「仮面ライダービルド」「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」座談会|キ僕らを動かすラブ&ピースの精神 / 特技を生かそう大作戦、始動!?

ノエルとは双子なんです(奥山)

──劇中ではクールな明神つかさを演じている奥山さんですが、プライベートではかなりのおっちょこちょいだそうですね(参照:「ルパパト」パトレンジャー座談会公開、“朝加圭一郎らしさ”の解明に挑む)。

奥山かずさ

奥山 でもノエルが入ってきてから、彼がしっかりしていないせいで自分はしっかり者なんじゃないかという錯覚に陥っていて。彼といると心が穏やかになるし、私はパトの2人に頼って生きてきたんだなって痛感します。

横山 ノエルを巻き込んだ(笑)。でも、それを錯覚だと自覚できるようになったんだね。

──ほかの皆さんから見ても、奥山さんと元木さんは似ていますか?

結木 似てます! 兄妹。

横山 もはや一緒ですね。

奥山 双子なんです。

元木 会ったときからずっと双子だって言ってくるんです。いろいろ近いんだよね、誕生日とか。

奥山 誕生日は近くない! ほら、こういうところがしっかりしてないんですよ! え、何月生まれだっけ? 私は3月だけど。

元木 僕は10月。

一同 (笑)

横山 この2人は、血液型が同じB型ってことではしゃいでたんですよ。

奥山 そうなんです。唯一の同い歳ですし。私は一番歳上なのに全然そう思えないって言われていたんですけど、ノエルが入ったおかげで少し変わりました。

国際警察に影響を受ける魁利と初美花を見て、透真も変化(濱)

──テレビシリーズの放送開始から約半年が経ち、当初の設定よりもキャラクターのさまざまな面が明らかになってきました。ご自身の役の変化をどう捉えていますか?

伊藤 (夜野)魁利は最初チャラい男の子という設定だったんですが、物語が進むに連れて、情に厚い人物になってきていると思います。それはやっぱりパトレン1号 / 朝加圭一郎の正義に対して実直で熱い姿を見た影響なのかなと。僕の中では勝手にですが、魁利は圭一郎に兄と重なる部分を見いだしていると思っています。

 当初透真は、魁利と(早見)初美花とはそれぞれの願いを叶えるために手を組んだビジネスライクな関係だったんです。でも最近は仲間として、チームワークよくやっていこうという気持ちになっています。透真自身は国際警察と関わることが少ないんですが、警察に影響を受ける魁利や初美花を見ることで少しずつ変わっていると思います。

工藤 初美花は2人に付いて行くことしかできない“THE妹キャラ”なんですが、最近は自分発信で動くことも増えてきて、しっかりしてきたと感じます。意外と一番現実が見えてるタイプなのかな?と思うこともありますね。でもまだまだ明かされていないことばかりなので、もしかしたらあと20話くらいで全然違う子になっちゃうかもしれない(笑)。

「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」より。左から濱正悟演じる宵町透真、伊藤あさひ演じる夜野魁利、工藤遥演じる早見初美花。

結木 最初は情報量も少なくて、朝加圭一郎は“熱血ド真面目”とだけ言われていたので、完璧に近いリーダーをイメージしていました。でも回を重ねていくごとにちょっと抜けている部分も出てきて、ギャングラーや快盗に対しての圭一郎と、それ以外の圭一郎にはギャップがあっていいのかなと。絶対にド真面目という軸はぶれたくないんですが、それ以外で遊べるところを探して、役を濃くしていけるよう追求しています。

横山 最初に咲也の設定をいただいたとき、かわいらしい後輩の“子犬系男子”と書いてあったんです。そこでまず「僕、大丈夫かなあ?」と思いました(笑)。案の定ファンの方々からは最近「ゴールデンレトリバー」と言われていて、犬は犬でも子犬ではなく、無事大型犬になりました。圭一郎先輩やつかさ先輩に比べて技術的にも精神的にも未熟なところがあるんですが、1年間で成長を見せていきたいなと思っています。

奥山 つかさはクールで男勝りな設定だったので、最初は男言葉をなじませることに苦労しました。でもだんだんと、つかさは男っぽくなりたいわけじゃなくて、どっしりと構える余裕があるからこそ姉御肌な人物に見えるんだということに気付けたんです。あとは、実はかわいいもの好きだったりしてギャップの多い子なので(笑)。クールなところはクールに決めるからこそポンコツな部分が輝くのかなと思って、二面性を大事に演じています。

「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」より。左から奥山かずさ演じる明神つかさ、横山涼演じる陽川咲也、結木滉星演じる朝加圭一郎。

──元木さんは、テレビシリーズではなく劇場版の「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」でクランクインを迎えたそうですね。初のルパパト現場はいかがでしたか?

元木 いろいろ準備はしていったんですけど、やっぱり緊張してしまいました。あと、特撮の現場って独特だなと思って。一番最初の現場にはダンボールがたくさん準備してあって、怪人役の方が高いところに立っていたんです。「今日は飛び降りるシーンだよ」と教えていただいたり、そのとき周りにいたのが怪人だけで、人間態のキャラクターが僕だけという特殊な状況だったりして驚きました(笑)。

魁利がいないほうが初美花はしっかりしている(工藤)

──この劇場版ではダブルレッドの素面のアクションが多く、結木さんは製作発表の際に「殺されかけた」と発言されていました(参照:映画「ルパパト」夜野魁利&朝加圭一郎のアクション多数!結木滉星が「殺されかけた」)。

「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film」より。左からルパンレッド、パトレン1号。

結木 あのときはちょっと大げさに言っちゃって、殺されかけてはないんですけど(笑)。でも、僕は火薬を使う撮影が初めてだったんです。顔の近くで爆発するし、本番一発勝負なんですよ。テストで毎回爆発させるわけにはいかないので、本番になるまでどれくらいの大きさで爆発するのかわからなくて。

伊藤 僕たち快盗3人は、これまでもけっこう火薬の撮影があって。確か一番最初の撮影も爆発シーンだったので、多少は火薬慣れしていたんです。やっぱり本番に耳の近くでバーンとなると多少驚きましたけど、それもスーパー戦隊ならではの今しかできないことだと思って、楽しみながらやっていました。

──劇中ではレッドの2人が異ギャングラーに連れ去られてしまい、人間界でブルーとイエロー、2号と3号が奮闘することになります。レッド不在となると、キャラクターたちの関係性も変わってくるものなのでしょうか?

奥山 私たちパト2人の関係はあまり変わっていないかなと思います。もともとつかさが先輩で、咲也が後輩なので。

横山 咲也はいつもよりちょっとしっかりしなきゃっていう意識も持っていましたよ。でも意外とテレビシリーズでも、圭一郎先輩よりもつかさ先輩と2人になることが多かったんです。8話で張り込みをするシーンもそうですし。

工藤遥

工藤 個人的には、魁利がいないほうが初美花はしっかりしているかなと思いました。いつもは付いて行くだけなんですけど、今回は(温水洋一演じる)コグレさんと透真と、3人でちゃんと作戦会議をしたんです。

──なるほど。透真としては、どう感じましたか?

 もう、ノリノリで。

横山 ちょっと待って、全然わかんない!(笑)

結木 どうした?

 いや、やっぱりいつも魁利が先陣を切るじゃないですか。でもそんな人がいないから、僕らがノリノリでやるしかないかなと。

横山 結局ノリノリしか伝わってないけど?

工藤 私は、透真にも「2人で協力して解決しような!」という雰囲気があったと思ってますが……?

 うん。それだ。

伊藤 面白いなあ(笑)。