「ママレード・ボーイ」桜井日奈子×吉沢亮×佐藤大樹×優希美青|撮影は千本ノック方式!?あの胸キュンシーンが生まれるまで

好きな人と一緒にいるってこういうことなんだ(吉沢)

──遊が得意のホワイトシチューを作って、それを光希と向かい合って食べるシーンは、ママレードジャムも登場するし、本作を象徴する一番の名シーンですね。

桜井 私、一番好きです、あのシーン。

吉沢 いいよねー。

桜井 2人はまだそんなに仲良くはないんだけど、意識しているのが雰囲気からすごく伝わるから、そこにちょっとキュンとした。

桜井日奈子

──あそこで、光希は遊のことを「ママレードみたいだよね。ママレード・ボーイだ」と言って、遊は光希のことをなんて呼ぶんでしたっけ?

桜井 「マスタード・ガール!」(笑)。

吉沢 でも、あの撮影は大変だったね。

桜井 大変だったね。セリフが現場で追加されたし、そのセリフが終わってもカメラが5分ぐらいずっと回り続けていたから。

優希 でも、めちゃくちゃかわいかった。光希が「おいしい」って言うところが。キュンとしちゃった。(桜井と吉沢を冷やかすように)ヒュー。

吉沢 かわいかったね。でも、撮影をしながら一番キュンキュンしたのはやっぱり落ち葉のところだね。

桜井 そうですね。

──予告編にも収められている、光希と遊が落ち葉をかけ合ってはしゃぐシーンですね。

佐藤 幸せの……。

桜井吉沢 ……絶頂だった。

吉沢 完全なる絶頂期だよね。あそこは台本にはないシーンで、監督のその場の演出でやったけれど、落ち葉をかけ合うだけでこんなに楽しいんだと思ったし、好きな人と一緒にいるってこういうことなんだっていうのをすごく実感した。

桜井 後半、大学生になってからは、光希と遊がお互いを撮り合うスマホの映像も挿入されていて。2人が実際に撮った映像も、カメラマンさんが撮っているスマホに私たちが手を添えた映像も使われているけれど、スマホというすごく身近なアイテムを使っているから、映画を観ている人との距離感もグッと縮まると思うな。でも、早かったあ、撮影が終わるの(笑)。

佐藤 僕は映画の序盤で、遊が窓から光希の部屋に入るシーンも大好きで胸がキュンキュンしちゃった。窓ガラスをコンコンってたたく遊に光希が言う「ちょっと、何やってるの?」というセリフがすごくかわいくて。その後の「そこを狙ったんだよ」っていう遊も、うわあ、こんな言い方をするんだ?と思って、すごく楽しかった(笑)。

吉沢 あれ、けっこう危なかったんだよ。

佐藤 ガチでやっていたからね。

桜井 私、ハーネスを着けるのかと思っていたけど、何も着けなかったよね。

吉沢亮

吉沢 うん。何も着けてない。しかも、金具みたいなものに足を引っかけて隣の部屋の窓のところまで行くんだけど、その金具が超冷たくて(笑)。

優希 私は、海岸で遊が泣いているところを見て、あの男泣きにすごくキュンとした。

桜井 そうだね。

吉沢 遊的にも初めて感情を出すところだから。

優希 そう。今までクールだった遊が、あそこまで自分をさらけ出しているところがいいなと思って。あのシーンは大好きです。

初っ端から泣いてました(優希)

──先ほど吉沢さんたちも言われたように、廣木隆一監督は長回しの撮影が多くて、役者に任せることでも知られていますけど、そんな監督の現場はいかがでしたか?

