20歳を迎えて大人になったなあ(兼崎)
──本作は2020年の夏に撮影されたそうですね。皆さん、今回の現場で久しぶりの再会を果たしたのでしょうか?
奥野 そうですね。
井上 ただ僕は、ジオウチームのようにもともとずっと会っていたわけではないので。僕、「ジオウ」の本編の頃からずっと“久しぶり”が連続しているんですよ(笑)。
一同 (笑)
奥野 一度出ていただいたら、また少し間隔が空いて……という感じで。
井上 そうそう、それでまた会ったときに「お久しぶりです」みたいな(笑)。だから今回もいつも通りのスパンでお会いした印象でしたね。
奥野 僕らジオウチームはすごく久しぶりな気がしましたね。それこそ「ゲイツ、マジェスティ」のイベント以来でした。コロナの状況もあるからプライベートで会うこともなかなかできなくて。
兼崎 去年、壮が20歳になる前、(押田)岳や(渡邊)圭祐と「飲みに行こうよ」って言ってたんですよ。でもコロナ禍になっちゃったから行けずじまいで。
──奥野さんは2018年に「ジオウ」で俳優デビューを果たしました。先輩のお二人から見て、この現場で奥野さんの成長や頼もしさを感じた部分を教えてください。
奥野 ははは(笑)。ないですよ!
井上 僕らからは何も言うことがないくらい、堂々としてました。ただ撮影の頃から比べて、今はこんなに髪が長くなって……とは思いますね。
奥野 撮影当時は別作品の役作りでほとんど坊主だったので、髪は成長しました(笑)。坊主のソウゴは地毛で、ほかは全部ウィッグをかぶって演じていたんです。
兼崎 僕から見たら、壮はもともとすごくしっかりしているし、いいものを持ってるから、あんまり大きな変化は感じなかったですね。でも6人のソウゴを演じ分けているのを見て立派だなと思いましたし、20歳を迎えて大人になったなあと感じましたよ。
奥野 ありがとうございます(笑)。最初に会ったときは17歳だったので。
──奥野さんはお酒は得意ですか?
奥野 好きですけど、そんなに強くないですね。すぐ酔っ払います(笑)。
井上 酔うとどうなるの?
奥野 しゃべるようになります。
井上 これ以上!?
奥野 いや僕、普段そんなにしゃべらないですよ!(笑)
井上 酔うとその人の本質が出るっていうから、もしかしたらもっとしゃべりたい人なのかもね。
奥野 そうかもしれないですね。あと、やたらとみんなのことを褒めて、肯定し始めます。
兼崎 褒めるのは偉いね。
井上 楽しく飲めるのはいいよね。僕は酔ってもこのままだし、そもそも飲まないんだよね。酒やタバコをやってそうだと言われることもあるんですけど、非常におとなしい人間なので。1人では飲まないし、人と飲むとしても1杯くらい。
──コロナ禍が終息したらぜひ皆さんで飲みに行って、どこかでお話を聞かせてください。
井上 そうですね。おしゃべりになったソウゴを見てみたいです。
村井良大が小野寺ユウスケを演じることに感動(井上)
──ここからはゲストについて伺います。ヒロインの久遠ミサ役で、「仮面ライダーアマゾンズ」キャストとしても知られる武田玲奈さんが出演されていますね。
井上 僕はほぼ共演シーンがなかったんですが、控室での佇まいや、スタッフさんへの振る舞いがすごく素敵な方だなという印象でした。そもそも仮面ライダーの台本って、読むのが大変なんですよね。1年間やってきた側からしたらすごくわかりやすいんだけど、ゲストの方にとっては「ジオウが○○フォームに変身して××した!」みたいな表現が多くて、難しいと思います。
奥野 カタカナが多いですからね。
井上 武田さんはそれにめげず「これってどういうことですか?」と理解しようとしてくれたので、その姿勢がうれしかったです。
奥野 僕はお芝居でたくさんご一緒しました。ミサは関西弁で話す役だったので、関西出身の僕にイントネーションを聞いてくれて。役に真摯に向き合っている姿が、すごい女優さんだなっていう印象でした。
兼崎 僕はあまりがっつり話すようなお芝居はなかったんですけど。
井上 どちらかというと、スウォルツは1人でがっつりしゃべってましたからね。スウォルツワールド展開してた。
奥野 (爆笑)
兼崎 そうですね。ほぼ周りは無視で、意見は求めず(笑)。でも本当に、武田さんはきれいな方だなと思って見てました。
井上 兼崎さん、基本それ言いますよね(笑)。タイムジャッカーの子たちにも言ってた。
奥野 おっちゃんみたいな感想になってますよ!
