吉村昭の小説をもとにした本作では、江戸時代末期に疱瘡(天然痘)との闘いに人生を懸けた1人の町医者が描かれる。私財を投げうち種痘(予防接種)を普及させようとした実在の町医者・笠原良策を松坂が演じた。また良策を信じて支え続けた妻・千穂に芳根、良策が教えを請う京都の蘭方医・日野鼎哉(ひのていさい)に役所が扮する。
予告には良策が「私の望みは、人々を疱瘡から救うこと以外にはございません」と断言するシーン、良策の信念を良しとしない幕府の役人から罵倒される場面を収録。また疫病の治療法を探し求め全国を周る良策らの姿も捉えられた。
全編をフィルムで撮影した本作。今回の予告映像を観た松坂は「予告だけでも自然が素敵すぎて、自然の音と絵もスクリーンで感じていただきたいです。フィルムだからこその奥行きみたいなものもすごくありました」と、芳根は「やっぱり吹雪(のシーン)すごいですね。あれは本当なんです!と言いたいです。ぜひ大きいスクリーンで観ていただきたいです」「静かな美しさのある予告だと思います」とコメントしている。
また松坂は「資料を読ませていただいて、そこから台本に書き起こされていないものを自分で読み解き現場に持っていきました。それと、監督がとにかく本読みをしてくださったのでそれに本当に助けられました」と振り返る。芳根は「監督から、優しさと強さを持ってくださいと言われました。『優しさがないと強くなれない。強くないと優しくなれない』という言葉が自分にも刺さって、優しさと強さのバランスを考えながら良策をどう支えることが背中を押すことになるのかを考えながら役を作っていきました」と述べた。
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