映画ナタリー Power Push - 「仮面ライダーゴースト」&「動物戦隊ジュウオウジャー」

特撮ヒーロー7人の苦悩と努力&男子禁制!戦うヒロインの本音トーク

御成がジュウオウジャーに突撃インタビュー

女子ならではの苦労は、リアクションと裸?

──女子ならではの、「特撮はこういうところが大変だ」って悩ましい部分はありますか?

「劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間」より。

大沢 「ライダー」で言ったらやっぱり、アクションを見守るときに、心配するとか、びっくりするとかのリアクションが限られてるので、その引き出しが少ないことですね。前作「仮面ライダードライブ」で霧子を演じてた内田理央ちゃんにも聞いたんですけど、結局は「ま、しょうがないよね」って(笑)。ストーリーの流れはもちろん毎回違うんですけど、どうしても同じようなリアクションになるし、そこは大変だなあと。

 私たちは、演技の話じゃないんですけど……男の子ってそのへんで着替えるじゃないですか。バスが同じなのでカーテンで仕切るんですけど、先に男の子が入っちゃうと普通に脱ぎ始めるので、そこを通過していかないといけない。そういうとき晴香ちゃんが「もおー」みたいな感じで(笑)。私は別にもう気にしないんですけど、晴香ちゃんがいるからやめてあげてって思ったりとか(笑)。

──中学校のクラスみたいですね。「ちょっと男子ー!」(笑)。

立石晴香

立石 6人目の國島(直希)さんが入ってきたときに、基本的に撮影で上半身裸だったんです。で、裸でエンディングダンスの練習をしてて(笑)。

 パーカーもらってるのに着ないんですよ(笑)。役に入って、着るの忘れてて。

立石 おかげさまでちょっと免疫がつきました。

 1年後にはもう何も感じなくなるよ。

立石 感じないのかなー。それはそれで嫌ですけどね(笑)。でも最近、みんな若干気を使ってくれるよね。

 「あ、晴香ちゃん来た」「ちょっと待って、まだ俺服着てないから」「あっ、いいよ!」みたいな。カーテンで隠してくれたりね。「女子か!」と思うんですけどね(笑)。

ボロボロの台本から学んだこと

──今回の劇場版のお話も伺いたいのですが、まず「ゴースト」は、“タケルを見守るアカリ”っていう、1年かけて積み上げてきた2人の関係の集大成のような内容になっているのかな、と思いました。

大沢 そうですね。アカリの強い部分も出てる。というのも、今回アカリのテーマとしては“約束”っていうのがあって、タケルとある約束をするんです。アカリとして、タケルへの思いがいっぱい詰まった集大成になってると思います。

──特に見どころのシーンはどこでしょう。

大沢 指切りのシーンがあるんですけど、すごくきれいです。あとはポスターにもありますけど、「さよなら、オレ」っていうセリフ。クライマックスはいくつかあるんですけど、たぶんここが一番重要なシーンだと思います。この言葉がどういう意味なのかっていうところに注目してほしいです。

「劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間」より。

──「ゴースト」ではこれまでも家族の関係が濃く描かれてきましたが、今回はマコトとカノンの父親役で、沢村一樹さんが出てきますね。製作発表の会見でも、とても軽妙なトークで面白かったです(参考:「仮面ライダーゴースト」で沢村一樹が新ライダーに、「初のR15指定になるかも」)。

大沢 沢村さん、めっちゃカッコいいですよ。普段の撮影現場もあんな感じなんです。ムードメーカーって言っちゃったら失礼ですけど、すごく盛り上げてもらいました。

 いいですね。

左から柳美稀、大沢ひかる。

大沢 マコトとカノンちゃんと、沢村さん演じる大悟の、すごく重大なシーンがあるんです。私は残念ながら現場にいなかったんですけど、もうすごかったらしくて、迫力が。やっぱり沢村さんに引っ張ってもらった部分が多かったみたいですね。

立石 んー、観たい。楽しみ!

大沢 ありがたいことに、ゲストの方が毎回ビッグなので、いろいろ学ばせてもらってます。

──春の劇場版では、まさに伝説的存在の藤岡弘、大先生とも共演されましたもんね。

大沢 ホントに伝説の方なので、学ぶことばっかりでした。「仮面ライダー1号」で「藤岡さんの台本見てみな」って言われて見せてもらったとき、すっごいボロボロだったんですよ。何回も何回も読んでて、すごい書き込みもしてあって、「ああ、私こんなに台本使ったことないや」「やっぱりそこまで読み込まないとな」って思いましたね。

子供と一緒に「この星をなめるなよ!」

──ジュウオウジャーは今回が初の劇場版となりますが、見どころを教えていただけますか。

立石 ドラマのほうだとあんまり人間界にジューマンが出てこないんですけど、映画ではけっこういっぱいジューマンが出てくるので、より見応えがあります。ジューマンがサーカスしてたりとか、普段はないようなアクションもあったり。レオが一輪車に乗るシーンがあって、必死で練習してましたね。

