東京国際映画祭でソニーの映画愛を実感!ライター・SYOが「BRAVIA Studio -Behind the screen-」&「ソニーストア映画祭」を体験

ソニーのブラビアが第37回東京国際映画祭に協賛し、Mini LEDバックライト搭載の4K液晶テレビ「BRAVIA 9」シリーズや、映画制作などで使われる機材を展示したオープントラック「BRAVIA Studio -Behind the screen-」を、10月29日から11月6日にかけて東京・日比谷ステップ広場に設置した。あわせてソニーストア銀座では、「BRAVIA 9」シリーズやサウンドバー「BRAVIA Theatre Bar 9」を使用した映像体験ができる「ソニーストア映画祭」を開催。期間中は多くの来場客で賑わった。

映画ナタリーでは、映画ライター・SYOが各展示を回った際のレポートを掲載する。普段からソニー製品に親しんできたという彼は、日比谷ステップ広場でソニーが映像視聴だけでなく制作・編集においても多大な貢献をしていたことを発見。ソニーストア銀座では「制作者が意図した映像をそのまま味わえる」という「BRAVIA 9」の性能に驚愕する。加えて、コンテンツ消費に関する若い世代への提言も。SYOが「これからも信じたい」と語る、ソニーの映画愛とは。

文 / 大畑渡瑠撮影 / 間庭裕基

プロフィール

SYO(ライター)

SYO(ライター)

1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、複数のメディアでの勤務を経て2020年に独立。「ヴィレッジ」「パレード」「正体」ほか藤井道人監督の作品に多数協力。オフィシャルライターとして「シン・仮面ライダー」「キリエのうた」「カラオケ行こ!」「Cloud クラウド」等に携わるほか、「市子」「52ヘルツのクジラたち」「朽ちないサクラ」ほかで杉咲花の公式インタビューを担当。10代よりソニー製品愛用者で、仕事中や自宅観賞時・ゲーム中はサウンドバー、外出時はヘッドフォン、育児中はネックスピーカーと使い分けている。

東京国際映画祭とは?

1985年に日本で初めて大規模な映画の祭典として誕生。日本およびアジアの映画産業、文化振興に大きな足跡を残し、アジア最大級の国際映画祭へと成長した。世界中から優れた映画が集まり、国内外の映画人が新たな才能とその感動に出会い交流する場が提供される。今回ソニーは、ブラビアのブランド名で映画祭を通じて映画業界をサポートすること、自宅でも迫力ある映画視聴体験ができることを伝える目的で協賛した。

「BRAVIA Studio -Behind the screen-」で実感!ソニーは映画の視聴だけでなく制作・編集においても多大な貢献をしていた

「スマホやテレビで映画を視聴する機会が多くなった昨今、こうして映画祭でブラビアが展示を行うのはうれしい。どんな内容なんだろう……?」と期待を寄せていたSYO。まずは日比谷ステップ広場で大型トラックを発見する。ここでは8月に発売された「BRAVIA 9」にまつわる展示が行われており、階段を上がってみると、大きなテレビ画面がお出迎え。冒頭に流れるソニーのPR映像を視聴し、スタッフの説明を受けると、あらゆる作品の撮影から視聴に至るまでの行程にソニーが関わっていることが理解できる。

その横には、制作に用いるビデオカメラCineAltaシリーズの「VENICE 2」が。この機材はハリウッド映画に加えて「ゴジラ-1.0」「キングダム」など日本映画の撮影にも用いられており、やわらかく繊細な描写や、リアルに近い顔色の表現が可能だという。さらに映像編集で使用されるマスターモニタもあり、この機材によって監督の思い描く正確な色再現、広色域、高コントラストな映像美が実現できる。

SYOは「ソニーは映画の視聴だけでなく制作・編集においても多大な貢献をしていたんだな、と。僕は撮影現場に行くこともあるけれど、初めてこの展示を見る方にとっては制作現場が身近に感じると思うし、貴重な体験になると思う」と驚きをあらわに。「普段テレビを観ない方でも、こうした企業の取り組みは面白く感じられる。興味をそそられますね」と続ける。最後には自宅で鑑賞するためのPR映像が流れ、「最初は映画館のマナーCMかなと思ったのですが、非常にアイデアがよいですね。リラックスして楽しめる自宅の環境でも、映画館に迫ろうとしている気概を感じました」と感想を述べた。

近隣にあるソニーストア銀座では、実際に「BRAVIA 9」の視聴体験が可能だという。「制作現場を知っているソニーが出しているブラビアなら、きっとすごいに違いない」と一行は移動を開始する。

「ソニーストア映画祭」で実感!「制作者が意図した映像をそのまま味わえる」というコンセプトに愛がある

店内に入ると、中央には箱型の視聴ブースが。ここはエンターテインメントシアター「SHIKAKU」と名付けられ、「ソニーストア映画祭」期間中は「BRAVIA 9」や「BRAVIA Theatre Bar 9」、リアスピーカーを使用して6種の映画トレイラーを観ることができる。

