ストップモーションアニメ「ぼくの名前はズッキーニ」峯田和伸×麻生久美子インタビュー|浪川大輔のコメントや制作過程に迫るコラムも

峯田和伸と麻生久美子のコメント付きキャラクター紹介

ズッキーニ(CV:ガスパード・シュラター / 吹替:峯田和伸)

ズッキーニ
(CV:ガスパード・シュラター / 吹替:峯田和伸)

本名はイカールだが、母親が付けた“ズッキーニ”という愛称で呼ばれることを好む9歳の男の子。絵を描くのが好きで、ママの形見のビール缶とパパを描いた凧を大切にしている。入園してきたカミーユに一目惚れする。

峯田和伸

峯田和伸

ズッキーニを演じて

レコーディングする前、DVDを頂いて初めて動いているズッキーニを見たときに、子どもの頃の自分の目に似ているなと勝手に思いました。

声の吹き替えの仕事はやったことがなかったので不安もありましたが、自分ならばズッキーニを演じられるかもしれないと、彼の目をみて漠然と思ったのです。

アニメーションだからこそ、自分の姿が見えないからこそ、気持ちが丸裸にされたように感じます。さびしい時はさびしい気持ち、嬉しい時は嬉しい気持ちがそのまま声になります。周りの皆さんに助けられて、なんとか声を吹きこむことができました。

麻生久美子

麻生久美子

峯田和伸との共演に関して

峯田さんは、峯田さんらしくズッキーニを演じていて、とても素敵でした。

初めてとおっしゃっていたけれど、タイムコードに合わせてセリフを言ったり、長さも完璧ですごいなと思いました。

カミーユ(CV:シクスティーヌ・ミュラ / 吹替:麻生久美子)

カミーユ
(CV:シクスティーヌ・ミュラ / 吹替:麻生久美子)

新しくフォンテーヌ園にやってきた女の子。どこか大人びた言動と行動で、たちまち園のみんなの人気者に。金のためにカミーユを引き取ろうとする叔母に抵抗する。

麻生久美子

麻生久美子

カミーユを演じて

今までで一番自分から離れた役だったので、とても楽しくアフレコさせていただきました。

声を入れると命が吹き込まれていくなぁと感じつつ、いつの間にかカミーユの存在を自分の中に見つけたような気がして、寄り添いながら録り終えた感じでした。

峯田和伸

峯田和伸

麻生久美子との共演に関して

ズッキーニはカミーユのことを好きになりますが、自分自身が麻生さんのことを好きなので、感情のまま演じることができました。

ズッキーニが初めてカミーユと出会った時のあの表情は、15年前に映画のリハーサルで初めて麻生さんとお会いした時の、まさしくあの時の僕の表情です。

そして麻生さんは、麻生さんの声もろとも、あの時の輝きから何ひとつ変わらず僕を包んでくれています。

シモン
(CV:ポーラン・ジャクー
/ 吹替:浪川大輔)

シモン(CV:ポーラン・ジャクー / 吹替:浪川大輔)

フォンテーヌ園のリーダー格で、優しい心を持った問題児。入園当初のズッキーニをいじめるが、互いの心の傷を知り親友になる。

レイモン
(CV:ミシェル・ヴュイエルモーズ
/ 吹替:リリー・フランキー)

レイモン(CV:ミシェル・ヴュイエルモーズ / 吹替:リリー・フランキー)

ズッキーニのママの事故を担当する警察官。優しい性格で、ズッキーニを心配してときどき園を訪れる。ズッキーニの絵が好き。

浪川大輔コメント

浪川大輔
シモンを演じての感想

とてもシニカルで、とても心の動くキャラクターだなと感じました。

最後に向けて心の底にあるものが表に出てくる様は心打たれました。

演じて難しいあるいは楽しいと感じたシーン

全てのセリフ、シーンが難しいと感じました。というのは、あまり触れたことがない作風だったからだと思います。

周りのキャラクターたちとはしゃぐところは童心に戻った気持ちになり楽しかったです。

峯田和伸の演技について

峯田さんのお芝居にとても救われました。

原音とのボイスマッチ、年齢感に悩んでいたところ、峯田さんの自然なお芝居で目の前が明るくなりました。

峯田さんでなければ成立しなかったと思います。

作品の見どころ

とても考えさせられる作品でした。国を越えても共感できる普遍的なテーマでもあり、
心が痛いシーンもありますが、納得できるものでもありました。

是非観てください。よろしくお願い致します!!

