マイベストトラック2019 Vol.4 [バックナンバー]
ロックバンド編
川辺素、小林祐介、中嶋イッキュウ、平田ぱんだ、藤森元生、ホリエアツシが選ぶ2019年の3曲
2020年1月23日 18:00 5
2020年の幕開けに合わせて音楽ナタリーでは、さまざまなアーティストに「2019年にもっとも愛聴した3曲」を聞くアンケート企画を実施。回答者のジャンルごとに分けた全8本の記事を毎日更新していく。今回はロックバンド編として、川辺素(
構成
川辺素(ミツメ)
TAWINGS「POODLES」
ind_fris「Blue moon」
王舟「Lucky」
日本で活動されている方の楽曲から選びました。
「POODLES」は素晴らしいアイデア! 曲から伝わってくる生活と創作にあまり境が無さそうなスタンスは自分の目指すところでもあり、TAWINGSは自然にそうなっているように感じて憧れます。
ind_frisの「Blue moon」はささやかに感じるがなかなか出会わない、喜びの瞬間を散りばめたような楽曲。アルバムを通して素晴らしくこんな作品が沢山あったら良いのにと思いました。
王舟の「Lucky」もよく聴きました。粋を極めたところにいつも立っているのが王舟というイメージで、独自の洗練された感覚、尊敬しています。この前本人に普段どういう感じで曲を作っているのか聞いたら、気概で作っているとのことでした。
プロフィール
東京発の4人組バンド・ミツメのボーカリスト、ギタリスト。KAWABE MOTO というソロ名義でも活動しており、2019年5月にソロ音源「LP 1」、2020年2月にソロ音源「LP 2」をアナログ盤で発売した。両作品ともにボーカル、演奏、ミックス、ジャケットのイラストまで担当している。ミツメは2019年に5thアルバム「Ghosts」を発表した。
ミツメ
川辺素 (@kawabemoto) | Twitter
小林祐介(THE NOVEMBERS)
Dos Monos「スキゾインディアン」
君島大空「夜を抜けて」
SPOOL「Be My Valentine」
2019年、海外は勿論ですが、日本の音楽が面白かった。新しく知ったアーティストからベテランまで、刺激を沢山受けました。僅か三曲のみのセレクトということなので、特に縁のあった音楽家達の作品から、よく聴いた曲を選びました。
プロフィール
1985年生まれ。栃木県出身。ロックバンドTHE NOVEMBERSのボーカリスト、ギタリストで、作詞作曲も担当している。バンドのデビュー11周年を迎えた2019年には、3月に新たなギターサウンドやボーカルスタイルに挑んだ7thアルバム「ANGELS」を発表した。5月から7月にかけてワンマンツアー「THE NOVEMBERS TOUR -消失点-」を行う。
THE NOVEMBERS
THE NOVEMBERS(@THE_NOVEMBERS) | Twitter
Yusuke Kobayashi(@Pale_im_Pelz) | Twitter
中嶋イッキュウ(tricot / ジェニーハイ)
Tempalay「のめりこめ、震えろ。」
ジェニーハイ「シャミナミ」
in the blue shirt 「Fork in the Road」
・Tempalay「のめりこめ、震えろ。」様々な音が絡み合ってる中で、真正面からキャッチーだとは言えないのに何故か頭に残って口遊んでしまう魅力のある独特のサビの歌メロ。全てが絶妙な静かな狂気のバランスで出来上がっていると感じました。これまでの楽曲の素晴らしさも去ることながらこれからに期待せざるおえない興奮を覚えました。MVの世界観も含めて大好きです。
・ジェニーハイ「シャミナミ」自分の所属しているバンドですが2019年はこの曲に色んなところに連れて行ってもらい、色んな経験をさせてもらったので、愛さずにはいられない、外す事のできない一曲。難しい曲なので勉強を含めた再生回数は一番多いと思います。笑
ジェニーハイの中でもとびきりキャッチーで、なおかつ切なさもあって、歌っていてとても気持ちが良い楽曲です。
京都のトラックメーカーin the blue shirt。関西で活動していた頃には惜しくも存在に気づけず、ここ数年注目していましたが2019年には2年半ぶりとなる2ndアルバムがリリース! そのなかでも生の演奏の音が入ったFork in the Roadは新鮮で、なおかつ in the blue shirt らしい弾ける切なさは一切損なわれず、温かさが増している事に感動です。
頭の中がどうなっているのか解剖してみたいアーティストの一人。
プロフィール
1989年生まれ。tricotのボーカリスト、ギタリスト。ジェニーハイのボーカリスト。“ファッションと音楽との融合”をテーマにアパレルブランド・SUSU by Ikkyu Nakajimaを展開している。tricotはメジャー1stアルバム「真っ黒」を1月29日にリリースし、2月1日からワンマンツアー「真っ白」を開催。ジェニーハイは2月に初のライブツアー「ジェニーハイONEMAN TOUR 2020『みんなのジェニー』」を行う。
「ジェニーハイ」オフィシャルサイト
tricot | トリコ
中嶋イッキュウ (@oyasumi_ikkyu) | Twitter
平田ぱんだ(THE BOHEMIANS)
舐達麻「100MILLION (Remix)」
ZORN 「Rep feat. MACCHO」
THA BLUE HERB 「LOSER AND STILL CHAMPION」
馬鹿野郎! なるべく2019年に発売された曲でよく聴いた曲を三曲もあげろだとう? そんなにあるわけがねえだろ!
