違うアプローチに城田優のエッセンスを加えて
RIKU 「Mariage」はどんなコンセプトで作られたんでしょうか?
城田 「Mariage」っていう言葉の意味は知ってる?
RIKU はい、ワインが好きなので。
城田 それなら話が早いね。でもこの記事を読む人にもわかってもらえるように説明するのであれば、「Mariage」って例えばワインとチーズみたいな、2つのものが掛け合わさることで、別々に楽しむよりもおいしくなる、何倍も面白いことが起こるという意味の言葉で。それでこのアルバムには、自分が好きだった曲をリアレンジして自分が歌ったらその掛け算でもっと素敵になるみたいな意味を込めた。強いて言うならば原曲のファンに「原曲も好きだけど
RIKU なるほど。「Mariage」にはプロデューサーとして、ATSUSHIさんなどの曲も作られているUTAさんも参加していますよね。最後に入っているオリジナル曲の「Mariage~君に贈る歌~」もUTAさんのプロデュースで。
城田 UTAくんとは10年ぐらいの仲なんだよ。カバーのアレンジも何曲か一緒にやってもらって、「Mariage~君に贈る歌~」も一緒に作って。1番ではサビに行かず、2番の最後一発だけサビを歌って終わるという超シンプルな曲を作りたいと思っていたからそうリクエストをして作っていきましたね。
RIKUを驚かせた「カーテンコール」収録の理由
RIKU カバーの制作についてもお話を聞かせていただきたいです。
城田 カバー曲のアレンジはとにかく原曲をよりよくするのはどうしたらいいだろうというのをプロデューサーたちと試行錯誤しながら作っていって。中でも「Butterfly」が三拍子になったのはなかなか面白いと思っているし、(木村)カエラちゃんに自信を持ってオススメしたい。きっとどの曲もオリジナルのアーティストに聴いてもらったら「これはいいですね!」と言ってもらえるんじゃないかなと期待するぐらい、自信のある作品になりました。
RIKU カバーアルバムを出すのってけっこう勇気がいるんじゃないかと僕は思っていて。だからこそ名曲ぞろいのこのアルバムはきっと覚悟と気合いが詰まった作品なんだろうと聴く前から思っていました。制作の裏話があれば聞きたいです。
城田 このアルバムは去年録り始めて、今年の5月に出るはずだったんだけど、コロナで一旦その動きが止まっちゃって。その時点ではGLAYの「カーテンコール」のカバーは入っていなかったんですよ。
RIKU 発売までの時間が延びたから追加で収録したんですか?
城田 いや、まさか収録することになるとは思ってなかったんだよね。コロナ禍の自粛期間に音楽で何か自分ができることはないかと考えている中で、誰かとコラボで生配信でもできないかと発信したらGLAYのTERUさんから「一緒にやろうよ」と連絡をいただいて。そんな流れから自分が作った「それでも」という曲をTERUさんと歌って、HISASHIさんがギターを弾いて……という子供の頃からGLAYを聴いてきた自分からしたら夢のようなことがあったんです。
RIKU おお、すごいエピソードですね……。
城田 今回のカバーアルバムに大好きなMr.Childrenやスピッツを入れなかったのは、昔から聴いているアーティストかつボーカルが同性だとやっぱりオリジナルの歌に引っ張られちゃう部分があると思ったからで。だから最初は「カーテンコール」も入っていなかったんだけれど、自粛期間中にGLAYのお二人とご一緒する機会があったので1曲入れさせてもらえないかとTERUさんに電話で直談判したんです。「歌うなら『カーテンコール』か『I'm in Love』で迷っているんですが、カバーさせてください」って。TERUさんはそれを快諾してくれて、GLAYさん総出でアレンジのアドバイスをくれて。本当にすごい話ですよ(笑)。
RIKU すごい! レコーディングにもGLAYのメンバーさんはいらしたんですか?
