恋愛の仕方はキーズに共感

──本作はガイとモロトフ・ガール、キーズとミリーの恋愛要素も大きな見どころです。

悪を倒してゲームの世界が平和になるっていう話なのかと思いきや、そこに恋愛要素が乗っかってくるところもポイントでした。キーズは素敵でしたね。彼はプログラマーとしての才能もあるし、自信を持っている人。でも恋愛になると臆病で、なかなか思いを伝えられないのがかわいいというか、母性をくすぐられました。

ガイはひたむきで、気分の浮き沈みがない。こんなにタフでずっと前向きな人って現実にはなかなかいないじゃないですか？ 私もこういう人を目指さなきゃと思いましたし、尊敬します。気持ちを貫いて努力したら、こんなふうに世界は少しずつ変わっていくんだなってガイが見せてくれた気がしますね。モロトフ・ガールと一緒にアイスを食べるデートシーンはすごくかわいかったですし、キスシーンもロマンティックでした。見ていて気持ちのいい恋愛だなと思いましたが……私はキーズ派です（笑）。

──（笑）。ガイとキーズは恋愛におけるアプローチが正反対のようにも見えました。ストレートなガイ、なかなかはっきり伝えられないキーズ、共感したのはどちらでしょうか。

キーズですね。私もストレートに伝えるタイプではないし、めちゃくちゃ慎重派なんです。様子をうかがってうかがって……っていう恋愛の仕方はキーズに共感できました。控えめに、ひっそり一途にという感じです。

──映画の後半にはガイとモロトフ・ガールの関係にも影響する、ある秘密が明かされますよね。

ガイがモロトフ・ガールに急に一目惚れして声を掛けて、自分の生活を変えようと思い始めたのはなぜなのか、という理由がわかるところですよね。ああ、そういうトリックなのか！と。想像もしなかったですし、すごくロマンティックな伏線でした……！

──私もあの伏線には驚かされました。堀田さんはゲームキャラクターに惹かれるミリーの気持ちはわかりましたか？

わかります！ 例えば「Ghost of Tsushima」の主人公はめちゃくちゃかっこいいですし、現実にいたらなあって（笑）。最近のゲームは心理描写も細かいですし、感情移入しちゃいますよね。私は、主人公だけど王道の主役っぽくなかったり、スポットライトの当たらない人が好きだったりします。そう考えると、ガイもそういった一面があるキャラクターですね。