「ぼくの名前はズッキーニ」
2018年2月10日(土)公開
「ぼくの名前はズッキーニ」
ストーリー

ママが付けた“ズッキーニ”という愛称を大切にしているイカールは、いつも屋根裏部屋で1人絵を描いて遊んでいた。そんなある日、ビールを飲んでは怒ってばかりだったママが不慮の事故で帰らぬ人になってしまう。事故を担当した警察官のレイモンは、ズッキーニを不憫に思いながらも、孤児院・フォンテーヌ園に連れていく。入園初日からクラスメイトでリーダー格のシモンによる手痛い洗礼を受けるズッキーニ。しかし、ズッキーニの心の傷を知ったシモンは、自分もほかの子供たちもそれぞれに複雑な事情を抱えながら園生活を送っていることを明かす。ズッキーニはシモンと心の痛みを共有する友人となり、ほかの仲間たちとも楽しい日々を過ごしていく。そんな中、園にどこか大人びた少女カミーユが入園。ズッキーニと意気投合したカミーユは、園を照らす太陽のような存在になっていく。だが、カミーユの叔母が扶養手当欲しさに姪を引き取ると言い出し、園に乗り込んできて……。

スタッフ
  • 監督:クロード・バラス
  • 脚本:セリーヌ・シアマ
キャスト
  • 声:ガスパード・シュラター、シクスティーヌ・ミュラ、ポーラン・ジャクー、ミシェル・ヴュイエルモーズほか
  • 日本語吹替:峯田和伸、麻生久美子、浪川大輔、リリー・フランキーほか
峯田和伸(ミネタカズノブ)
1977年12月10日生まれ、山形県出身。1996年にロックバンドGOING STEADYを結成し、CDデビュー。2003年、GOING STEADY解散後に、ソロ名義で銀杏BOYZを始動させる。その後、バンド体制となった銀杏BOYZの活動と並行し、2003年公開の主演作「アイデン&ティティ」で銀幕デビュー。以降も「少年メリケンサック」「色即ぜねれいしょん」「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「ピース オブ ケイク」などの映画や、「植物男子ベランダー」「奇跡の人」、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」といったドラマに出演。2019年放送の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」への出演が決定している。
麻生久美子(アソウクミコ)
1978年6月17日生まれ、千葉県出身。1995年公開の「BAD GUY BEACH」で女優デビュー。1998年に公開された「カンゾー先生」での演技が評価され、第22回日本アカデミー賞の新人俳優賞をはじめ多数の賞を獲得する。その後、黒沢清が監督した「ニンゲン合格」「回路」、相米慎二の遺作「風花」、こうの史代のマンガを原作にした「夕凪の街 桜の国」、アボルファズル・ジャリリがメガホンを取った「ハーフェズ ペルシャの詩」などに出演。「時効警察」をはじめドラマでも活躍しているほか、銀杏BOYZトリビュートアルバム「きれいなひとりぼっちたち」では歌声を披露している。出演作「散り椿」が2018年9月28日に封切られる。
浪川大輔(ナミカワダイスケ)
1976年4月2日生まれ、東京都出身。幼少期から子役として活動し、アニメへの出演や洋画の吹替など幅広く活躍。「BLACK LAGOON」「シグルイ」「君に届け」などのテレビアニメでメインキャラクターを演じ、2010年には第4回声優アワードで助演男優賞を獲得した。その後「HUNTER×HUNTER」、「LUPIN the Third」シリーズ、「ハイキュー!!」シリーズなどでメインキャラクターに声を当てる。現在、出演するテレビアニメ「覇穹 封神演義」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」「博多豚骨ラーメンズ」が放送中。公開待機作に「劇場版ときめきレストラン☆☆☆ MIRACLE6」、「デジモンアドベンチャー tri. 第6章『ぼくらの未来』」がある。