左から大沢ひかる、立石晴香。

 その横で、晴香ちゃんは一輪車をスイスイ乗り回してたけど(笑)。

立石 運動が苦手なのに、一輪車だけできるんですよ。南羽さんが「できないできない!」って言ってて、「私、昔乗れたな」と思ったんですけど、そう言って乗れなかったら恥ずかしいから黙ってたんです。でも当日南羽さんが置いた一輪車を見つけて乗ってみたら、簡単に乗れて(笑)。

 みんな衝撃で「えっ!?」「晴香ちゃんが!?」みたいな。しかも満面の笑みなんです。すごい、楽しそうで(笑)。……ちなみに私は乗れません。立つことすら無理です(笑)。

──柳さんも鎖で高いところから吊るされたり、また体を張ってましたね。

 初めて吊られました! すごく怖かった(笑)。私、人1人分ぐらい浮いてたんですよ。2m弱ぐらいかな。

大沢 痛くないんですか?

「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!」より。

 一応ハーネス付けてるんですけど、骨盤が締め付けられてすごい痛かった。あとストーリー的にはまさに子供を助けるヒーローらしいヒーロー映画になっていて。たくさんの子供たちと一緒に「この星をなめるなよ!」って言ってるシーンがあるんです。

立石 私たちもあのセリフをいつもアフレコでは言ってたけど、素面で言うのは初めてだったから、感慨深かったよね。

関係性が1話進むごとに深くなってくる

──テレビシリーズは、「ゴースト」はもうすぐ佳境を迎えて、「ジュウオウジャー」も折り返し地点に来ましたね。最後に見どころを交じえつつ、ファンの方にメッセージをいただけますか。

大沢 アランのお兄ちゃん・アデルが暴走してるので、それがどうなるのかっていうところですね。あとは、タケルについても、アカリとしてはすごく一生懸命いろいろ調べて、研究して、救いたいっていう思いがあるので、それがどうなるかっていうところを観てほしいです。

左から柳美稀、大沢ひかる、立石晴香。

立石 國島さんが入ってきて、「ジュウオウジャー」のお話もぐっと進んだかなって思います。まだまだみんな成長中ではあるんですけど、それぞれのキャラが確立されてきて、関係性が1話進むごとに深くなってきているので、最初との違いとかも楽しみながら観ていってもらえればなと。

 そう、新たな戦士・みっちゃん(操)のキャラもとても面白いので、彼と私たちがどう関わっていくかっていうところも楽しみに観てほしいなと思います!

「劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間」

「劇場版  仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間」

2016年8月6日全国公開

ストーリー

天空寺タケル / 仮面ライダーゴーストは、突如出現した仮面ライダーダークゴーストを追って、歴史上の英雄たちが暮らす不思議な村へとたどり着いた。100の眼魂を集めて“究極の眼魂”を生み出し、すべての人間をゴーストにしようとたくらむ仮面ライダーダークゴーストの正体は、死んだはずのアランの兄・アルゴス。そして村には、消息不明だったマコトとカノンの父、深海大悟 / 仮面ライダーゼロスペクターの姿もあり……。

スタッフ / キャスト

監督:諸田敏

原作:石森章太郎

出演:西銘駿、大沢ひかる、山本涼介、磯村勇斗、柳喬之、溝口琢矢、勧修寺玲旺、工藤美桜、悠木碧(声の出演)、竹中直人、木村了、沢村一樹ほか

「劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!」

「劇場版  動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!」

2016年8月6日全国公開

ストーリー

ジュウオウジャーの5人がサーカスを観に行くと、そこに出演していたのはジューマンたちだった。しかし喜ぶセラやレオたちの前に、宇宙サーカス団の団長を名乗る宇宙人・ドミドルが出現。宇宙全体をサーカスステージに作り替えるため、邪魔な星を滅ぼそうとたくらむドミドルは、子供たちの泣き声をエネルギーに換えて攻撃を仕掛ける。ジュウオウザワールドも仲間に加わったジュウオウジャーは、この星を守るため立ち向かう。

スタッフ / キャスト

監督:柴﨑貴行

出演:中尾暢樹、柳美稀、南羽翔平、渡邉剣、立石晴香、國島直希、吉村崇(平成ノブシコブシ)、寺島進ほか

©2016劇場版「ゴースト・ジュウオウジャー」製作委員会 ©石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 ©2016テレビ朝日・東映AG・東映

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大沢ひかる(オオサワヒカル)

1995年3月9日生まれ、東京都出身。2014年から2016年3月まで「王様のブランチ」のリポーターとして活躍した。映画では「忘れないと誓ったぼくがいた」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」などに出演。

柳美稀(ヤナギミキ)

1997年8月24日生まれ、大阪府出身。2013年に名古屋でモデルデビューし、2015年に上京。主な出演作に「セーラー服と機関銃 -卒業-」などがある。「動物戦隊ジュウオウジャー」が地上波ドラマ初出演作にあたる。

立石晴香(タテイシハルカ)

1994年9月28日生まれ、大阪府出身。2007年度ニコラモデルオーディションでグランプリに輝く。以降ニコラ、セブンティーンの専属モデルとして活躍した。Shout it Out「青春のすべて」のMVにも出演している。


2016年8月5日更新