ドラマ「鈍色の箱の中で」主題歌担当 竹内唯人|僕らの世代が待っていたもの…さまざまなキスに酔いしれるドロドロ偏愛ドラマ

篠原知宏による原作マンガを「うちの執事が言うことには」の久万真路が実写ドラマ化した「鈍色の箱の中で」が3月14日、第6話をもって最終回を迎える。久保田紗友、萩原利久、神尾楓珠、岡本夏美、望月歩の同世代キャストが幼なじみ同士を演じ、筧美和子が彼らの関係を大きく変える“基秋(萩原)の初恋の女性”役で出演。“鈍色の箱”である分譲マンションを舞台に、幼なじみの高校生たちの切なくも危険な初恋の行方を描く偏愛ラブストーリーだ。

映画ナタリーではキャストインタビューに続く特集第2弾として、主題歌「ニビイロ」を担当する竹内唯人に取材を行った。原作を一気読みしたという竹内が見つけたドラマの推しキャラクターや、お気に入りのキスシーンを深堀り。また本特集では最終回に向け、これまでの見どころと注目キスシーンをおさらいする。

取材・文 / 田尻和花 撮影 / 草場雄介

ビデオパスでは地上波放送に先駆けて、最終回を独占先行配信中!さらに今までの放送分はディレクターズカット版で楽しめます。

最終回間近!駆け足で今までの見どころをおさらい

第1話
左から萩原利久扮する基秋、久保田紗友扮する美羽。

基秋(萩原利久)へ望みの薄い恋心を持ち続けてきた美羽(久保田紗友)は、あおい(岡本夏美)にそそのかされてバスケットボール部の先輩である本田(宇佐卓真)と付き合うことに。しかし本田にキスされたことで、やはり基秋のことが好きだと確信。美羽が「子供の頃のように、練習でキスをしよう」と基秋に提案すると、意外にもすんなりと受け入れられたのだった。

▼ 注目キスはこれ!
子供の頃以来となる、美羽と基秋のキス
マンションの片隅でひっそりと唇を重ねる2人。美羽が背伸びをしてキスをするも、基秋が積極的に応じることはない。美羽の一方通行な思いが垣間見えるシーンだ。
第2話
左から望月歩扮する悟、岡本夏美扮するあおい。

美羽から誘う形でキスの回数を重ねていく美羽と基秋。その状況に気付いた悟(望月歩)と話し、基秋はやっと美羽からの好意に気付くのだった。けじめを付けようと基秋が美羽に交際を申し込み、2人は付き合うことになる。しかし、基秋の中途半端な気持ちは利津(神尾楓珠)に見透かされていた。そうとも知らず、美羽はキスの先へ進もうと提案を持ち掛け……。

▼ 注目キスはこれ!
あおいと悟の“寝ころび逆さキス”
マンションの屋上で悟は恋人・あおいと星空の下、互い違いに寝っ転がりながら考えごとをしている。ふと「ねえ」とあおいから声を掛けられ、上下逆さまになったままキスを交わす甘い1コマ。
第3話
左から神尾楓珠扮する利津、久保田紗友扮する美羽。

基秋の心の中にいまだ初恋の人・綾芽(筧美和子)がいると気付いてしまった美羽。そんな中、マンションに越してきた綾芽を見かけた基秋の恋心は再び膨れ上がっていく。あおいと美羽は「基秋と会わないでほしい」と釘を刺すため綾芽の部屋へ行き、了承も得る。しかしその後2人が一緒にいる場面を目撃してしまった美羽は泣き崩れてしまう。

▼ 注目キスはこれ!
雨の中、利津が崩れ落ちる美羽を抱き寄せてからのキス
打ちひしがれる美羽に対し、「俺にしとけば?」と声を掛ける利津。傘を捨て自分も雨に打たれながら、強引に美羽にキスをするシーン。このキスで利津の本当の思いがあらわに。
第4話
左から神尾楓珠扮する利津、望月歩扮する悟。

利津の思いを知った美羽だったが、気持ちに応えることができない。基秋とも距離を取るように。しかし、まだ美羽の気持ちが基秋に向いていると考えた利津は、綾芽をけしかけようと彼女の部屋を訪れるも“寂しい人”呼ばわりされてしまう。しかし訳ありの綾芽の中にはドロドロとした感情が湧き起こっていた。そして自暴自棄になった利津はあおいに対してある行動を取る。

▼ 注目キスはこれ!
“全員コンプリート”記念になった利津×悟のキス
利津が寝ているところにそっと近付く悟の姿。寝顔を見つめていた悟を突然引き寄せてキスした利津が、「これでお前ら全員、コンプリートだ」と不敵な笑みを浮かべるシリアスなシーン。
第5話
左から筧美和子扮する綾芽、萩原利久扮する基秋。

あおいが利津の子供を流産してしまったことに対して平静を装う利津だったが、内心は罪悪感に駆られていた。それぞれの胸の内が明らかになっていく中で、綾芽は基秋に猛アプローチをスタート。美羽に恋している自分に気付いた基秋は拒むが、綾芽の魔の手は美羽にも及ぶ。そして深い心の傷が明らかとなった利津は限界を迎え、屋上へ向かい……。

▼ 注目キスはこれ!
綾芽から基秋へのだまし討ちキス
久々に再会したときから不穏なムードが漂う2人。会話中に急に発作を起こした綾芽に慌てる基秋だったが、実は罠。綾芽に突如何度もキスをされ、基秋の顔に恐怖の色がにじむ場面だ。

インタビュー

なるほどねってにやにやしちゃいました

──まず、ドラマをご覧になった率直な感想を教えていただけますか?

僕らの世代が待っていたものが実写化されたなと思いましたね。と言うのも、僕が知っているドラマでは少年少女が“大人なこと”を考えて行動する場面があるものってあんまりないなって。キスの先とかもありますから(笑)。

竹内唯人

──確かに。大人っぽいシーンもたびたび出てきますね。

ドラマの「昼顔(~平日午後3時の恋人たち~)」とまではいかないですけど、そういう雰囲気ですよね(笑)。それに今人気の俳優さんたちがたくさん登場するので、そこも見どころでした。

──原作マンガも読まれたんですよね。

はい、主題歌のお話をいただいてから一気に読みました! もともとマンガ自体あまり読んでいなくて。「ONE PIECE」など少年みんなが読むような作品は通ってきたんですが、女の子とキスしてドキドキしたりするような青春っぽいものは読んだことがなかったんです。でも「鈍色の箱の中で」に目を通したら、なるほどねってにやにやしちゃいました。僕もまだ19歳でピュアな部分が残ってるので……。

──(笑)。にやにやしたのはどのあたりでしょうか?

チューするシーンもそうですけど、鎖骨の描写ですね。そこまでしっかり描くんだなと。でもやっぱりキスシーンが象徴的なので2人が大事なことを話しているところは飛ばして、キスシーン、キスシーン、キスシーンみたいなこともしちゃったり(笑)。