「ちはやふる -結び-」瑞沢かるた部 座談会|笑顔も涙も全部リアルな青春!瑞沢かるた部の仲間と過ごした日々

2016年に公開された「ちはやふる」2部作の続編にして完結編「ちはやふる -結び-」が3月17日に封切られる。原作は、競技かるたに青春を懸ける若者たちを描く末次由紀のマンガ。前作以降ドラマに映画に大活躍の広瀬すず、野村周平、新田真剣佑、松岡茉優といったキャストが、監督・小泉徳宏のもとに再び集結した。

ナタリーでは本作の公開を記念し、ジャンルを超えて特集を展開。映画ナタリーは主人公・綾瀬千早が率いる瑞沢高校競技かるた部のメンバーとして、広瀬、野村、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、さらに本作から参加した優希美青、佐野勇斗の7人による座談会をセッティングした。

高校1年生だった千早たちも、本作では3年生となり新入生から憧れられる立場に。撮影現場でもオリジナルメンバーの面々は、“先輩”として“後輩”を気にかけていたようだ。7人それぞれの視点から、笑顔の絶えない「ちはやふる」の日々を振り返ってもらった。

取材・文 / 金須晶子 撮影 / 佐藤友昭

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友人と「続編も観ようね!」って楽しみにしていたんです(優希)

──こうして集まるのはひさしぶりですか? 皆さんのテンションの高さからうれしさが伝わってきます。

左から佐野勇斗、優希美青、野村周平。

野村周平 そうですね。1人だけ「初めまして」の方もいるんですけど。

佐野勇斗 (野村の視線に気付いて)え、僕ですか!? ちょっと!(笑)

──さっそく後輩いじりが(笑)。新メンバーのお二人も勢いに負けずどんどん入ってきてくださいね。

佐野 はい!

優希美青 よろしくお願いします。

──袴を着て勢ぞろいすると、撮影中のさまざまな思い出がよみがえるんじゃないですか?

広瀬すず

広瀬すず そうなるのかなと思っていたんですけど、会ってみたら髪型が変わった人がいたりしてびっくりしました! 私も今はすごく短いんですけど、今日は千早の髪型に合わせていて。実際は矢本マンみたいな髪型なんです。

矢本悠馬 俺みたい? うわー、ダッサ。

森永悠希 自分のこと否定してどうすんの(笑)。

──(笑)。シリーズ完結編となる「ちはやふる -結び-」は、2016年4月の「ちはやふる -下の句-」公開初日に製作が発表されました。サプライズを受けた際の反応がそれぞれ違って面白かったです(参照:「ちはやふる」続編製作決定にキャスト陣驚喜、広瀬すずはへたり込み号泣)。

野村 俺は内心しんどいなって思ってました(笑)。またあの猛特訓の日々が始まるのかと。やったらやったで楽しかったけどね!

広瀬 今回はみんなでまとまって練習する時間はほとんどなかったんだよね。クランクインまであと1週間っていうタイミングで、1、2時間ぐらい集まっただけかも。自主練ばっかりだったから(みんなとの練習は)楽しかったな。

上白石萌音 それぞれ1人で準備していたから、みんなで集まってかるたを取ったときは、これこれ!ってなったよね。続編だからって「今回はああしよう、こうしよう」とか話し合ったりすることもなく、スッと戻ってこれたというか。

──発表から約2年、瑞沢かるた部のメンバーに再びスクリーンで会えるのを大勢の人が楽しみにしてきたと思います。

左から優希美青、野村周平、広瀬すず。

優希 私、「上の句」も「下の句」も友人と映画館に行ったんです。それで「下の句」のエンドロールのあとに「続編決定」っていうお知らせが出てきて。その友人と「続編も観ようね!」って楽しみにしていたんです。

野村 その作品に出てるの? すごくない!?

優希 だから、その……うれしいです……(照)。

広瀬上白石 かわいー!

新メンバーがいやすい空気作りを心がけました(広瀬)

──今作の撮影を経て、小泉監督は「すずが主演から座長になろうとしていた」とおっしゃっていました。

広瀬 え、監督がそんなことを……。何も考えてなかったです……。

矢本 だろうなあ(笑)。

広瀬 監督に「主演だってことをちゃんと感じてほしい」とは言われました。「全員主役だと思っているけど、今回は自分が中心にいるということを意識して」って。でも急に、私が座長!みたいに振る舞うのもおかしいので。新メンバーの2人がいやすい空気を作るよう心がけました。

──例えばどのように2人の緊張をほぐしたんですか?

