ゴン・ジュンさんは、気品ある皇太子役にぴったり
──任安楽に惹かれ始めた韓燁の前に、帝梓元の替え玉が登場する展開も……。複雑な恋愛に苦悩する韓燁はどんなキャラクターに映りましたか?
すごくピュアで、一途。視聴者が味方でいたいと思うような、感情移入しやすいキャラクターだと思いました。誘惑しようとする任安楽と、それをかわそうとする韓燁の関係が面白かったです。任安楽に振り回されて、たじたじな韓燁が印象的で。演じるゴン・ジュンさんは、おきれいで、気品ある皇太子役にぴったりだと思いました。
──一方の帝梓元 / 任安楽は何者かの陰謀によって滅ぼされた一族の汚名をそそぐべく闘うヒロインです。
僕は付いていきたくなる人って、ちょっと隙のある人だと思っているんです。だから、任安楽の強い部分だけでなく、彼女のお茶目な部分も魅力的だなって。1話で、彼女が韓燁に結婚を迫りますが、それを仲間の海賊たちが見守る姿から、周りに愛されている人なんだなと伝わりました。
──演じているディリラバは、中国のSNSであるWeiboのフォロワー数が8000万人を超えているスターです。
こんなきれいな人いるんだ!?と。無邪気に韓燁を誘惑する任安楽と、復讐を果たそうとする帝梓元という二面性のあるキャラクターがハマっていました。海賊を束ねている女性なので、アクションシーンもすごかったです!
──このドラマでは、1話から任安楽や韓燁のアクションシーンがたっぷり楽しめます。またシア・ナン演じる韓燁の妹・安寧公主が将軍として活躍する姿に惚れ惚れする視聴者も少なくないと思います。
1つひとつの描写が大胆で、皆さんの剣さばきがすごかったです。最近、ありがたいことにちょっとずつアクションに触れさせていただいているんですが、殴ったり蹴ったりする動きなので、ドラマを観ていて、剣を使ったアクションにもチャレンジしてみたいなと思いました。
──実際、アクションに触れるようになってから、映画やドラマの見方に変化はありましたか?
ありますね。受け方、リアクションが大切だなと思います。斬られていないけど、いかに斬られているように見せるか。それが難しさでもあり、面白いところ。「安楽伝」には、そんなに吹っ飛ぶんかい!?と思うシーンもありましたけど、あえて、リアルじゃない飛び方にすることで、作品に豪快さを加えているのかなと感じました。弓矢や剣が体を貫通する場面も、映像のつなぎ方によって、そう見せることもできると思うんです。でも貫く場面をしっかり映すことで、ダイナミックなシーンになっていました。
──俳優というお仕事を始めて以降、アクション以外にも映像作品の見方に変化はありましたか?
そうですね。単純な話ではあるんですが、キャラクター2人が登場するシーンも、実際の現場にはカメラマンさんがいて、照明さんがいて、録音部さんがいる。その中で、“2人だけ”がいるように自然に見せているんですよね。
人が携帯を見ているシーンがあったとすると、見ている人間ではなく、携帯にカメラが寄っているときもある。そういうときにも、僕は1つひとつの動作に意味を込めちゃうんですが、それでお芝居がズレちゃったりすることもあって、難しいなと感じます。スタッフさんからは、「あまり考えずでいいよ」と言われるんですが、いろいろ考えながらお芝居をすることも大切にしたいなという気持ちもあったり。でも、観ている側は何も意識せずに、流れていくシーンを観ているんですよね。だから最近は、スタッフさんが作る画の中で、きれいに見えることが大事なんだなと、気付きました。
──俳優さんの表情や演技も、より気になるようになりましたか?
めちゃくちゃ見ます。例えば任安楽が皇帝と初めて会うシーンで、彼女は自分の腕を皇帝に絡めますよね。すごく無礼なこと。あれは現場でのアドリブなのか、最初から台本に書いてあったことなのか考えながら観ていました。
美男美女が見たいという方には、強くお薦めしたい
──任安楽と韓燁はもちろんですが、本作にはひと癖もふた癖もある魅力的なキャラクターが多数登場します。八村さんがもし本作に出演するならば、誰を演じたいですか?
洛銘西は気になります。任安楽の復讐計画を知っている人間であり、皇太子の親友でもある。彼がどう立ち回るかによって状況が変わっていく重要人物ですよね。さらに彼は任安楽に思いを寄せているというキャラクター。好きだけど、裏切ってしまう展開もあるのかも?など想像が膨らみました。葛藤が表現できる人物なので、演じたら楽しそうだなと思います。
──八村さんは、WATWINGのメンバーの皆さんと映画やドラマ、音楽のお話しはしますか?
しますね! 音楽の話が多いです。「このアーティスト来てるね」とか「この曲かっこいいよ」とか、頻繁にコミュニケーションを取っています。
──もし、「安楽伝」にWATWINGのメンバーが出演するならどんな役が似合いそうですか?
似合うかー? でも、髙橋颯は皇太子役とか合いそうですね! 王子っぽいので(笑)。
──確かにです! 急な無茶ぶりに答えていただきありがとうございます。今日は、「安楽伝」のキャラクター、物語、アクションなどの魅力をお話しいただきましたが、この作品はどんな人にお薦めですか?
このドラマは、画が強いです! だから美男美女が見たいという方には、「絶対観たほうがいいよ!」って強くお薦めしたいですね。僕は、ドラマを観ながら「かっこいい」「きれい」と、思わず声が出ました(笑)。美しさは、このドラマの大きなポイントだと思います。あと僕は、中国史がすごく好きなんですけど、同じように歴史好きの方は、時代劇を楽しみやすいと思うので、そういう方にもお薦めです。異国の文化に触れて、勉強になる部分があると思います。
中国ドラマ「安楽伝」第1回特別公開
プロフィール
八村倫太郎(ハチムラリンタロウ)
1999年7月28日生まれ、神奈川県出身。2021年にホリプロ初の男性ダンス&ボーカルグループWATWING(ワトウィン)のメンバーとしてメジャーデビューを果たす。同年ドラマ「ホメられたい僕の妄想ごはん」にて俳優としての活動も開始。そのほかの出演作に映画「サバカン」や、ドラマ「君の花になる」「佐原先生と土岐くん」がある。2024年4月からは情報番組「王様のブランチ」にレギュラー出演。2024年8月31日よりWATWINGのホールツアーが行われる。
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