一ノ瀬颯が中国ドラマ「消せない初恋」で“男神”ヤン・ヤンの演技を堪能!ワン・チューラン共演で贈る大人のラブストーリー×救命ヒーローのハイブリッドドラマ (2/2)

自分のことを顧みず火の中に飛び込んでいく姿はザ・ヒーロー

──つらい過去が原因で、“こじらせている2人の恋模様”をやきもきしながら見守るのも視聴者の楽しみだと思います。

恋愛になると、人って訳のわからない行動を取っちゃったりしますよね。僕の周りの友達もそうなので、気持ちはわかるんですが、ソン・イエンとシュー・チンはどう考えても、両思いだよ!って。けっこうやきもきしますよね(笑)。

左からヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン、ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

左からヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン、ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

──一ノ瀬さんがもし2人の友人だとすると、どんなふうに背中を押しますか?

みんな2人に優しく寄り添っていますけど、僕だったら思いっきりお尻をたたきますね(笑)。ソン・イエンは好きだという気持ちとは裏腹にシュー・チンを避けていますが、2人きりにならなきゃいけない場面、向き合わなきゃいけない時間を強制的に作ると思います。学生時代と変わらない部分、そして変わった部分など、現在のお互いについて知る時間が必要。相手と向き合っているうちに自分の本当の気持ちもわかってくると思うんです。学生時代は、一緒にいる時間も長いですけど、社会人になって、会うのを避けていたら何もわからないなと。

──そんな2人が距離を縮めていく様子もこのドラマの注目ポイントです。

なかなかくっ付かないと、ネタ切れになったり、なんとなく間伸びすることもあると思うんですけど、このドラマは話数も多いのに、全然飽きずに観られる魅力がある。それはソン・イエン、シュー・チンそれぞれの描写や、恋愛、救命のパートが丁寧に描かれているからだと思いました。

ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

──一ノ瀬さんもこれまで医師の役を3度演じていらっしゃいますが、救命ヒーローものとしての本作をどうご覧になりましたか?

ソン・イエンが自分のことを顧みず火の中に飛び込んでいく姿は、ザ・ヒーローだなと感じさせてくれました。僕もヒーローものに出演させていただいたときに、先のことを考えるよりも誰かを救うために必死になって行動するキャラクターを演じていたので、共通するものを感じて。やっぱりそういう熱い姿は観ていて気持ちがいいですよね。

消防救援署に新たにやってくるジアン・ユーは効率を考えて、隊員にはもっと休みが必要だと言いますが、ソン・イエンは「休んでいる暇なんかない、訓練が必要だ」という意見を持っている。でもそれは多くの人を救いたいという強い思いがあるからで、いつどんな危険があるかわからないから厳しい訓練をすべきだと考えている。部下への指導は厳しいですが、率先して火の中に飛び込んで、背中で見せてくれる人なので、仲間が付いて行きたいと思うのでしょうね。

中国ドラマ「消せない初恋」場面写真

中国ドラマ「消せない初恋」場面写真

──ソン・イエンは部下たちから憧れられている存在ですが、一ノ瀬さんにとって“ヒーロー=かっこいい男性像”というのはどういったものですか?

自分の考え、信念を強く持っている人はかっこいいなと思います。クールだったり、優しく寄り添ってくれたり、僕が尊敬しているヒーローにはいろいろなタイプの人がいるんですが、人やものに真摯に向き合うところは共通しています。

レスキューシーンはドキュメンタリーを観ているよう

──本作ではヤン・ヤンと「シンデレラはオンライン中!」以来、7年ぶりに再共演を果たしたチャン・ビンビンのほか、ウェイ・ダーシュン、ヤン・チャオユエといった主役級キャストが脇を固めています。登場するキャラクターも多彩ですが、お気に入りの登場人物はいますか?

