平祐奈が語る「2分の1の魔法」|泣いて笑って、家族の大切さを知れる映画──5人の兄姉への感謝や“ド天然”な父の爆笑秘話も

「ちゃんと“お父さん”でいてくれるんだな」と気付けたんです

──イアンはお父さんのような勇敢な人になりたいという目標を持っています。平さんは、ご自身のお父さんのどんなところを尊敬していますか?

言葉にするのは恥ずかしいんですけど、最近になって「お父さんって、ちゃんと“お父さん”でいてくれるんだな」と気付けたんです。私が小さい頃から「パパがいれば何も怖くないからな」「何があってもパパが守るからな」と言って育ててくれたので、安心して過ごすことができたんだろうなって。

──素晴らしいお父さんですね。

普段の父はド天然だから、最近までそれに気付かなかったんです(笑)。本当に、話が通じないくらい天然なんですよ! 姉がイタリアに住んでいたとき、父と2人で会いに行ったんです。父は英語が苦手なんですが、飛行機の中で寝ていた私を起こして「ゆうちゃん、あのね、オレンジジュースが飲みたいんだけど、(CAに)なんて言えばいいの?」って聞くんです! 「『オレンジジュース』だよ!」って言っちゃいました(笑)。あと一緒に車に乗っているとき、父が助手席で電話していたんですが、パトカーが通ったら「あ、ちょっとパトカーが来たから電話切るね」と言っていて……「いや、助手席なんだから電話してても大丈夫だよ!」って(笑)。

──そんなお父さんがいたら、明るい家庭になりそうです(笑)。

あはは。この映画の中のお父さんも、お家に飾ってある写真が全部笑顔だったんですよね。きっと穏やかなお父さんだったんだろうな。私もいつか自分の家族ができたときは、ずっと笑ってるお母さんでいたい、明るい家庭にしたいなって思いました。

「2分の1の魔法」より。左からイアン、バーリー、“2分の1”の姿で復活した父ウィルデン。イアンの部屋には家族の写真が飾られている。

泣いて笑って、家族の大切さを知れる

──本作を観て、会いたくなった人を挙げるとしたらいかがですか?

平祐奈

家族って大事だなって感じたし、人は愛がないと生きていけないんだなと思ったんです。家族やお友達への愛はもちろん、周りの人に対しても優しさを持っていないと、ちゃんとコミュニケーションが取れないですし。あと今日こうして、昔おはガールのライブを観てくれていた方にインタビューしていただけるのもすごいご縁だなって感じたんです。だから映画を観て、普段お世話になっている方にちゃんと感謝を伝えたいと思いました。つまり、全員に会いたくなりました!(笑)

──こちらこそ、ご出演いただきありがとうございます。では、この映画をお薦めする相手を挙げるとしたら?

姉夫婦の子供は2人とも男の子なので、ぜひ観てほしいです。今2歳と0歳なので、内容をちゃんと理解するのは難しいかもしれないですが、一緒に冒険している気分になって楽しめそうなので。大きくなってからもう一度観たら、自分たち兄弟に重ねて感動できると思います。あと兄の子供に6歳の男の子がいるんですけど、ちょっとイアンみたいな性格なんです。「靴下には絶対にズボンの裾を入れる!」みたいな細かいところにこだわるタイプ。私は「それ、変じゃない?」って言ってるんですけど(笑)。その子はもうストーリーもわかる歳だと思うので、イアンの目線で観てほしいです。

「2分の1の魔法」より。左からイアン、バーリー、“2分の1”の姿で復活した父ウィルデン。

──小さい頃にこの映画を観たら、イアンに影響されて優しい人になれそうですよね。

平祐奈

本当にそう思いました! イアンって本当にいい子なんですよね。生まれる前に亡くなってしまったお父さんにずっと会いたがっていたイアンは、最後にある決断をするんです。最初に「僕はできない、自信がない」って言っているイアンを観て、視野が狭い子なのかなと思っていたんですけど、冒険を通して一回りも二回りも大きくなって……。成長したイアンがたどりつく結末にはびっくりしました。

──そんな甥っ子や周りの友人にこの映画を薦めるとしたら、どうアピールしましょう?

とにかく映像がきれいだったので、映画の世界に入り込んで、ジェットコースターみたいに楽しめるよ!って言ってあげたいです。最初はイアンが学生生活でうまくいかない思春期の等身大の悩みを描いたシーンから始まり、泣いて笑って……冒険シーンではワクワクできる。家族の大切さを知れるので、女の子でも男の子でも、家族みんなで観てほしいです。でもお父さんやお母さんと一緒に観たら、泣いちゃうから恥ずかしいかも!(笑)