただくのは初めてですよ!(笑)
西山 僕が初めて藤井さんを生で拝見したのは、2014年にマルイシティ渋谷(現:渋谷モディ)で
藤井 えええ! 本当ですか。何歳ですか、その頃?
西山 22歳くらいですかね。そのときに、確かライブスペースの隣がSamantha Thavasaだったんですよ。そうしたら藤井さんが「Samantha Thavasaで買い物してってねー!」とか言っていて。さらにマルイシティの中にあったカフェが、ライブスペースから見ると2階席のような状態になっていたんですよ。そこにいるお客さんに対しても「みんなー!」「マルイで買い物して行ってねー!」みたいなことを言っていて(笑)。僕もその日はしっかりマルイで買い物して帰りました。
藤井 わあー! ありがとうございます! いや、「ありがとうございます!」って、どの立場で(笑)。でもなんかね、渋谷は自分の中で特別な感じがあって。テレビの仕事をするようになった頃によく行っていたのが渋谷の街で、初めて吉本新喜劇ではない、外部の舞台に出たのもPARCO劇場だったから。渋谷に行くといまだにちょっとワクワクしちゃうんだと思う。
西山 へええ、そうなんですね。そのときに会場でCDを購入したらtofubeatsさんのサイン入りポスターがもらえて。今もそのポスターを額に入れて部屋に飾ってます。
──tofubeatsさんの話で言うと、私も西山さんと同じ1991年生まれで、藤井さんに憧れて育った人間の1人なんですが……。
藤井 ええっ! 91年生まれ!? えーっ!?(ソファで跳ねるほど驚く)
西山 いやいや、もうあんまり驚かれないですよ(笑)。2000年生まれもハタチを超えてますから(笑)。
──(笑)。tofubeatsさんは90年生まれで、我々の1つ上の学年なんですね。幼い頃から藤井さんを敬愛していた身としては「ディスコの神様」でトーフさんとコラボされると知ったときに、たった1歳しか変わらない年齢の方が、しかも23歳という若さで藤井さんと一緒にこんなに素晴らしい作品を生み出しているということに、「いい曲だな……」と思うと同時に「tofubeatsめ……」みたいな謎の嫉妬心を当時感じていたんですけど……西山さん、そういうのなかったですか?(笑)
西山 あはは(笑)。確かに。でも僕自身はそこで初めてトーフさんを認識させていただいたんですよ。藤井さんが年齢とかを壁にしないでいろんな方とコラボされるんだという驚きはありました。
藤井 いやいや、全然逆なんです。もともと僕はtofubeatsさんの音楽が好きで聴いていたんですけど、そのトーフさんに「ディスコの神様」で誘っていただいて、一緒に全国ツアーも回らせてもらって。そこでトーフさんのファンの方がたくさんいらっしゃる会場で、「この人が来てくれました」みたいなことをね、曲のタイトルに重ねて「ディスコの神様です」みたいなことを言って僕を迎え入れてくれるんですよ。そしたらファンの方も盛り上がってくださるでしょう。若い方で僕のことを知らん人なんかたくさんいるのに……。
西山 (力強く)そんなことないですよ。
藤井 いやもう本当、本当。だからトーフさんに下駄を履かせてもらったというか。そこで「ワー! キャー!」と言っていただける場所をもう一度作ってくださったから、スタッフともどもいまだにトーフさんには感謝してるんです。それまでは2000年にリリースした「ナンダカンダ」というデビュー曲があって、たくさんの方に聴いていただいて。それは本当に恵まれていることですし、今でも大好きな曲なんですけど。「ナンダカンダ」を知らない世代の方が「『ディスコの神様』のCDを持ってます」と言ってくださるのは本当にね、こう……言葉が合っているかはわからないけど、寿命が延びたっていう感じがあって。本当に感謝しているんです。
──ああ……今の藤井さんのお話で当時のくだらない嫉妬心が昇華されました。
藤井 ああ、そう? でもね、そういうのどんどんぶつけてもらっていいですか? いつも言われるんですよ。「陰ながら応援してます」とか。「なんで? 表出なよ!」って。「ジョイナス!」って思うんですけど。
西山 (笑)。
藤井 だから本当に珍しいです。こうやって西山さんが言ってくださるのは。
──西山さんは声優として活動し始めた初期の頃からインタビューやラジオなどのメディアでずっと「藤井さんが好きだ」というお話をされていましたよね。
西山 それこそデビューしたばかりの頃に、ラジオ番組のアシスタントみたいな形で4人組のユニットを組んでいたんですけど、「尊敬する人は?」と聞かれたときに、ほかのみんなは声優の先輩方の名前を挙げていたんですけど、僕だけ「藤井隆さん」と答えて。そしたら当時のマネージャーに「ふざけるな」と言われたんです。
藤井 そりゃそうだよ!(笑)
西山 「君が本当に声優をやりたいのかわからない」と言われて。
藤井 それは僕がマネージャーでも言うよ、「おい!」って(笑)。
西山 でも、僕はそのときはめちゃくちゃ悲しい気持ちで帰ったんですよ。
藤井 ああ……そうなんだ。ありがとう。でも、もう今日で許して。
西山 はい(笑)。
藤井 それはすごくうれしいけど、声優さんに憧れてないわけないねんから、絶対誰かいらっしゃったのに。そこを差し置いてエントリーしたんですね、私が。僕は本当にSNSに疎いというか、ちょっと下手くそで。見逃したり、ちゃんとチェックできなかったりとかするし、全部はわかってないかもしれないんですけど、そうやって「好き」と言ってくださってるっていうのはね、以前から知ってたんです。
西山 ええ……うれしい。
藤井 それでも信じられないというか、自分のことを支えてくださっている方の多くはね、同年代かちょっと上の方ばっかりだから。そんな若い方が、って。ねえ、91年生まれ? 僕、92年デビューですよ。
西山 うわあ、そっか。
藤井 そういう意味では同期です。
西山 あはは(笑)。
藤井 図々しい(笑)。
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