城田 TERUさん直々にボーカルディレクションをしてくれたんです。
RIKU 豪華すぎ……僕はサザンオールスターズさんがルーツなんですけど、サザンオールスターズさんの曲をカバーすることになって桑田佳祐さんがディレクションしてくれるみたいなことですよね。
城田 まさにそれよ、本当に。小さい頃からGLAYが好きで歌っていて「カーテンコール」は高校時代に毎日カラオケで歌っていたような曲。だからそんな方にディレクションしてもらえるなんて本当にすごい話なんですよ。
RIKU まず電話で直談判できる優さんの度胸がすごい(笑)。
城田 あはは(笑)。それはTERUさんだから。TERUさんって本当に優しい方なんですよ。「TERUさん、今何してるんですか?」みたいな電話ができちゃうぐらいピリピリのピの字もないような人なんです。もちろんある程度の関係性はあっての話だけれど、自分が憧れていたアーティストの方と一緒に作品を作れるなんて夢のような時間でした。
RIKU いいお話をありがとうございます。これはこれは……。
城田 こちらこそ、聞いてくれてありがとうね。
1度きりのサビに思いを込めて
RIKU 「Mariage~君に贈る歌~」の歌詞はそのまま捉えればラブソングだと思うんです。同時期に僕らも「MY PRAYER」というシングルをリリースするんですが、ラブソングという部分で共通しているなと思いました。
城田 細かい歌詞のニュアンスとかは違うけど、愛の曲という部分で「MY PRAYER」と「Mariage~君に贈る歌~」は共通しているよね。「Mariage~君に贈る歌~」にはその前に入っているカバー曲と同様にラブソングの一面もありながら、僕からこのアルバムを聴いてくれる人への思いを伝えられればと思って書いた曲で。タイトル通りに考えればウエディングソングになっちゃうんだけれど、世の中にはいろんな形があって必ずしも結婚することが最大のゴールではないし、結婚じゃなくても2人で永久の愛を誓うことはできるからさ。そもそも人生観的に僕は結婚って紙の契約でしかないと思っていて、そんなことよりも2人の心が通って「この人とずっと一緒にいよう」という思いが一番大事なんじゃないかなと。だから「夜、雨が降っていると君に会いたくなるなあ」「君になんでこんなに夢中なんだろう」みたいな、言葉だけでは伝えきれない尊い思いを歌詞に詰めて「あなたに届け!」って感じ。だから一番伝えたいサビは1回しか入れなかった。「I love you」は1回限り。
RIKU あー、なるほど。それがサビが1回の理由なんですね。そういうふうに意味を込められるのもJ-POPの面白いところですね。
「音楽大陸」Vol.2後編は12月18日(金)に公開予定です。
城田優(シロタユウ)
2003年に俳優デビューし、映像、舞台、アーティストと幅広いジャンルで活動中。主な代表作にドラマ「ROOKIES」「SPEC」「天地人」「純と愛」、映画「亜人」などがある。舞台では2010年にミュージカル「エリザベート」で「第65回文化庁芸術祭」演劇部門 新人賞を受賞するなど数々の賞を受賞。2016年には「アップル・ツリー」で演出家デビューを果たした。近年の主な出演舞台に「ブロードウェイと銃弾」「ピピン」などがある。また2019年版「ファントム」では演出・主演を務めた。今夏公開されたディズニー&ピクサー最新作「2分の1の魔法」では主人公イアンの兄バーリー役の吹替を担う。ファッションの分野では「ブラックスキャンダル ヨウジヤマモト2020AWメンズコレクションモデル」「MICHAEL KORS2020AWのカタログ」など、モデルとしても活動している。2020年12月2日には珠玉のJ-POPをそろえたカバーアルバム「Mariage」をリリース。12月13日まで主演舞台「NINE」が大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演中。
Yu Shirota(城田優)(@U_and_YOU) / Twitter
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RIKU(リク)
1994年8月10日生まれ。
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RIKUさんの近況
THE RAMPAGEとしては、新曲の制作も引き続き、LIVE×ONLINEのやリハーサル、来年以降のライブの準備、番組収録等ありがたい事にバタバタな毎日です。
そして先日、大事な撮影に向けて減量がスタートし、毎日腹ペコです。。。泣
食べる事が大好きな僕にとっては、かなりキツいです。
食べれる物も量も限られてる中で、トレーニングはいつもと変わらず、むしろ有酸素トレーニングが中心になるので辛いのですが、乗り越えた先にベストなパフォーマンスに繋がるので、負けずに頑張りたいと思います。
そして最近のオススメの一曲は、
我々THE RAMPAGEの「ESCAPE」です。
2曲連続で、我々の曲をオススメして申し訳ありませんが、僕自身めちゃくちゃ好きな曲です。
聴くタイミングを選ばない絶妙なチルソング。
是非ヘビロテで聴いていただきたい1曲になりました!
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J-POPを愛する俳優・城田優 | THE RAMPAGE RIKUの「音楽大陸」 Vol.2(前編) https://t.co/Whajpjj0LF