映画ナタリー PowerPush - 「ラスト5イヤーズ」
今井洋介×島袋聖南 テラハ出身の恋愛マスター2人が語る、恋と結婚
洋さんが贈ってくれた歌に大泣きしました(島袋)
今井 まあそんな感じで、昔からどこにも映らないところで、いろいろやってます。テレビに出たから歌ったわけじゃなくて、俺はずっとこのままです。そういう洋さんが好きでしょ?
島袋 好き好き(笑)。私が2度目にテラスハウスへ入居したとき、オンエアはされなかったんですけど、洋さんが「ウェルカム」って歌を贈ってくれたんです。頭にはまいまい(※テラスハウスの元住人でミュージシャンのchay)の真珠のネックレスをつけてるのに、大真面目な顔をして。すごく素敵な歌で、私、感極まって大泣きしちゃって。だから、感情があふれると、洋さんはそれを歌にするってことだよ。
──愛情だけでなく、友情を伝えるのにも歌を贈るんですね。
今井 そう、人として。簡単に言うと、心の洪水みたいな。
──本日2度目の名言が出ました。
今井 聖南はいろいろ悩みがある中で、もう1回と思ってテラスハウスに戻ってきたわけじゃないですか。それに対して俺は「ここから一緒にやっていこうよ」って伝えたかったんです。その曲が聖南に響いて泣かせちゃって、俺もそんな聖南を見てると泣けてきて。でも一緒にいた一平(※テラスハウスの元住人でお笑い芸人のマントル一平)からは、冷めた口調で「なんなん、お前ら」って言われた。
島袋 「気持ちわり!」みたいな(笑)。
今井 「なんでおまえら、泣きながら弾いて歌ってんだ」って。まあ、でもそうやって生活を共にして同じ食卓を囲んできた人とは、それが一瞬だろうと長かろうと特別な心のつながりができるんだなとは思います。
島袋 今まで付き合ってきたり、ごはん食べたり暮らしたり、特別な感情を持った人って、やっぱりずっと大切な存在だよね。どんなにそのときトラブっても、少し時間を置けば、それもなんかよかったなって思える。
今井 不思議と嫌なことって思い出せないんだよね。
島袋 うん。なんだろうね、美化しちゃうのかな。
今井 多分つらかったり、悲しかったことは脳がシャットアウトするんだよ。で、幸せな感覚とか光景しか思い出せなくなる。
島袋 そうそう、ほんとそう。
今井 だから俺らきっと恋愛に向いてんだよ。俺ら2人の相性とかじゃなくてね。それはそれでまた後で話そう(笑)。だけど、そうやって前向きに次へ進める俺らは愛情に対していい意味で敏感っていうか。
昔は「セーラームーン」のタキシード仮面に憧れてました(島袋)
──お話を聞いていると、やはりお2人は恋愛偏差値がズバ抜けて高いですね。島袋さんは、「テラスハウス」でのドラマティックな言動を「トレンディ劇場」と評されていましたが、一体どんな少女マンガや恋愛映画を観て育ったんですか?
島袋 「セーラームーン」が好きでした(笑)。「月に代わってお仕置きよ!」ってセリフがお気に入りで。
今井 確かにね、言われてみるとファッションテイストも「セーラームーン」みたい。俺、「セーラームーン」観てる聖南を見たら、好きになっちゃうよ。
──予想外のかわいらしい答えで、イメージが変わりました。やっぱりタキシード仮面がお好きだったんでしょうか。
島袋 好きでしたね。でも昔は、王子様に憧れて、素敵な人が現れるのを待ってたんですけど、今はそういう少女マンガ的な考えはなくて、仕事していく中で自分からいろんな人と出会って、刺激を受けられればいいなと思うようになりました。
今井 聖南は、会う人みんなに愛される人間だよ。俺はそういうところが好き。ここばっかりは冗談抜きで。
島袋 ありがとう。前からこういう風に言ってくれるんですよ。私が好き放題やってどんなに世間を敵に回しても、洋さんはこう言ってくれるんです。
今井 俺もわりと好き放題型だから気持ちがわかるんだよ。でもほんとに人間として好きだから。そういう聖南の魅力が、いろいろな人に伝わればいいなって思います。一緒に住んでいた一生の仲間としては。
島袋 すごくうれしい……なんかもう、私たち付き合ってたのかなって(笑)。
一同 (笑)
──最後に、「ラスト5イヤーズ」を楽しむ秘訣を教えてください。
島袋 カップルで観たらいいと思います。「こういうこともあるな、気をつけよう、大切にしよう」って学ぶところが、男女共にあると思うんで。
今井 もしくはちょっと気になってる人と一緒に観るのもいいね。男性と女性で違う観方ができるだろうし、もしかしたら何か共有できるかも。映画を通して相手がどんなものさしを持っているのかを理解する、いい機会になると思う。皆さんの恋愛のご発展を、ご多幸を、お祈りしております。
「ラスト5イヤーズ」 2015年4月25日 全国公開
オフブロードウェイで大ヒットを記録した同名ミュージカルを、「P.S. アイラヴユー」のリチャード・ラグラヴェネーズ監督が映画化。小説家のジェイミーと女優を目指すキャシーが出会い、結婚し、そして別れるまでの5年間を追う。男性は出会いから別れまで、女性は別れから出会いまで、それぞれ逆行する時間軸で描いた意欲作。14曲のラブソングがときに楽しく、ときに切なく、劇中を彩る。
スタッフ
監督・脚本・製作:リチャード・ラグラヴェネーズ
原作・音楽:ジェイソン・ロバート・ブラウン
キャスト
キャシー:アナ・ケンドリック
ジェイミー:ジェレミー・ジョーダン
左 / 今井洋介(イマイヨウスケ)
1984年10月29日生まれ。神奈川県出身。写真家、音楽家。2013年からリアリティ番組「テラスハウス」に出演し、人気を集める。劇場版「テラスハウス クロージング・ドア」にも出演。5月7日~13日に赤坂RED / THEATERで上演される舞台、山田ジャパン「大渋滞」に出演。
右 / 島袋聖南(シマブクロセイナ)
1987年4月4日生まれ。沖縄県出身。モデルとして活躍する傍ら、フジテレビ系で2012年~2014年に放送された「テラスハウス」に出演。そのトレンディすぎる言動が話題を呼んだ。公開中の劇場版「テラスハウス クロージング・ドア」にも出演している。スタイルブック「I am SEINA」が発売中。