全世界でヒットを記録した、スティーヴン・キング原作によるホラー映画の完結編「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」が11月1日に封切られた。前作から27年後、かつてIT=“それ”と呼ばれる謎の存在から生き延びた子供たちが大人になり、新たな事件に立ち向かうさまが描かれる。
映画ナタリーでは、ガールズバンド・SCANDALのHARUNAとRINAにひと足早く本作を観てもらった。ホラーは苦手だが、本シリーズに通じる青春やアトラクションのようなドキドキに大興奮の2人。同じくホラーが苦手なTOMOMIとMAMIにも薦めるべく、映画の魅力を存分に語り尽くす!
取材・文 / 金須晶子 撮影 / tAiki
The Losers' Club ※()内は、27年後のキャスト / 子供時代のキャスト
- ビル・デンブロウ(ジェームズ・マカヴォイ / ジェイデン・マーテル)
- 自分のせいで弟ジョージが行方不明になったと悔やんでいる。イギリスで脚本家として活躍。
- ベバリー・マーシュ(ジェシカ・チャステイン / ソフィア・リリス)
- 父親におびえながら過ごしていた。ファッション業界で成功するも、乱暴な夫に悩む。
- リッチー・トージア(ビル・ヘイダー / フィン・ヴォルフハルト)
- めがねが特徴のひょうきん者。コメディアンとして人気を博している。
- マイク・ハンロン(イザイア・ムスタファ / チョーズン・ジェイコブズ)
- 両親を火事で失い祖父に育てられた。事件後、デリーに残り調査を続けてきた。
- ベン・ハンスコム(ジェイ・ライアン / ジェレミー・レイ・テイラー)
- 肥満体型でいじめられっ子だった転校生。建築家として成功を収めたうえイケメンに。
- エディ・カスプブラク(ジェームズ・ランソン / ジャック・ディラン・グレイザー)
- 過保護な母親に束縛されて育った。保険会社のビジネスマンとして忙しい日々を過ごす。
- スタンリー・ユリス(アンディ・ビーン / ワイアット・オレフ)
- ユダヤ司祭の息子で、通称スタン。愛する妻と幸福な家庭を築いている。
- IT=“それ”(ビル・スカルスガルド)
- 自称・踊るピエロ、ペニーワイズ。神出鬼没、変幻自在に姿を現し、子供たちの命を狙う正体不明の存在。
遊園地の帰り道みたい(RINA)
──前作「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」もご覧になったそうですね。ホラーがお好きなんですか?
RINA どちらかと言えば苦手で。前作も「トラウマ級に怖い」と聞いていたんですけど、人気の作品だってことも知っていたので、朝イチで映画館に行ったんです。終わったあと外がまだ明るいうちに観たくて。だから朝6時半起きで、8時台の回を観ました。
HARUNA 早っ!
RINA そうしたらイメージしていたホラー映画と全然違って驚きました。私、ミステリーものも好きなので、その要素もがっつり入ったストーリーで楽しめました。
HARUNA 私もホラーに苦手意識があったので、この取材をきっかけに前作を観たんですよ。でも、もっと早く観ておけばよかったです! もともと1980年代の青春映画が好きでしたし、“ホラー版スタンド・バイ・ミー”と言われている理由がよくわかりました。
──ホラーが苦手でも楽しめたようですね。その27年後を描いた今作はストーリーもホラー演出もスケールが大きくなっています。ついさっき観終えたばかりですが、今の気分は?
HARUNA ちょっとまだ興奮状態で、ハイな気分です。
RINA 遊園地の帰り道みたいな。トラウマや弱さがペニーワイズを生み出していて、大人になっても自分の恐怖心と向き合わなくてはいけないというストーリーなので、怖さに人間味があるんですよね。共感できるというか。いい疲労感でいっぱいです。でも一瞬に感じました!
ペニーワイズは怖い中にも笑いがあるのが最高(HARUNA)
──IT=“それ”の神出鬼没さも今回パワーアップして、前作以上にいろいろなところに現れ、さまざまな表情を見せました。中でもお薦めの登場シーンを教えてもらえますか?
RINA 遊園地のミラーのアトラクションは怖かった。あのベロをガラスに付けているときの音!! あれはちょっと……これまで経験したことのないドキドキでした。
HARUNA 前作もそうだったけど、ペニーワイズが近付いてくるときの動きが印象的すぎて怖いんですよね。あれはトラウマになります。でも細い通路で肩が引っかかっちゃったり、怖い中にも笑いがあるのが最高。
RINA ペニーワイズって映画の中では悪者でしかないというか、恐怖やトラウマの象徴として描かれていたけど、映画から離れるとSNSではめっちゃマメなんですよ。
HARUNA そうなの?
RINA 前作を観たとき、ちょうど私が2017年に観た100本目の映画だったんです。それで「今年100本目の映画は『IT/イット』でした」ってツイートしたら、ペニーワイズ(映画公式アカウント)から「ありがとう」ってリプが来て。それでめっちゃファンになって、続編もずっと楽しみにしていました(笑)。
記念すべき100本目に、ぼくの映画を選んでくれてありがとう。これもきっと運命だね。ずっと一緒にいようねpic.twitter.com/EGRCDGyYjR
— 映画『IT/イット』公式 (@IT_OWARI) November 20, 2017
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やっぱりクライマックスは一番迫力があった(RINA)