佐藤 NGになったときに、理由も告げられずに「もう1回、もう1回」って言われた(笑)。

桜井 あーわかる、わかる(笑)。

佐藤大樹

佐藤 その千本ノック方式が最初はちょっとキツいんだけど、やればやるほどくせになると言うか、何度も同じ芝居を繰り返したあとの監督の「OK!」がすごく気持ちよくて。光希に告白するテニスコートのシーンも、夜の公園でのシーンもそんな感じでテイクを重ねたかな。

桜井 私は両親S(互いのパートナーを交換して再婚した光希と遊の両親)が旅行に出たあと、光希と遊が公園まで歩く一連のシーンを何度もやった。私がベランダに出るところから始まるあの何気ない1カットをなぜか「もう1回」「もう1回」って10回ぐらいやったと思うんだけど、どうしたらいいのかわからないからパニックになっちゃって。なんとかOKになったけど、なぜOKになったのかすらわからなかった(笑)。

優希 私もずっと「もう1回」「もう1回」って言われていました(笑)。私だけテイクが多くなかったですか?

吉沢 そんなことないよ。

優希美青

優希 でも、光希の部屋の前で茗子が自分の感情を出すシーンは大変だった。

桜井 大変だったね。

優希 あそこはドア越しだから光希がどんな顔をしているのかはわからないけれど、台本に「涙をこらえる」って書いてあったから、必死に涙をこらえていたんですよ。でも、声から伝わってくるものがあったので初っ端から駄目で、最初から泣いてた(笑)。

「ママレード・ボーイ」より、優希美青演じる茗子(右)。

一同 (爆笑)

桜井 でも、監督は全然怒らなかったよね。逆に「そのままでいいよ。こらえちゃ駄目」って言われたから、私も茗子の涙声にグッと来て涙涙だった(笑)。

佐藤 僕は監督から「銀太をただのいいやつにしないでほしい」と言われた。最初はそれがどういう意味なのかわからなくてすごく悩んだし、それこそ銀太がバイト先の光希の前からチャリに乗って立ち去るシーンの撮影のときは俺は笑顔で終わるという解釈だったんだけど、監督の考えは違っていて。それが斬新だったから、印象に残っているし、すごく勉強になった。

夕景まで捉えて本当に美しいシーンになった(桜井)

──光希と遊の浜辺でのシーンはクレーンを使った長回しで、マジックアワーの夕景とともにとても綺麗でした。

「ママレード・ボーイ」

桜井 あのシーンはお昼に1度撮ったんだよね。

吉沢 でも、そのあとに夕景を狙ってもう1回撮って、映画ではそっちが使われていた。あの撮影はスゴかったね。

──2人の動きとカメラがクレーンで降りてくるタイミング、夕陽がピタッと合わないと成立しない画ですものね。

桜井 でも、私はたくさん動いたなという印象しかない(笑)。

吉沢 動いたよね。めっちゃ動いたよね(笑)。

桜井 私は完成した映画を観て初めて、どうしてあんなに動いたのか納得した(笑)。クレーンで移動するカメラがグッと引いたときに、きれいな夕景まで捉えて本当に美しいシーンになっていたので、さすが監督だなって思いました。

吉沢 僕は「オオカミ少女と黒王子」に続いての廣木監督の現場だったので、あまり何度もやったとか大変だったという印象はなくて。監督はそこまで説明をしないし、「ここまでの流れはこうで、今はこういう感じだから、それでお願いします」という演出を絶妙な距離感でされるので心地よい緊張があって愛も感じた。いい意味で怖い監督だけれど、すごくいい現場だったと思うな。

左から優希美青、桜井日奈子、吉沢亮、佐藤大樹。

──吉沢さんは撮影中に皆さんを食事に誘ったそうですね。

吉沢 そこは今までの現場と違いますね。初めてですもん、こんなに自分から動いたのは。やっぱり自分が歳上だったので、ちゃんとやらなきゃと思っていろいろ考えながらやったんですけど、みんないい子たちだったので、そこは全然苦労しなかった。楽しくやっていました。

佐藤 仙台での撮影後、吉沢さんと温泉に行ったんですよ。

吉沢 温泉というか、町の銭湯ですけどね。大樹が見つけて、「行きたい」って言うから俺も一緒に行ったんです。でも、1000円で6時間くらいいられて、マンガも置いてあるし、すごくいい感じでした(笑)。