「ちはやふる -結び-」

広瀬 上級生組って、全員AB型なんですよ。だから普段の会話も基本的に噛み合ってないんですけど、楽しいからいいよね!っていう感じで。でも自分だったら、その中にあとから入っていくのは怖いな、嫌だなと思うんです。私自身、ほかの現場で先輩に気を使っていただいたこともあったので。だから1つのテーブルをみんなで囲ってごはんを食べる機会を序盤のほうで作っておきたくて、スタッフの方たちにお願いしました。

矢本 それがあの回転寿司だったのか。俺、そのときの記憶が全然ないんだけど。佐野いたっけ?

広瀬 うちらの存在なんて矢本マンの中ではそんなもんなのか。切ないなあ。どっぴー(佐野)もみんなと一緒に楽しくしゃべってたのに。

佐野 (言いにくそうに)でも実際、僕いなかったです。まだクランクインしてなかったので。

優希美青

広瀬 え、嘘でしょ!?

一同 (爆笑)

優希 (新メンバーでは)私だけです。

矢本 美青はいたよね。今そんなおとなしくしてるけど、めっちゃ食ってたの覚えてるからな! すずは誰の記憶と間違ってんねん(笑)。

広瀬 どっぴー、ごめん(笑)。でも美青ちゃんがみんなの輪の中に入ってこれたのはそこからだったよね。

みんな夜通し踊らされた(野村)

──佐野さんもみんなと仲良くなるチャンスはあったんですか?

「テルネロファイター」のサビの振り付けを披露する佐野勇斗。

一同 カラオケだ!!

矢本 「テルネロ(ファイター)」(M!LKの楽曲)歌ってたよな。自分の曲をノリノリで(笑)。

──佐野さん、別の取材ではカラオケに関して「僕はそんなに」という感じでしたが……。一番ノリノリだったのはどなたでしょう。

広瀬 「俺です」って言って。正直に。

佐野 (小声で)俺です……。

一同 (笑)

野村 彼、アーティストなので。それで「お前ら、芝居より振り付けだからな。ちょっと部屋来い!」って言ってきて。僕らみんな夜通し踊らされて(笑)。

佐野 いや、そんなこと言ってませんから! 怖いなあ(笑)。全然そんなんじゃなくて、皆さんが「M!LK好きだよ」「振り付け教えて」って言ってくださったから……それで……(突然「テルネロファイター」のサビのダンスを始める)。

一同 ノリノリじゃん!(笑)

佐野 「教えて」って言われたから。仕方なく教えただけです。

野村 ごめん、手の動き忘れちゃった。どうやるんだっけ?

佐野 (再び「テルネロファイター」のダンスを始める)

広瀬 「仕方なく」なんて嘘ばっかり(笑)。

びっくりしちゃうくらい個性の強い2人(上白石)

──カラオケやダンスをきっかけに打ち解けていったんですね。

矢本 あと佐野の面倒は、森永がよく見てたよね。

佐野 地方での撮影が終わって東京に戻ってきたときも、もりりん(森永)が牛タン屋さんに連れていってくれました。いろいろ相談したり、アドバイスをもらったり。

左から矢本悠馬、森永悠希。

森永 美青に関しては、すずや萌音が面倒見てくれるだろうなって最初に思ってたから。じゃあ勇斗は俺が面倒見なきゃいけないなって、なんとなく意識して。

矢本 新メンバーには「この現場では自分出してこいよ!」ってよく言ったよね。「そのほうが打ち解けやすいから」って。結果、殻破りすぎたんじゃない?って気もするけど。

上白石 私たちがびっくりしちゃうくらい個性の強い2人です。

「ちはやふる -結び-」
2018年3月17日(土)全国公開
「ちはやふる -結び-」
ストーリー

瑞沢高校競技かるた部1年生・綾瀬千早が史上最強のクイーン・若宮詩暢と全国大会で熱戦を繰り広げ、さらに強くなることを部員たちと誓い合ってから2年が経った。個性あふれる新入部員に手を焼きながら、高校生活最後の全国大会を目指す瑞沢高校競技かるた部の面々。しかし予選を前に、部長の真島太一が突然部を辞めてしまう。一方、千早と太一を競技かるたの世界に引き込んだ幼なじみ・綿谷新は、千早たちの情熱に突き動かされ、自身もかるた部を創部して全国大会で千早と戦うことを決意する。

