第25回東京フィルメックスの特別招待作品「
「みーんな、宇宙人。」の
撮影は東京と群馬・高崎で行われ、ハイライトとなるライブシーンは高崎で撮影された。夏子は「高崎に1週間泊まり込んだ最終日がライブの撮影でした。私たちの仲もすごく深まっていたので、翌日からまた東京で撮影があるのに、このままバラバラになって会えないんじゃないかと思えてきて……。図らずも劇中のバンドメンバーと同じ気持ちになって、寂しいなと思いながら撮影しました」と述懐。また牛舎というロケーションで行われた撮影を、「牛も大盛り上がりでモーモー鳴いていて。すごい状況でした」と楽しげに振り返る。遠藤は「(役を通じて)一番いいポジションでパフォーマンスを見せてもらえて、いい経験でした。素晴らしかったです」と圧巻のライブをたたえた。
バンドメンバーの1人であるゼベンベルゲンは、アメリカ在住のため本日は出席ならず。観客から質問を募る中、ゼベンベルゲンの知人だという観客が彼からのメッセージを代読する一幕もあった。「参加できなくて残念です。もし今度温かい味噌汁を飲むときは、ザ・ゲスイドウズを思い出してください。パンクは死なない」というメッセージを受け、夏子と遠藤は喜びの笑顔を浮かべる。そして夏子は「撮影中はみんな、つたない英語でロッコとおしゃべりしました。『将来どんなことをしたい?』とか話していたら、喜屋武さんが泣いてしまったことも(笑)。ロッコの存在は大きかったし、メンバーにいい影響を与えてくれました」と感謝の意を示す。
主人公ハナコは、27歳で早逝したロックレジェンドたちに自らを重ね、27歳で死ぬこととグラストンベリーフェスティバルへの出演を誓う役どころ。キャスティングについて質問を受けると、鈴木は「夏子さんだけ、みんなより1年ぐらい先に声を掛けていました。ほかのバンドメンバーは監督と僕の知り合いを集めた感じです。お芝居より画的に映える人を選びました」と説明し、「監督は『自由にやっていいですよ』というタイプ。だから本人と役柄が合わさった感じが出てると思います」と個性豊かなキャラクターたちについて言及した。夏子も特に役作りは意識しなかったと述べ、「台本をもらったのがハナコと同じ26歳のとき。ハナコが『27歳になったら……』と思い込んでいるように、自分も自分に課しているものがあったので、痛いほど気持ちがわかりました」と役に重なる部分があったことを明かした。
くせ者ぞろいのキャラクターばかりゆえ、「友達になりたい登場人物は?」と尋ねられた遠藤は「友達にはなりたくないですよね」と冗談混じりに即答。「それぞれ魅力的ですけど、ロッコ(演じるキャラ)が作るごはんは食べてみたいです」と続ける。そんな遠藤に対し、夏子は「一番憎めないのはマネージャーでした」と伝え、「腐れ縁みたいな感じで生涯続いていきそう」とバンドメンバーとの関係に思いを馳せた。映画「ザ・ゲスイドウズ」は2025年2月28日に東京・テアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で公開される。
第25回東京フィルメックスは12月1日まで丸の内TOEI、ヒューマントラストシネマ有楽町にて開催。
Maya khan @Mayakhan3293
@eiga_natalie モー鳴いてました」