兼崎 おっちゃんなんだよ(笑)。みんなかわいらしい。それしか言えないです。
──少し脱線しますが、武田さんが出演していた「仮面ライダーアマゾンズ」と言えば、キャストの谷口賢志さんが「アマゾンズはニチアサライダーの仲間に入れてもらえなくて悲しい」「地上波に行ってニチアサを乗っ取りたい」といったことをよくおっしゃっていますよね(笑)(参照:「劇場短編 仮面ライダーセイバー」谷口賢志が「東映は僕に服を着させる気がない」)。ジオウ・ディケイドチームの皆さんは多くの平成ライダーと関わってきましたが、「アマゾンズ」についてはどう認識されているんですか?
奥野 わあ、その質問は考えたことがなかったです!
兼崎 俺も!
井上 完全に想定外な質問(笑)。でも面白いですね。ディケイドとしては、アマゾンズのカードがあれば大丈夫です。対応できます。とりあえずカードをいただいてもいいですか?
奥野 ああ、なるほど! 僕もウォッチがあればいけます!(笑) 「アマゾンズ」はシリアスな作風ですよね。それこそ今回の僕らの作風も、日曜の朝放送されている仮面ライダーとはひと味違うので、今までより交わる可能性も見えてくるかもしれないです。
兼崎 スウォルツはもう、「アマゾンズ」でもどこでも顔出しますから。“出張スウォルツ”で。
奥野 (笑)
井上 ただ谷口賢志さんは、“朝”には来ちゃいけないです。やっぱり夜でしょ。賢志さんには本当にかわいがっていただいていて、それこそお酒に連れて行っていただいたこともあります。でも、日曜朝は駄目です。
一同 (笑)
──東映特撮ファンクラブで配信される「RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ/ディケイド館のデス・ゲーム」には、「ディケイド」オリジナルキャストである仮面ライダークウガ / 小野寺ユウスケ役の村井良大さんが復帰されていますね。こちらもニュースを出した際は大反響でした(参照:「ジオウVSディケイド」「ディケイドVSジオウ」ユウスケ役・村井良大や武田玲奈が出演)。
井上 感動しましたね。村井良大が小野寺ユウスケを演じるということにも、現場ですぐに当時の雰囲気が再現できたことにも、感慨深いものがありました。10年以上経ったんだなと思いつつも、当時のままの部分もあって。それはきっと視聴者の方々にも伝わると思います。それにこの作品の中に「ディケイド」のエッセンスがちりばめられていることに愛を感じましたね。やっぱり「ディケイド」をよく知る井上敏樹さんが書いてくださっているだけあるなと感じました。
──現場では、村井さんとどのようなお話をされましたか?
井上 たわいない話ですね。当時から待ち時間は「何する?」「ポケモンでもする?」って感じの話をしていたんですけど……今回も同じでした。
奥野・兼崎 (笑)
井上 プライベートでも親交は続いていたので、そこに関しては久しぶりというより「おお、正大」「よお良大」みたいな感覚で現場に入れましたね。
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ソウゴが今を楽しんで生きていたら、それでいい(奥野)