「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」のトレイラーを視聴したSYOは「映像と音の一体感があって、途中からは『映像がすごい』『音がすごい』と驚くよりは、極上の体験に感覚がだんだんと慣れていくような気がしました。テレビを観ているということを忘れて、ちょっとした劇場にいる感覚になりましたね。これだけいい映像体験ができるとは……」と感嘆し、「ストレスが全然ないですよね。密度が高くて情報量が多い映像だと、どうしても目が疲れちゃう瞬間があると思うんですけど、映像の滑らかさや音の立体感によって、空間に慣れるのが早かった」と伝える。さらに「ヴェノム:ザ・ラストダンス」「恋するプリテンダー」「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」のトレイラーも視聴し、「(展示環境には)照明がついてましたが、それでも黒があんなにきれいに映るのはすごい」「町の風景もすごくきれいに見える」とコメント。「BRAVIA Theatre Bar 9」については「低音がズンズン効いてくれるかが非常に大事な中で、とてもポテンシャルを感じました。自宅鑑賞でいいなと思うのは、先にサウンドバーを買ってみて、もっと後ろから(音が)来てほしいなと思ったらあとから機材を買い足せる。お金が貯まったら……の楽しみが増えることはいいですよね」と述べた。

その隣には、先ほどステップ広場で見たマスターモニタに加え、ブラビアのテレビがずらり。「BRAVIA 9」とマスターモニタ「BVM-HX3110」には、色信号を映し出したときのニット数を表示する映像が流れていた。「BRAVIA 9」では「BVM-HX3110」に迫るような輝度、色域を映し出すことができるようになっているほか、4000ニットから100ニットまで各明るさにおける色の諧調表現をきれいに描き出すことができている。SYOは「見比べると全然違う……。『BRAVIA 9』を使用すると、制作現場とほぼ同じ映像を自宅でも観ることができるということを実感しました。撮影現場では、今まさに行われた芝居をモニタで観ることの興奮があるんですが、それとほぼ同じ感動を味わうことができる。個人的には『IMAXレーザーは東京や大阪でしか観ることができないけれど、でも観たいよね』っていう感覚と近くて、制作者の意図通りに反映される民生機器ってめちゃめちゃレア」と感動しきり。「裏を返すと、普段僕らが観ている映像はこれよりもグレードが低いということ。自分の視聴環境をもっと変えないとダメだという使命感に駆られます」とも語る。

次のコーナーにある「おうち映画館体験コーナー」では、自宅のリビングのような環境で映像を体験することが可能。SYOは「テレビと自分が座っているところの間にはテーブルが置かれることになると思うんですが、実際に生活空間に置いたらこんな感じ、というのがイメージしやすいなと。自宅の映画環境も、整えるとこんなにクオリティが上がるんだと想像できます」「デザインがすごくいいですよね、サウンドバーも丸みがあって、テレビと同じ幅だからそのまま下に置ける。こういう感じで置けばコンセント類もまとまるな……とか、自分の生活に置き換えて考えられる」と話す。

最後は、ブラビアにおける最上級の設備を整えたシアタールームへ。ここは4つのスピーカーに加え、目に見えないほど微細な大きさで設計された仮想スピーカーの設置によってサラウンドの音響体験ができるように調整されている(スピーカーはスタンド・壁掛けと複数のタイプ)。ここでも「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」の映像を体験したSYOは「音に包まれる経験になりました。ガヤ(群衆)の声が粒立って聞こえる……」と驚き、「これは、あらゆる映画好きの夢ですよね。しかも『それが全部、ソニー製品でできますよ』というのを教えてくれる場所。デザインも全部おしゃれで素晴らしい」と目を輝かせる。

そして「『視聴環境をよくする』という意識はコロナ禍以降、強くなっていると思うけれど……」と切り出すSYOは「テレビとスピーカーを替えるだけでこれほど視聴環境が向上すると理解できたのは大きいですね。要は、空間自体を工事したりしなくても、これだけの環境になるということ。デバイスの力なのだなと」と話し、「『制作者が意図した映像をそのまま味わえる』というコンセプトも好きですね。よく耳にする『臨場感』とか『まるで目の前に風景が広がるような……』という宣伝文句を超えていて、確実にこちらのハートを刺しに来るんです(笑)。これが映画愛ですよね」と賛辞が止まらない。また「自分は仕事柄、家で映画を観る機会も多いんですが、もっといい環境にしないと作り手に申し訳ない気持ちになりましたし、自分の仕事の質を上げるためにも投資したいと思いました」と明かし、「可処分時間をいかにいいものにしていくか、というのは時代の価値観ですよね。“初めてその作品を観る”という体験は一度しかないのだから、『制作者と同じ感覚で観られる』となったらそりゃ買うよね、と思います」と熱弁した。