やっぱりクライマックスは一番迫力があった(RINA)
──ほかに衝撃を受けたシーンはありましたか?
RINA 2人とも共通で衝撃的だったのは、ベバリーが昔お父さんと住んでいたアパートを訪れるシーンで、住人のおばあさんがお茶出してくれたりするんですけど……その間の空気感とか。何が出てくるんだろうって怖がりました。笑顔がまた不気味で。
HARUNA 廊下の奥で影がピエロになっていく感じ……めっちゃ怖かった!
RINA あと中華料理店のシーンで、フォーチューンクッキーからすごいのが出てきたのが最高。ペニーワイズの怖さだけじゃなくて、こっち系も出てくるんだー!って(笑)。しかも昔話でわいわいしているときに。楽しげなシーンや笑っているシーンは、そのあと起こることへの恐怖心がかき立てられてよかったです。
──ネタバレになるので詳しくは触れませんが、子供時代から長い年月を経て彼らがたどり着いたラストを、お二人はどのように受け止めましたか?
RINA やっぱりクライマックスは一番迫力があったし、これぞアメリカ映画という盛り上がりで満足感がありました。ストーリー的にも、私はスッキリとした気持ちです。絶妙なバランスの結末だったと思います。
HARUNA 最後に1人ひとりの人間味が垣間見えたり、お互いを思い合う気持ちが伝わってきて感動的でした。一見ビルが主人公の映画のようなんですけど、ちゃんと全員が主人公だと思える物語でしたね。
「ストレンジャー・シングス」好きな人はドンハマり(HARUNA)
──お二人はNetflixオリジナルシリーズ「ストレンジャー・シングス」のファンということで、「IT/イット」を気に入るのも納得です。「1980年代の田舎町を舞台にしたホラー」「少年少女が正体不明の謎に立ち向かう」といった点など、通ずるものがありますよね。
HARUNA 「ストレンジャー・シングス」好きな人は、もうドンハマりすると思います! なんでもっとみんな私に早く薦めてくれなかったんだろう。私のための映画じゃんって思いました(笑)。
RINA 「IT/イット」のほうが恐怖感は強いけど、ホラーが苦手で避けてきた人にこそ最初に観てほしいホラー映画だと思いました。何これ面白い! 楽しい!が先に来るから絶対大丈夫だと思う。これはトライしてほしい。
HARUNA 前作を観てなくても楽しめるしね。でもビル、ベン、ベバリーの三角関係とかは、前作を観ているとよりグッと来るかも。
RINA 前作でみんなの手に付けた傷が今も深く残っているのとかもわくわくした! 「あのときの約束を果たしに行くぞ」っていう展開に、また始まるぞ!って気持ちが盛り上がったよね。
TOMOMIには「かわいい子供」、MAMIには「物件」をアピールする(RINA)
──これまでSCANDALとしての活動の中で、見えない恐怖と闘った経験はありますか?
RINA 私たちの場合、ステージで足がすくんで弱気になることは意外とないんです。もちろん緊張はするんですけど、やるしかないから気合い入れていこう!みたいな4人なので。もちろん、それぞれ波みたいなものはあります。誰かがバンド以外のことで落ち込んでいるときや、この子こういうところ突かれたら弱いよなとか、もう13年も一緒にいるのでわかるんです。そういう意味では、支えられているなという思いは常に感じています。
HARUNA 1人だったら壊れちゃうかもしれないけど、4人でいるときの自分だったら大丈夫と思える瞬間があるので。それは13年の間に積み上げてきた絆だなと思います。
──4人の関係性がうらやましいです。MAMIさんとTOMOMIさんは前作をご覧になっているのでしょうか?
HARUNA 2人は観てないんです。
RINA MAMIもTOMOもホラー苦手なので。
──それでは最後に、MAMIさんとTOMOMIさんが「IT/イット」シリーズを観たくなるようなお薦めポイントをアピールしていただけますか?
RINA 2人とも皆さんが思う100倍ぐらい頑固なので、どれだけ薦めても観てくれるかわからなくて心折れそう(笑)。でも本当に、ここまでストーリーを楽しめるホラー映画って意外とないかもっていうぐらい面白いので、一度挑戦してほしい。「あー楽しかった!」ってなるはずなので、あきらめず2人にお薦めしたいと思います。
HARUNA やっぱり「IT/イット」は、ホラーでありながら青春映画とも言えるところが大きいと思います。それって子供時代の話だけだと思っていたんですけど、続編を観たら、大人になっても好奇心を持って行動したり恐怖に立ち向かえるんだと気付いて新鮮な気持ちになりました。そういうところをプッシュしたら2人とも観てくれるかも。
RINA TOMOには「かわいい子供が出てくるよ」って言ったら観てくれそう(笑)。
HARUNA 確かに。MAMIちゃんは?
RINA MAMIは物件見るのが好きだから「見たことない物件が出てくるよ」ってアピールする。
HARUNA 「1980年代の内装がいいんだよ」って?(笑) でも実際、ホラー映画なのに隅々までかっこいいところも楽しめたね。