「ママレード・ボーイ」
2018年4月27日(金)全国公開
「ママレード・ボーイ」
ストーリー

高校生の光希は、ある日突然両親から離婚することを告げられる。旅先で出会った松浦夫妻と気が合い、母親がその夫と、父親がその妻と恋に落ちたため、お互いのパートナーを交換して再婚すると言うのだ。さらには松浦家の1人息子・遊も含め6人で一緒に暮らすことに……。甘いけれどクールな同い歳・遊からの不意打ちのキス、初恋相手・銀太からの告白、親友・茗子が起こしたある事件など、思いがけない出来事を経て、光希は遊に惹かれていく。しかし遊は、光希と自分に隠されたある秘密を知ってしまい……。

スタッフ / キャスト

監督:廣木隆一

原作:吉住渉「ママレード・ボーイ」(集英社文庫〈コミック版〉)

脚本:浅野妙子、廣木隆一

主題歌:GReeeeN「恋」(ユニバーサル・ミュージック)

キャスト:桜井日奈子、吉沢亮、佐藤大樹(EXILE、FANTASTICS)、優希美青、藤原季節、遠藤新菜、竹財輝之助、寺脇康文、筒井道隆、谷原章介、檀れい、中山美穂

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桜井日奈子(サクライヒナコ)
1997年4月2日生まれ、岡山県出身。2014年に開催された「おかやま美少女・美人コンテスト」で美少女グランプリを獲得。2015年に出演したLINE MUSICのwebmovieをきっかけに“岡山の奇跡”と称され注目を集める。その後、大東建託、コロプラ、ニベア花王、GROPなどの広告に登場。2016年、舞台「それいゆ」で女優デビューを飾り、同年テレビドラマ「THE LAST COP /ラストコップ」「そして、誰もいなくなった」に出演する。2017年、「ラストコップ THE MOVIE」で映画初出演。2018年には、ヒロイン役を務める「ういらぶ。」の公開を控える。
吉沢亮(ヨシザワリョウ)
1994年2月1日生まれ、東京都出身。2011年に特撮ドラマ「仮面ライダーフォーゼ」の仮面ライダーメテオ / 朔田流星役で注目を浴びる。2013年に「ぶっせん」でドラマと舞台に初主演。主な出演映画に「アオハライド」「オオカミ少女と黒王子」「さらばあぶない刑事」などがある。2017年にはドラマと2本の映画からなる「トモダチゲーム」シリーズや「銀魂」「斉木楠雄のΨ難」に出演。2018年には「悪と仮面のルール」「リバーズ・エッジ」「レオン」「猫は抱くもの」「BLEACH」「あのコの、トリコ。」といった出演作が続々と公開される。
佐藤大樹(サトウタイキ)
1995年1月25日生まれ、埼玉県出身。2011年にFUNKY MONKEY BABYSの「ラブレター」MVにて俳優デビュー。2014年にEXILEにパフォーマーとして加入し、2017年からはFANTASTICSのリーダーとしても活動を始める。主な出演作にドラマ「シュガーレス」「俺たちの明日」「ワイルド・ヒーローズ」「HiGH&LOW」シリーズなどがある。2017年6月には舞台「錆色のアーマ」で主演を務めた。
優希美青(ユウキミオ)
1999年4月5日生まれ、福島県出身。2012年、第37回ホリプロタレントスカウトキャラバンにてグランプリを獲得。主な出演作に「空飛ぶ金魚と世界のひみつ」「神さまの言うとおり」「でーれーガールズ」「暗殺教室」シリーズや、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」「マッサン」、ドラマ「デスノート」、Netflixオリジナルシリーズ「僕だけがいない街」などがある。2018年には「ちはやふる -結び-」に新入生・花野菫役で参加した。