光央さんと同じくらい、みちゅこのために体を張りました
──最終回を迎え、本編を振り返るといかがですか?
最初はみちゅこをライバル視していたまりこですが、次第に距離が近付いていきます。とある事件が起きて、みちゅこのためにがんばる場面があるんですが、そこが印象的ですね。「私もこんなにみちゅこのこと思ってるんだ」とまりこが気付き、心情の変化が生まれるんです。撮影ではハーネスを着けてスタントの方にも協力していただいて、光央さんと同じくらい、みちゅこのために体を張りましたよ。
第3話にはすごくマンガ的な、コミックに寄せた表現をしているところがあるんです。速水(もこみち)さんがメイクさんとご相談されてやっていたシーンで、3次元で“あれ”を表現するとこうなるんだと。速水さんのコミカルな演技を見ても、がんばって笑わないようにしていました(笑)。
──息の合った演技を見せていましたが、お互いアドリブもあったんでしょうか。
そうですね! ナイーブになっている光央さんを受け止めるシーンでは、速水さんにひざ枕をしたことがありました。「まりこがお母さんのように見える」「恋人でもあり、母親のような大きさに甘えたくなる光央がいる」という話になりまして。まりこを演じるうえで、そのアドリブは家族の愛として自然と受け止められました。あとは速水さんがみちゅこを何度か食べていたんですが、もう私は何をしていても驚かず、笑いながらうなずいてました!
──速水さん以外の共演者の印象も知りたいです。まりこは光央に比べて多くの人物と絡みがありましたね。
皆さん、原作のキャラクターそのままだなという印象です。井頭愛海さんは大阪弁を使うし前髪も斜めカットにされていて、原作の(谷村)鉄子さんそっくりでした。現場では役についても、プライベートについても話しましたね。同僚役の山口真帆さん、吉田志織さん、秋山ゆずきさんとは本当にずっと女子トーク。コスメトークしたり、お弁当おいしそうだねなんて言ってました。
しいたけの原木を浸水させながら「何してるんだろう」
──では若月さんご自身への質問も。光央にとってのみちゅこのように、実は大事にしているものがあれば教えてください。
豆苗としいたけを育てています。去年の自粛期間に、何か家でやれることがないかなと思っていたところ、しいたけを栽培できると聞いて「やるしかないな」と。1つの原木キットで2回分栽培できるんですが、切り方が下手だと2回目が生えてこないんです。さらに最初は重りをして原木を12時間浸水させなくてはいけないのでけっこう大変で……。浮いてくるので一生懸命押さえながら「何してるんだろうな」と思ったり(笑)。収穫したものは肉詰めだったり、醤油バターでシンプルに炒めたりして食べています。速水さんには「素材から作るのはいいことですよ!」って肯定していただいて、すごくうれしかったですね。
スピンオフによって本編に深さが出る
──速水さんとはお料理つながりでも仲良くなられたんですね。TELASA(テラサ)ではドラマ本編とスピンオフが楽しめますが、若月さんが最近配信で楽しんでいる作品はありますか。
アニメが好きなので「呪術廻戦」や「Re:ゼロから始める異世界生活」を観始めてます。ドラマですと、1クール前にドラマ+枠で放送していた「ももいろ あんずいろ さくらいろ」を楽しみました。キャストの木原実優ちゃんがお友達なんです。原作の部分と、実写オリジナルの部分が組み合わさって面白かった。同じ枠でそのあとにヒロインをやらせていただいたので、「いいものを作らなければ」と思わされましたね。
そして「婚ワケ。」でスピンオフができたことはとてもありがたいです。スピンオフは実家に行くストーリーで、もう1回本編を見返したくなるし、作品により深さが出るのでうれしいなと感じています!
- 若月佑美(ワカツキユミ)
- 1994年6月27日生まれ、静岡県出身。2011年に乃木坂46の1期生として活動を開始し、2018年にグループを卒業した。2018年10月期ドラマ「今日から俺は!!」に出演したのち、女優・モデルとして幅広く活動中。主な参加ドラマに「父と息子の地下アイドル」「私の家政夫ナギサさん」「共演NG」、映画に「シグナル100」「ヲタクに恋は難しい」「今日から俺は!!劇場版」がある。雑誌Oggiでは美容専属モデルを務めているほか、オンラインサロン「未開発区域」の運営も行う。