一ノ瀬颯が中国ドラマ「消せない初恋」で“男神”ヤン・ヤンの演技を堪能!ワン・チューラン共演で贈る大人のラブストーリー×救命ヒーローのハイブリッドドラマ

中国ドラマ「消せない初恋」がU-NEXTで独占先行配信中、DVDが5月3日より順次リリースされる。「黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~」のヤン・ヤン(楊洋)と「尚食(しょうしょく)~美味なる恋は紫禁城で~」のワン・チューラン(王楚然)が共演した本作は、学生時代の初恋が実るも、家柄が不釣り合いという理由で離ればなれになった男女が消防士と医師として運命的に再会したことから展開する物語。ラブストーリーと、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」などでおなじみの救命ヒーローものという人気ジャンル2つの要素を楽しむことができる。

映画ナタリーでは中国語を勉強しており、自身も3度医師を演じたことがある一ノ瀬颯にインタビューを実施。やきもきしながら見守る恋愛模様、ドキュメンタリーのようなレスキューシーンの魅力に加え、理想のヒーロー像を語ってもらった。

取材・文 / 金子恭未子

中国ドラマ「消せない初恋」予告編公開中

ソン・イエンとシュー・チンのギャップが魅力的

──一ノ瀬さんは、中国語や韓国語の勉強をされているそうですが、どういったきっかけで勉強を始めたのでしょうか?

出演した作品が他国で配信されたことをきっかけに、いろんな国の方が僕を知ってくださったんです。できるだけファンの方とコミュニケーションを取りたいと思ってインスタライブなどをやらせてもらっているんですけど、そのときに中国語や韓国語で書き込んでくださる方もいて、少しでもこちらから反応できたらいいなと。ほかの国の言葉を理解して、僕からも発信することができれば、多くの方に自分のことを知ってもらえる。そこから、日本の映像作品の素晴らしさを伝えられたらうれしいなと思って勉強を始めました。

──中国ドラマにハマったことがきっかけで中国語の勉強を始めたり、ドラマで生の中国語に触れる方が増えているそうです。今回、一ノ瀬さんにはヤン・ヤンとワン・チューランが共演したドラマ「消せない初恋」を観ていただきましたが、今まで中国のエンタメに触れたことはありましたか?

中国の俳優さんが出ている作品は観たことがあるんですが、中国ドラマに触れるのは初めてでした。すごく面白かったです。

左からヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン、ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

左からヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン、ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

──「消せない初恋」はラブストーリーと、「TOKYO MER~走る緊急救命室~」や「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」でおなじみの救命ヒーローものという、人気ジャンル2つの要素が楽しめる作品です。一ノ瀬さんは普段どんなジャンルの海外作品を好んでご覧になりますか?

スケールが大きくて、心を揺さぶられるようなものが好きです。そういった作品は言葉を超えて、大きな感情を共有できる。ラブストーリーも好きなジャンルではあるんですが、日本の作品のほうが共感しやすいのかなと思って、海外の作品にはそこまで多く触れてこなかったんです。「消せない初恋」も日本の作品とは違いがあるのかなと思いながら観始めたのですが、あまりにも身近に感じられたのでびっくりして。文化や考え方も日本と違う部分があるので、少し距離を感じると思っていたんですが、登場人物の行動もすごく共感できました。“海外ドラマ”って自分とはちょっと遠いものと思っている方もいますし、僕もそう思っていたんですが、共感する要素が多かったですね。

左からワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン、ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

左からワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン、ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

──物語は、学生時代の初恋が実るも、家族の反対から別れてしまったソン・イエンとシュー・チンが消防士と医師として再会したことから展開していきます。

純粋な恋のお話だなと感じました。2人の働きぶりをはたから見ているとすごくクールで、できる大人。なのに、恋愛のことになると、相手を意識しすぎてツンとしちゃったり、思っていることとは真逆の行動を取ってしまったり。一見完璧な2人なのに、弱い部分もあって、すごく人間味にあふれている。「なんだ、僕らと同じじゃん!」と思わせてくれるソン・イエンとシュー・チンのギャップが魅力的だなと思いました。

ヤン・ヤンさんが“国民男神”と呼ばれているのも納得

──幼い頃に母親に捨てられ父親を亡くした主人公のソン・イエンは叔父一家に育てられ、今は消防救援署の隊長としてチームを率いているキャラクターです。彼はどんな人物に映りましたか?

すごく家族思いだなと思いました。実直で仕事に対する熱量がすごい。真摯に仲間と仕事に向き合っていて、みんなが付いていきたいと思う人物ですよね。超真面目で頑固な役だと、感情の揺れをどう表現するか、あんばいがすごく難しいと思うんです。ソン・イエンは堅物で基本的に眉間にしわを寄せているようなキャラクターですが、感情が動くときには、演じるヤン・ヤンさんが表情を崩しすぎず、でも観ている人に伝わるような細かいお芝居をされている。隙がない印象で、美しくて、かっこいい。“国民男神”と呼ばれていると知って、納得だなと思いました。

ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

ヤン・ヤン(楊洋)演じるソン・イエン。

──この作品では、現在のソン・イエンのほかに、学生時代のやんちゃなソン・イエンを演じるヤン・ヤンを楽しむこともできます。

振り幅のある役ですよね。つらい別れを経て、今は恋愛もせずひたすら仕事にのめり込んでいる。現在のソン・イエンと、学生時代の明るくて感情が表に出やすいソン・イエンをヤン・ヤンさんがしっかり演じ分けされていて、素敵だなと思いました。回想シーンとの対比があるからこそ、現在のソン・イエンがより際立つと思います。

ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

ワン・チューラン(王楚然)演じるシュー・チン。

──一方のシュー・チンは実業家の養父母の下で厳しく育てられた女性です。彼女はどんな人物に映りましたか?

強く自分を持っているように見えながらも、親の顔色を常にうかがって生きてきた女性だと感じました。だから、ものすごくお金持ちというバックボーンがありながらも、多くの人に共感してもらえるようなキャラクターだと思います。でも、もうちょっと病院内での人間関係はうまくやればいいのに!って(笑)。

──(笑)

親に合わせるために、自分らしさを押し殺して生きてきたので、仕事における対人関係にもそういった背景が影響しているのかなと思います。日本も家柄の違いを気にする人はいると思うんですが、日本以上に中国では意識されていて、越えられない壁なのかなと過去の描写を見て感じました。一方で、ソン・イエンのいとこや周囲が2人の恋を応援してくれているのも印象に残りましたね。

ヤン・チャオユエ(楊超越)演じるソン・イエンのいとこジャイ・ミアオ。

ヤン・チャオユエ(楊超越)演じるソン・イエンのいとこジャイ・ミアオ。