「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」座談会|7人でまた共演する日まで

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」が、「宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲」とともに8月5日に公開される。特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」の“真のエンディング”と謳われる本作では、主人公の仮面ライダーエグゼイド / 宝生永夢が、現実の世界を滅ぼし、VR(仮想現実)空間で支配しようと企む忍者集団に立ち向かう。

映画ナタリーでは公開を記念し、「仮面ライダーエグゼイド」メインキャスト7名の座談会をセッティングした。同シリーズ初の劇場版「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト with レジェンドライダー」から彼らに話を聞いてきた映画ナタリーだが、7名そろってのインタビューを行うのは今回が最後。ドラマ本編のクランクアップを約1週間後に控えた彼らに、本編や映画の裏話、さらに俳優としての今後の目標を語ってもらった。

取材・文 / 浅見みなほ 撮影 / 佐藤類

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パラド / 仮面ライダーパラドクス役 甲斐翔真、檀黎斗 / 仮面ライダーゲンム役 岩永徹也、花家大我 / 仮面ライダースナイプ役 松本享恭、宝生永夢 / 仮面ライダーエグゼイド役 飯島寛騎、鏡飛彩 / 仮面ライダーブレイブ役 瀬戸利樹、仮野明日那 / ポッピーピポパポ / 仮面ライダーポッピー役 松田るか、九条貴利矢 / 仮面ライダーレーザー役 小野塚勇人

医療ドラマとして、本気を出してきた(松田)

──映画ナタリーで皆さん7名での座談会を行うのはこれが最後になりますので、映画だけでなく1年間駆け抜けて来られたテレビシリーズ本編のことも含めてお話しいただきたいと思います。ここ最近のテレビシリーズ本編では、一気に医療ドラマ感が増していますよね。

左から飯島寛騎、瀬戸利樹。

飯島寛騎 そうですね。

松本享恭 大我が瀕死状態になった37話、38話あたりは特に。

松田るか 医療ドラマとして、本気出してきましたね。

瀬戸利樹 でも、僕たち医療シーンを演じる側は大変ですよ!

飯島 そうだね。適当にできないから。毎回医療監修の方に教えてもらっていますし、先生が現場にいらっしゃらない日は電話で「このやり方で大丈夫ですか?」って確認を取って。

瀬戸 けっこう時間かかるよね。1回撮り直したこともあった。

飯島 ね。患者を処置するシーンで、頭をどう倒せばいいのかっていう場面で。

瀬戸 ちょうどそのとき監修の方がいなくて、あとで電話したらやっぱり違うことがわかった。

岩永徹也小野塚勇人甲斐翔真 へえー。

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」より。

飯島 やっぱり視聴者の中には本当のドクターの方がいるかもしれないし、観ている人は細かいところも見てくれているので。

松田 すごい勉強になるね。

──38話では、永夢が手術室から出るときに足でドアを開けていて。その細かさに驚きました。

飯島 そうなんです! 手術室のドアの足元にはボタンみたいなものがあるんですよ。蹴ってるようにしか見えないかもしれないですけど(笑)。

瀬戸 本当の病院でも、足で開けなきゃいけないんだよね。

松田 手でドアを触っちゃいけないんだよね?

飯島 そう。手を腰より高くしていないといけない。

──松本さんは手術を受ける側も演じていましたが。

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」より。

松本 そうですね。チューブを噛みっぱなしで、きつかった。もう、暴れたかったですもん(笑)。

飯島 5、6時間ずっとその状態でね!

松田 チューブがおいしかったらよかったのにね。

瀬戸 ごめんね、たまにお腹触ったりして。

松本 本当に大変だったから(笑)。

お父さんに20回以上殺された!(岩永)

──1年間同じ役を演じてきて、キャラクターが自分に染み付いたからこそできるようになったことはありますか? 例えば、自然にアドリブを入れられるようになったとか。

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」より。

小野塚 さっきの38話で言うと、大我に謝ったあとの飛彩を、貴利矢が「照れてんの? 仲直りできたの?」ってからかったのはアドリブです。あれ本当は、(博多華丸演じる)鏡灰馬先生のモノマネで「よかったな、飛彩!」って言おうとしたんですけど、みんな爆笑しすぎちゃって監督から許可が下りず(笑)。

松本 やってたね(笑)。

飯島 僕らドクターチームは、キャラ的にアドリブしづらいんですよ。だからやりやすいのはバグスターチームかな。

小野塚 貴利矢は思ったことをバンバン言える役回りだと思います。大我の腕に抱きつくニコに対して「何その手!?」って言ったのもアドリブだし、そもそも僕が気になってたから(笑)。おかしくない!? それ、先生と患者の関係じゃないでしょ!?みたいな。でもあんまり深く掘りすぎるとボロが出ちゃうから、ポッピーにいい具合で止めてもらって。

松田 もともと私の「貴利矢ー!」っていうセリフはあったんだよね。その間にアドリブを入れてた。

──黎斗役の岩永さんの演技は自由度が高く見えるのですが、アドリブなのでしょうか?