スタッフ

監督・脚本:小泉徳宏
原作:末次由紀(講談社「BE・LOVE」にて連載中)
主題歌:Perfume「無限未来」(UNIVERSAL MUSIC)

キャスト

綾瀬千早:広瀬すず
真島太一:野村周平
綿谷新:新田真剣佑
大江奏:上白石萌音
西田優征:矢本悠馬
駒野勉:森永悠希
花野菫:優希美青

筑波秋博:佐野勇斗
我妻伊織:清原果耶
若宮詩暢:松岡茉優
周防久志:賀来賢人
宮内妙子:松田美由紀
原田秀雄:國村隼

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広瀬すず(ヒロセスズ)
1998年6月19日生まれ、静岡県出身。2012年にSeventeen専属モデルとして芸能界デビュー。2015年公開作「海街diary」での演技が評価され、第39回日本アカデミー賞など多くの映画賞で新人賞を受賞する。近年の出演作に「怒り」「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」など。「三度目の殺人」で第41回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した。2018年には「ラプラスの魔女」「SUNNY 強い気持ち・強い愛」の公開を控える。
野村周平(ノムラシュウヘイ)
1993年11月14日生まれ、兵庫県出身。2010年俳優デビュー。主な出演作に「日々ロック」「ライチ☆光クラブ」「森山中教習所」「帝一の國」「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」など。2018年公開作「ラブ×ドック」「ビブリア古書堂の事件手帖」に出演している。主演ドラマ「電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-」がテレビ東京系で放送中。
上白石萌音(カミシライシモネ)
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。周防正行監督作「舞妓はレディ」で映画初主演を務め、第38回日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。新海誠による劇場アニメーション「君の名は。」のヒロイン・三葉役に起用されるなど声優としても評価が高く、2016年には歌手デビューを果たした。2018年には出演作「羊と鋼の森」が6月8日に公開されるほか、4月から竹生企画 第3弾「火星の二人」、7月からミュージカル「ナイツ・テイル-騎士物語-」に出演する。
矢本悠馬(ヤモトユウマ)
1990年8月31日、京都府出身。2003年に「ぼくんち」で映画デビュー。2015年に「ブスと野獣」で連続ドラマ初主演。近年の出演作に「君の膵臓をたべたい」「トリガール!」「ポンチョに夜明けの風はらませて」、大河ドラマ「おんな城主 直虎」などがある。そのほかCMや2018年公開の映画も多数待機中である。
森永悠希(モリナガユウキ)
1996年6月29日生まれ、大阪府出身。「しゃべれども しゃべれども」で注目を浴びる。2013年、出演作「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の劇中バンドMUSH&Co.のメンバーとして役名でCDデビュー。主な出演作に「プリンセス・トヨトミ」「あさひなぐ」や、ほかに数々の映画やドラマ、CMがある。2018年には「羊と鋼の森」が公開される。
優希美青(ユウキミオ)
1999年4月5日、福島県出身。2012年、第37回ホリプロタレントスカウトキャラバンにてグランプリを獲得。主な出演作に「空飛ぶ金魚と世界のひみつ」「神さまの言うとおり」「でーれーガールズ」「暗殺教室」シリーズや、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」「マッサン」、ドラマ「デスノート」、Netflixオリジナルシリーズ「僕だけがいない街」などがある。4月27日公開作「ママレード・ボーイ」にはヒロインの親友・秋月茗子役で出演している。
佐野勇斗(サノハヤト)
1998年3月23日生まれ、愛知県出身。2015年公開「くちびるに歌を」で俳優デビューを飾る。その後、「高台家の人々」「ミックス。」やテレビドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」「トドメの接吻(キス)」などに出演。2018年に出演作「青夏 Ao-Natsu」「羊と鋼の森」「3D彼女 リアルガール」「走れ!T校バスケット部」の公開を控える。5人組ボーカルダンスユニット・M!LKのメンバーとしても活動中。

2018年4月2日更新