「アベンジャーズ/エンドゲーム」特集|矢本悠馬が語る「アベンジャーズ/エンドゲーム」 ファン歴26年!マーベル映画のある人生に感謝

いつか子供とマーベルの話で盛り上がりたい

──先ほど「アベンジャーズ」シリーズに絞って魅力を伺いましたが、矢本さんが考えるマーベル映画全体の魅力とはなんでしょうか?

「アベンジャーズ/エンドゲーム」より、ソー。

ずばりヒーローって自己犠牲ですよね。マーベル映画が面白いのって、ヒーローが“ヒーローをやっていること”に悩んでいるところかもしれない。だって人を救うことって、無償の労働じゃないですか。だからこそマーベルでもDCでも、ヒーローはお金持ちのキャラクターが多いんだと思いますけど。正直、犯罪者から人々を守るとか、宇宙の外敵から地球を守るとか、“やらなくていいこと”じゃないですか。しかもこのシリーズでは「アベンジャーズ」でロキがニューヨークを襲撃したときも、「エイジ・オブ・ウルトロン」でウルトロンがソコヴィアを襲ったときも、かなりの被害が出ている。それでヒーローに対するアンチが出てきても、彼らはそれすら背負って守っていく。超人だけど、僕らと同じ心を持って、葛藤しながらヒーロー活動を続けていくんです。

──“ヒーローは自己犠牲”という言葉がありましたが、矢本さんの考えるヒーローの定義は自己犠牲、ということですか?

うーん。マーベルのヒーローってみんな、特別な力を与えられた人たちだと思うんです。ヒーローになれるかどうかは、その使い道次第なんじゃないのかな。自分がスーパーパワーを手にしたときって、他人のために力を使うのか、自分のために使うのかの2択じゃないですか。他人のために使おうと決めるのがヒーローで、私利私欲のために使うのがヴィランなんだと思います。

──では例えば、矢本さんが特殊なクモに噛まれて、スパイダーマンのような力を得たら……。

それ、小学生の頃からずーっと考えてますから!(笑) 考えてるんですけど……いやー、自分のために使っちゃいそうですね。まあ、こじんまりと使って、人に迷惑かけない程度に、自分の家族だけを守れたらいいですね(笑)。

矢本悠馬

──現実的なご意見ですね(笑)。家族といえば、先日ご結婚された矢本さんは、まもなくお子さんが生まれるそうですが、我が子にはどのマーベル映画を見せたいですか?

それは、全部見せたいですよ! 僕がこれだけ好きだったら、生まれてきた子供も絶対に興味を持つじゃないですか。僕が親父からマーベル愛を引き継いだみたいに、僕の子供もマーベル好きになってくれて、一緒にフィギュアを買いに行ったり、映画を観に行ったり……家族で楽しめるようになればいいなと思います。だって、周りの人がマーベルを好きになってくれるだけでうれしいのに、それが自分の子供だったらものすごくうれしいと思う。親父は「インフィニティ・ウォー」を7、8回観に行ってるくらいなので、今でも一緒にマーベルの話をするんです。だから僕も子供とそういう話で盛り上がりたい。

──ではお子さんにも、物心が付く前からフィギュアを買い与えて……?

そうですね(笑)。子供が大きくなるまで、このマーベル映画シリーズがずっと続いてほしいです。

ヒーロー版レアル・マドリード

──では最後の質問です。これまでコアなマーベルファン目線でお話を伺ってきましたが、もし矢本さんの周りのライトなマーベルファンが、「エンドゲーム」を観るか迷っていたら、なんと言ってお薦めしますか?

まず、これまでの詳しいストーリーを知らなくても、バトルシーンを観るだけで相当面白いです。ロボットがビームを撃ってるとか、青い兵隊がアクロバティックに戦ってるとか、神が斧を振り回してる……みたいな(笑)。超個性派ぞろいのヒーローたちが、バラバラなところもあるけど、何かを守りたいって気持ちでひとつになって戦っている。10人くらいのジャッキー・チェンが大暴れしてるみたいな感覚ですよ。

──それくらいの豪華さと迫力だと。

“銀河系軍団”ことレアル・マドリードのヒーロー版ですね(笑)。ものすごく芝居のうまい俳優さんが、個性的な能力者を演じて派手に戦う。そんなのつまらないわけがないので、みんな観ちゃえばいいのに!って感じです。1回観ちゃえば、過去作もさかのぼりたくなるのに!

矢本悠馬