シュー・チンの義理のお兄さんのモン・イエンチェンは物語のスパイスだなと。兄としての妹への愛とは違ったものをところどころで感じて、難しい愛の形だと思いました。あとはソン・イエンと相棒のスオ・ジュンにも愛に近いものを感じました。お互いがお互いを思い合っていて、仕事仲間という関係をはるかに超えた強い絆で結ばれている。寝食をともにして、命を懸けた現場に臨んで、苦楽を共有してきた関係。だから家族以上に一緒にいるスオ・ジュンが異動することになったときは、涙が出ましたね。自分にもこんなに強い絆で結ばれた人はいるかな?と考えさせられる友情でした。

ウェイ・ダーシュン(魏大勛)演じるモン・イエンチェン。ヒロインを優しく支える姿は多くの視聴者を虜にし、ウェイ・ダーシュンはWeiboフォロワー数が7日間で88万人以上も増加する大ブレイクを果たした。

ウェイ・ダーシュン(魏大勛)演じるモン・イエンチェン。ヒロインを優しく支える姿は多くの視聴者を虜にし、ウェイ・ダーシュンはWeiboフォロワー数が7日間で88万人以上も増加する大ブレイクを果たした。

左からチャン・ビンビン(張彬彬)演じるスオ・ジュン、ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。固い絆で結ばれた親友2人の姿は話題となり、 “北冰洋CP(カップル)”という話題となり、“北冰洋CP(カップル)”という愛称も誕生した。

左からチャン・ビンビン(張彬彬)演じるスオ・ジュン、ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。固い絆で結ばれた親友2人の姿は話題となり、 “北冰洋CP(カップル)”という話題となり、“北冰洋CP(カップル)”という愛称も誕生した。

──一ノ瀬さんさんがもし本作に出演するならば、どのキャラクターを演じたいですか?

モン・イエンチェンも素敵だなと思いつつ、頑固で一見理解されにくいですが、細かく感情を表現していくことによって、多くの人に共感してもらえるように演じていけるソン・イエンが一番やりたいです。

──お話を伺って、改めて、ソン・イエンの細かい表情を見直してみたいなと思いました。俳優というお仕事を始めて以降、ドラマや映画の見方に変化はありましたか?

お芝居の細かい部分やしぐさに目が行くようになりました。「ここは王道じゃなくて、こういうお芝居をセレクトするんだ」と考えたりするようにもなって。だから1回だけじゃなく、何度も作品を観ることが増えたんです。ただ作品を楽しむだけじゃなくて、伏線が回収されたときに、伏線が張られたところまで戻ってみたり、そのときの表情に注目したり。あとは画角や、カットの割り方、カメラワークを観るようにもなりました。日本のドラマと比較すると、このドラマのレスキューシーンは、カットを割らずに撮っている。日本だとババババッてカットを割って、すごい速さで救助が行われているように、盛った撮り方をすることもあると思うんです。でも「消せない初恋」では、スピード感を出さずにゆっくりと助け出す描写によって、より一層ドキュメンタリーを観ているような、真実味が感じられました。映画のようなこだわり方、リアルな描写を意識して撮っている印象を受けましたね。

──物語やキャラクターなど、作品の魅力を紐解いていただきましたが、「消せない初恋」はどんな方にお薦めの作品ですか?

あらゆる人にお薦めできる作品だと思います。恋愛ドラマが好きな人は面白いと思ってもらえるでしょうし、自分に自信が持てないような人にも観てほしい。一見、完璧に見えるソン・イエンとシュー・チンが恋愛になるとこじらせていて、誰にでも人間らしい弱点があると感じさせてくれます。周りと比べて、自分を責めてしまう人が勇気をもらえる物語。熱意を持って仕事に取り組む2人の姿も素敵なので、仕事に限らず、この作品を観ると何か前向きに取り組むことができて、いろんな面で勇気をもらえるドラマだと思います。観ているときはすごく楽しかったです!

中国ドラマ「消せない初恋」第1話特別公開

プロフィール

一ノ瀬颯(イチノセハヤテ)

1997年4月8日生まれ、東京都出身。2019年に「騎士竜戦隊リュウソウジャー」で主演を務め俳優デビュー。そのほかの出演作に大河ドラマ「麒麟がくる」、ドラマ「いいね!光源氏くん し~ずん2」「ナイト・ドクター」「ドクターX~外科医・大門未知子~」「Get Ready!」「いちばんすきな花」や、映画「仕掛人・藤枝梅安2」「アクターズ・ショート・フィルム4『ハルモニア』」などがある。情報番組「王様のブランチ」ではレギュラーを務めている。2024年4月25日スタートのテレビ朝日開局65周年記念木曜ドラマ「Believe-君にかける橋-」に出演。