ああ、恥ずかしい(笑)
──では、過去作の中から吉野さんの印象的なシーンを1つ挙げるとしたら、どこでしょう?
そうですね。一番最初のドラマ「PRINCE OF LEGEND」で言うと、(川村壱馬演じる)竜と初めて会うシーン。「俺の果音さんに何してんだよ」と言い合う場面なんですが、果音さんへの熱い思いを感じられるので印象的です。
──竜と光輝が、顔を近付けてにらみ合うシーンですよね。
そうです! ああ、恥ずかしい(笑)。
ドラマ「PRINCE OF LEGEND」第5話
憧れの果音が竜と連絡先を交換する姿を目撃してしまった光輝。果音が去ったあと、彼は「あんた誰?」「果音さんの何?」と初対面の竜に詰め寄る。そして2人が至近距離で「あ?」「来いよ」とにらみ合っていたところ、チームネクストの日浦海司と小田島陸がやって来て……。
緊張しますね。なかなか観ないから懐かしいな。2年前くらいですよね。
──ご自身の過去の作品を、あとから見返すことはないですか?
全然ないですね。恥ずかしすぎて!(笑) 放送当時はリアルタイムで観ていたんですけど。……画質がきれいですね、やっぱり。(「あ?」とにらみ合う2人を観て)近いですね。うわー、恥ずかしい、マジで。
──デジナタとして何度かこの形の連載をやっているのですが、「肌がはっきり見えるから、スキンケアに気をつけないと……」と言う俳優さんも多いんですよ。
本当にそうですよね。肌荒れしてたら恥ずかしい!
──いやいや、大丈夫です。
本当ですか? でも、恥ずかしい(笑)。この作品は僕の初演技でもあるので、とにかく緊張してましたね、ずっと!
──このシーンを撮ったときはどんなことを考えていたか、覚えていますか?
いかに緊張を隠すか考えてました。あとは堂々と演じよう!と思ってがんばってましたね。キャストが多かったので、ほかの方々に負けないようにってことを意識していました。
──ここでは川村さんと一緒だったので、同じTHE RAMPAGEメンバーがいると心強かったのではと思います。改めて観てみて、いかがでしたか?
そうですね。壱馬が一緒だったのでまだ心強かったです。顔を近付けるところは、撮影中のほうが近く感じて、鼻が当たるくらいの勢いだったので「大丈夫かな!?」って心配だったんです。でも今こうやって観たら、意外といい感じの距離感に見えたのでよかったです。
ファンの方々には、こうやって観て喜んでもらえるかも
──では次に、この高画質で観るのにふさわしいシーンを挙げるとしたらどこでしょうか。
ドラマでも映画でもいいんですよね。うーん、なんだろうなあ。見どころはいっぱいあるから……(真剣に考え込む)。
──例えば映画「PRINCE OF LEGEND」の伝説の王子選手権のシーンは、女性が目元にカメラを付けている設定で、女性目線のアングルになっているじゃないですか。第1種目の壁ドンなどは、大きな画面で観るかいがありそうですよね。
実はそれ、僕もちょっと思ってたんですよ。でも、恥ずかしいなと思って(笑)。
──ほかの方々のシーンも一緒に観れば、恥ずかしさも紛れるのでは……?
確かに。じゃあそのシーンにしましょう!
映画「PRINCE OF LEGEND」チャプター3
伝説の王子選手権、第1種目は壁ドン対決。それぞれの王子が、目元にカメラを付けた女性に壁ドンを行う様子が中継され、人気を競う。
はい。やっぱり恥ずかしい! (キラキラ輝く背景を観て)こういう映像は特にきれいですね。僕がこうやって観てるの、先輩たち嫌だろうなあ(笑)。
(※以下、各シーンでの吉野の一言リアクションを、生に近い形でお届けする)
天堂光輝 あなたを守ります。
(遮るように)あー!
結城理一 I love you, I miss you, I want you……。
先生、めっちゃすごいですね。
小田島陸 好きになっちゃった。
ははは(照笑)。
鏑木元 好きになっても、いいですか?
切ない感じがいいですね。
京極竜 俺のこと、好きになってよ。
近い!
朱雀奏 愛してます、僕のプリンセス。
もう、1位ですね。優勝。
嵯峨沢ハル キスしちゃった。
色気ある!(笑) みんな、すごい近いなあ。そのまま、そこにいる感じがしますね。恥ずかしいです。たぶんもう、自分では観られないです(笑)。
──こういったアングルはほかの映画にはなかなかないので、「PRINCE OF LEGEND」は高画質で観るかいのある作品と言えそうですね。
そうですね。ファンの方々は、こうやって観て喜んでくれるかもしれないです。
亜嵐さんはオープンな感じ、涼太さんは気遣ってくれる方
──インタビューの後半では、映画や役についてさらに詳しく伺っていければと思います。吉野さんは、先程ご覧いただいたドラマ「PRINCE OF LEGEND」で俳優デビューを果たされました。その後「HiGH&LOW THE WORST」シリーズなどで演技経験を積み、この映画「貴族降臨」で再び天堂光輝を演じましたね。ご自身で変化や成長は感じましたか?
「こうやったらこう見えるだろうな」って、画面越しの自分をイメージするようになったところは変わったのかなと思います。今回の光輝は闇を抱えているような切ない表情が多かったので、自分なりに前よりも表現の仕方が見えてきたのかな。そういうところは、この「PRINCE」を通して成長につながっていると思います。
──ダンス王子だった光輝は今回、貴族のルイと名乗るようになりますよね。
前回は王子側だったんですが、今回は貴族という別のチームに入りました。貴族には(ドリー役の白濱)亜嵐さんがいますし、新しいキャストさんも多くて、王子とは全然雰囲気も違ったんです。でも皆さんすごくフレンドリーで、みんなでごはんに行くくらい雰囲気がよくて。待ち時間もすごく楽しくて、やりやすい空気感の中で撮影ができました。
──王子は朱雀奏役の片寄涼太さん、貴族は白濱亜嵐さんが中心のチームですよね。雰囲気の違いは、リーダーのタイプの違いが大きいのでしょうか?
お二人ともすごく優しいですが、雰囲気は違いますね。亜嵐さんはすごくオープンな感じで、誰に対してもフレンドリー。みんなを食事に誘ってくれたり、いい空気感を作ってくださいました。涼太さんはすごく、気遣ってくれる方なんです。前回の撮影が始まる前に、1人ひとりに連絡をくださったり。プライベートでもお食事に行かせていただくことがあって、いろいろな話ができるので一緒にがんばっていける存在ですし、涼太さんのチームもすごく居心地がいいです。
──連絡は具体的にどんな内容でしたか?
僕は初めての演技だったので、不安を察してくださって「いろんなことを考えちゃうと思うけど、気負わずにやって大丈夫だよ」という優しい言葉をいただいたんです。だから変に気負いすることもなくできました。
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まこっちゃんも役作りを徹底していた