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」より。

岩永 アドリブというより……黎斗は、台本に書いてあることと、現場で求められることがけっこう違って。だからいつも、さあどうやってコンティニューしよう?って、面白いことができないか考えてます。そんな中でも残りライフの数が合っているかは、すごく気を付けてチェックしてます(笑)。脚本家さんはちゃんとそろえてくださってるんですけど、僕らが現場でどんどん殺しちゃうので、数が合わなくなっちゃうんです。

一同 (笑)

小野塚 バグスターになった黎斗はライフが99あるからね。映画を先に撮ってるぶん、数を合わせるためにどんどん減らしていかないといけない(笑)。

瀬戸 こないだお父さん(檀正宗)にめっちゃ殺されてたよね。

岩永 お父さんに20回以上殺された! あと41話でも……(ビデオパスで「仮面ライダーエグゼイド」最新話の見逃し配信を観る)。

小野塚 そう、41話では、俺と黎斗がだいぶ遊んでいるシーンがあったんです。黎斗、すごいことになってました。

左から甲斐翔真、岩永徹也、松本享恭。

甲斐 絶対笑うよね。

松本 うん。絶対に笑う。

岩永 台本には4行しかなかったのに、すっごいカット割ったなあ……。1回も死ぬって書いてないのに、2回くらい死にましたもん。

一同 (笑)

岩永 あと、最後にアドリブで永夢の足の裏をコチョコチョしたんです。

飯島 あれ、コチョコチョじゃなかったよ? なんか動きがおかしすぎて、足のトレーニングみたいになってたよ?(笑)

「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」
2017年8月5日(土)より全国ロードショー
※「宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲」と同時上映
「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」
ストーリー

仮面ライダーエグゼイド / 宝生永夢たちの前に、現実の世界を滅ぼし、VR(仮想現実)空間で支配しようと企む忍者集団が現れる。“永遠の天国”の創造を企むその男は、仮面ライダー風魔 / 南雲影成。そこで永夢は、檀黎斗が開発した「幻夢VR」を駆使して仮面ライダーエグゼイド クリエイターゲーマーに変身する。永夢たちドクターは、次々と襲い来る脅威に打ち勝ち、運命を変えることができるのか?

スタッフ / キャスト

原作:石森章太郎
監督:中澤祥次郎
キャスト:飯島寛騎、瀬戸利樹、松本享恭、松田るか、岩永徹也、小野塚勇人、甲斐翔真、黒崎レイナ、藤本美貴、森山のえる、ブラザートム、博多華丸、堂珍嘉邦ほか

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飯島寛騎(イイジマヒロキ)
1996年8月16日生まれ、北海道出身。2015年に「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」にてグランプリに輝く。「仮面ライダーエグゼイド」にて、ドラマ初出演ながら主役に抜擢される。
瀬戸利樹(セトトシキ)
1995年10月7日生まれ、千葉県出身。2014年にドラマ「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」にて俳優デビューした。映画では「ストレイヤーズ・クロニクル」「PとJK」などに出演。
松本享恭(マツモトウキョウ)
1994年12月27日生まれ、福岡県出身。2015年にドラマ「ウルトラマンX」でデビュー。舞台「武士白虎 もののふ白き虎」「黒子のバスケ THE ENCOUNTER」などに参加した。
松田るか(マツダルカ)
1995年10月30日生まれ、沖縄県出身。主な出演作に「内村さまぁ~ず THE MOVIE エンジェル」、NHK BSプレミアムのドラマ「初恋芸人」などがある。
岩永徹也(イワナガテツヤ)
1986年10月16日生まれ、長崎県出身。2009年から2014年までMEN'S NON-NOの専属モデルを務め、その後もモデルとして雑誌などで活躍。認定薬剤師、カラーセラピストトレーナーなど数多くの資格を持つほか、「JAPAN MENSA」会員でもある。テレビドラマ出演は「仮面ライダーエグゼイド」が初となる。
小野塚勇人(オノヅカハヤト)
1993年6月29日生まれ、千葉県出身。劇団EXILEメンバー。主な出演作に「HiGH&LOW THE MOVIE」、ドラマ「碧の海~LONG SUMMER~」「ガリレオ」「朝が来る」などがある。
甲斐翔真(カイショウマ)
1997年11月14日生まれ、東京都出身。「仮面ライダーエグゼイド」でドラマ初出演を果たした。2017年冬には「写真甲子園 0.5秒の夏」の公開も控えている。