バリアフリーと多言語に対応したオンライン型劇場「THEATRE for ALL」がオープンした。日本初の試みとなるこの動画配信サービスでは、演劇、ダンス、映画、メディア芸術といったさまざまな映像作品をバリアフリーと多言語で楽しめる。
ナタリーでは「THEATRE for ALL」のオープンを記念して、映画とステージのジャンルで全3回の特集を掲載。配信作品の作り手、出演者たちへのインタビューを通じて、“劇場”という場の新たな可能性や、多彩な表現を探っていく。
文 / 山里夏生
演劇、ダンス、映画、メディア芸術の映像作品をバリアフリーで提供する動画配信サービス。日本語字幕、音声ガイド、手話通訳、多言語などに対応している。昨年度は、文化庁による令和2年度戦略的芸術文化創造推進事業「文化芸術収益力強化事業」として、事業開始。現在、オリジナル作品を含む約40作の映像作品と、約40本のラーニングプログラムを配信している。
新型コロナウイルスの影響で外出困難となった人、障害や疾患がある人、母語が日本語以外の人、そしてこれまで芸術へのなじみがなかった人……。誰もが好きなときに好きな場所からアクセスできる“開かれた劇場”を目指す。
さらに、作品への理解を深めるための独自メソッドによるラーニングプログラム「THEATRE for ALLラーニング」も用意。作り手本人やゲスト解説者が登場する無料の解説動画「2つのQ」の配信と、参加者とアーティストが対話によってつながることができる参加型のワークショップを定期的に開催している。
2021年10月5日更新