THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.9(前編) [バックナンバー]
ものまねシンガー荒牧陽子が誕生するまで
YouTuberやTikTokerの先駆け?意外なきっかけで始まったキャリア
2021年9月3日 11:00 1
カラオケのガイドボーカルをきっかけに
RIKU 荒牧さんのキャリアについても伺っていきたいんですが、そもそもどういった経緯でものまねシンガーになられたのか教えていただけますか?
荒牧 もともとは歌手志望でインディーズでも曲を出していて。20歳の頃に上京してからはずっと裏方の仕事をしていたんですよ。
RIKU どんなお仕事だったんですか?
荒牧 仮歌やコーラスを入れる仕事をしていたんです。その流れの中でカラオケのガイドボーカルの仕事をやることになって。ちなみにRIKUさんは自分たちの曲のガイドボーカルを聴いたことはありますか?
RIKU もちろんありますよ。デビューして初めて自分たちの曲がカラオケに入ったときにすぐにメンバーと一緒にカラオケに行ったんですよ。そこで曲を流して「うわ、入ってる!」ってみんなで大喜びして。それで満足して僕らの曲をたくさん入れて歌わず、ガイドボーカルを流したままお金を払って帰ったりして。次にその部屋に入った人が履歴を見て「
荒牧 えー、やることがかわいい(笑)。ちなみにガイドボーカルは自分たちの声に似てましたか?
RIKU 曲によってでしたけど、似てるなと思うものもありました。なんかこの曲は僕の歌い癖をまねしてるのかなと感じるものもありましたし。
荒牧 実はガイドボーカルってものまねみたいなものなんですよ。もちろんそっくりじゃなくてもいいんですけど、レコーディングするときに「この人の通りに歌ってください」とリクエストされるんです。ガイドボーカルはお手本ボーカルとも言うので、例えばTHE RAMPAGEの曲なのに矢沢永吉さんみたいな歌い癖で歌われたら違う曲に聞こえちゃうじゃないですか。だから本人の歌い方に寄せるんですね。だから私も、例えばLittle Glee Monsterのガイドボーカルをやるときには5人の声の個性に合わせながら歌うんです。その仕事を22、3歳くらいの頃からやっていて、私の歌声を聴いたテレビ番組の方が「これってものまねですよね?」と興味を持ってくれて、あれよあれよという間に私はものまねでテレビに出ることになり、ものまねシンガーとして歌うことになりました。
RIKU どこで誰が見ているのかわからないって、このことですね。すごいなあ。
荒牧 本当にそう思います。今はYouTubeやTikTok発のシンガーも多いじゃないですか。SNSで見つけられて表舞台に出てくるのって、私がガイドボーカルをやっていてテレビ番組の人にフックアップされたのと似ていると思うんですよ。むしろその先駆けだったんじゃないかな(笑)。ものまね志望ではなかったとは言え「このチャンスは2度と来ない! つかまなければ!」と思いましたね。
まねから始まったキャリア
RIKU ガイドボーカルのお仕事をする中でいろんな歌手の方の特徴をつかんで、ものまねスキルが磨かれていったんですね。それで今では誰の声まねでもできちゃうと。
荒牧 誰の声でもまねできちゃうわけじゃないですよ(笑)。
RIKU 最初にこの人の歌い方はまねしやすいなと気付いたのはどのアーティストさんなんですか?
荒牧 初めてガイドボーカルのお仕事をいただいたときに「この人だったらなんとなく似せて歌えるのでは?」と渡された曲が倖田來未さんだったんです。それで「m・a・z・e」という曲を歌ってみたら、意外としっくり来た。自分で似てるとは思ってないんですけど、波長が合って歌いやすかったんです。レコーディングで歌ってみたらうまくいって、それ以降は倖田來未さんの曲のガイドボーカルをたくさんやらせてもらいましたね。
RIKU へえ。今度カラオケに行ったら倖田來未さんの曲のガイドボーカルを聴いてみます。きっとあれもこれも荒牧さんの声なんだろうなあ。
荒牧 もちろん全部じゃないですよ。でもけっこうやらせてもらってます。
RIKU 僕は高校時代、放課後になるとカラオケに行ってはEXILEさんの曲を歌っていたんです。僕らの世代は完全にEXILE世代なんですけど、カラオケでEXILEを入れるとみんなATSUSHIさんのまねをしながら歌うんですよね。ちょっと吐息混じりな感じで「初雪に~♪」(「Lovers Again」)って。
荒牧 ちょっとセクシーな感じですよね。わかります。
RIKU 全然ATSUSHIさんのようには歌えてないんですけどね(笑)。でも当時使っていた携帯に入っている動画を観てみるとバカ下手くそにEXILEさんの曲を歌っていて。それなのにめちゃくちゃ気持ちよさそうなんですよね(笑)。僕が文化祭のカラオケ大会で歌っているところを誰かが撮影していたみたいで。その動画がYouTubeに上がっていて、スタッフさんに教えてもらって観たんですよ。学校内の大会で優勝して、当時はかなりちやほやされたんですけど、今観ると引くほどダメダメなんです。
荒牧 成長の証じゃないですか。その動画、今も観られるんですか?
RIKU はい。今もありますよ(笑)。これも青春の思い出かなと思って削除依頼は出していないんです。むしろそんな貴重な瞬間を撮ってくれていた人に感謝したいくらいですね。
荒牧陽子(あらまきようこ)
岡山県岡山市出身のものまねシンガー / スタジオシンガー。20歳で上京し、アーティストとして活動しながら、スタジオシンガーとしてのキャリアをスタートさせる。カラオケのガイドボーカルがテレビ局スタッフの耳に留まり、2011年にものまねシンガーとしての活動を開始。得意とするものまねは倖田來未、大黒摩季、中島みゆき、LiSAなど。昭和のヒットソングを歌ったカバーアルバム「リスペクト! 私が昭和を歌ったらこんな感じ!」が好評発売中。
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RIKU
1994年8月10日生まれ。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカル。2014年4月に行われたLDH主催オーディション「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4 ~夢を持った若者達へ~」に合格し、THE RAMPAGEのボーカル候補生となる。同年9月に行われた「武者修行ファイナル」で正式メンバーに昇格。2017年1月にシングル「Lightning」でメジャーデビューを果たした。2021年7月から東京・東京ドーム2DAYS公演を含むアリーナツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2021 "REBOOT" ~WAY TO THE GLORY~」を開催中。RIKU個人としては毎週金曜日にメンバーの陣と共にスペースシャワーTV「ライブを100倍楽しむLIVE YEAH!!!」、bayfm「WEEKEND THE RAMPAGE」にレギュラー出演している。
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編集部でRIKUさんのお誕生日をお祝いしました
8月10日はRIKUさんの27歳のお誕生日。今回の取材はその2日後の8月12日ということで、編集部ではRIKUさんにバースデーケーキを用意しました。
来る撮影に向けて減量中のRIKUさんでしたが、27のロウソクを立てたフルーツタルトをプレゼントすると大喜び。「スイーツ大好きなんです! 食べたら食べた分動けばいいんで!」とホールのままムシャムシャと食べていました。
荒牧陽子さんに協力していただき、RIKUさんのお誕生日をサプライズでお祝いした様子は、9月10日(金)に動画で公開予定です。
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音楽ナタリー @natalie_mu
THE RAMPAGE・RIKUさんの連載「#音楽大陸」Vol.9には、ものまねシンガーの荒牧陽子さんが登場。
「SWAG & PRIDE」のカバー動画を観てからずっと荒牧さんに会ってみたかったというRIKUさん。ものまねシンガーになったきっかけなどを荒牧さんに聞きました。
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