2019年に発売された曲はこの耳に受け止めたやつに限って話すなら、どれも聴けても二回って感じだった! いやもしかするとそれ以外の聴いてないやつの全てが最高で僕が極端に運が悪かっただったのかもしれない、摩訶不思議がまかり通る世の中、ありえない話じゃない。
とにかく僕はいくつになってもモヤシでオタクなガイなわけなのだが、その好みはいつだって男汁ムンムンのやつなんだ、音楽にせよなんにせよ。昔の日本の任侠映画とか大好きさ!
そんな趣味趣向の僕が2019年に流行ったといえるやつでこの目と耳と心で受け止めた結果「これは好きだ」って思ったやつは一位の舐達麻だけだったな。どの曲もいいけどこれのトラックが一番いいからって理由のみでこれにした。ただそれだけ。
そして二位はZORNのこれにした。平和な生活の中の男の矜恃って感じのやつもいいけどやっぱギンギンに男汁ムンムンでかっこいいやつが一番好きだと思うからだ。ただそれだけ。
そして三位はTHA BLUE HERBのこれだ。結局今年買ったCDアルバムはこれだけだったからその中から一曲選ばなければおかしいしいけないなって思ったから一番好きだなって思ったやつを選んだ。ただそれだけ。
以上。馬鹿野郎!選んだのがラップミュージックばっかじゃねえか! しかも流行りの感じのやつじゃないやつばっかり! しかもこの三曲あげるだけでも相当頭を悩ませたほどだ! 許せねえ!
本当は男だ女だ大人だ子供だワルだモヤシだ全てを吹き飛ばして既成の価値観の向こう側から鳴り響くロックンロールミュージックが一番好きなのに! そんなもんは2019年の流行りのどこからも聴こえてこなかったじゃないか!だからもう知らない、いつでも踊る準備はできているとだけ言い残して大昔の曲聴いてルンルンしてる。場合によっちゃあ、この腰を部屋の端から端まで届かせてやるんだ。そしてその興奮が天に達したら、出かけて笑顔で街に幸せを振りまいてやるんだ。静かに、そっと静かに。それが今年の僕の夢。
プロフィール
山形県出身。5人組バンドTHE BOHEMIANSのボーカリスト。2019年10月に自身のWeb連載を再編集した書籍「ロックンロールの話」を発売して話題を呼んだ。THE BOHEMIANSは2019年9月に9thアルバム「the popman's review」をリリースした。
THE BOHEMIANS Official Website
THE BOHEMIANS 公式ブログ Powered by LINE
藤森元生(SAKANAMON)
松任谷由実「A HAPPY NEW YEAR」
Omodaka「Cowardly Ninjas (Jearmulk Edit)」
井上涼「いちご泥棒大脱走」
2019年は少し不安な気持ちで年明けを迎えていたのでユーミンで願掛けしました。ユニークな音に触れる機会が多くて作品作りに良いインスピレーションと自信を取り戻せた年だと思います。
プロフィール
3人組バンドSAKANAMONのボーカリスト、ギタリスト。2019年11月には、JR東日本「行くぜ、東北。SPECIAL 冬のごほうび」キャンペーンのCMソングの歌唱を担当した。SAKANAMONは2月にフルアルバム「LANDER」をリリース。3月から5月にかけて全国ツアー「SAKANAMON 全国"着陸"ワンマンツアー~君の街まで~」を開催する。
SAKANAMON Official Website
藤森元生 (@finemanart) | Twitter
ホリエアツシ(ストレイテナー)
AAAMYYY 「愛のため」
Age Factory「HIGH WAY BEACH」
赤頬思春期「好きだと言って」
2019年は僕が挙げるまでもなくビリー・アイリッシュの年だったと思うけど、日本人アーティストで近い衝撃を受けたのがAAAMYYYのアルバム。メロディラインとバックトラックの音のセンスがツボ過ぎて震えた。
我々世代には懐かしさもあるのかもしれないが、新世代のエモコアバンドAge Factoryがこの曲で魅せた繊細さには、強く共感し希望を抱かずにはいられなかった。
赤頬思春期は今年日本でもデビューした韓国のシティーポップ・ユニット。捨て曲一切なしの作曲センスの素晴らしさに加えて、ライブでは透明な歌声とパフォーマンスの可愛さにノックアウトされた。K-POPの日本語詞って直訳や空耳に引っ張られてダサくなりがちなのだが、この曲は原曲に劣らぬほど素晴らしいです。
プロフィール
1978年生まれ。長崎県出身。ストレイテナーのボーカリスト、ギタリスト、ピアニストで、ほぼすべての楽曲で作詞作曲を手掛けている。
※記事初出時、一部アーティストのTwitterアカウントのURLに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
こぢけん ∞ Kennyy @Kenny_MELTRICK
#note: ロックバンド編 - 音楽ナタリー
#マイナタリー https://t.co/YLSHByJm9K