中国映画「
海辺の街を舞台とする本作は、幼い頃に家の都合で養子に出された主人公・ジャーニーの心の軌跡と家族愛を描いた物語。家父長制による男尊女卑の考えや、かつて多く見られた養子の習わしを織り交ぜながら、家や家族、男女のあり方を問いかける。中国山東半島南部にある青島で撮影され、仕上げは日本で行われた。監督を務めたのは、日本で映画製作を学んだ経験を持つ
クラウドファンディングのリターンとして、宮澤と元日本ヘラルド映画取締宣伝部長の坂上直行、映画プロデューサーの佐倉寛二郎が「なぜ本映画を日本公開することになったか?」を中心に語る座談会、ポン・ウェイと宮澤とのオンラインでのトーク&相談会、宮澤の出張講演会などが用意された。
宮澤はクラウドファンディング開始に向けて「彼は、小津安二郎監督作品など家族を題材にした日本映画が好きだったので、日本で仕上げれば、少しでも近づけると考えたのではないかと思います。公開に向けて協力して頂いた多くの方々に感謝致しております」とコメントしている。
「夏が来て、冬が往く」は12月27日より東京・新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
宮澤誠一(監修・編集)コメント
彭偉監督との出会いは、監督32歳、私は65歳の時でした。大学卒業後10年間主に中国テレビ局で働き、映画を創りたい一心で、日本大学大学院芸術学研究科を受験されました。小津監督作品や日本映画を良く観ておられました。意欲を買ってお引き受けしたのです。
修了製作短編映画「雪の味」では、編集の直し指導が30回を超えました。レスポンス早く修正してきますが、甘さが抜けませんでした。でも最後には良き作品になりました。
帰国され働きながら貯金し仲間たちと、自主製作中国題名「夏来冬往」を創り上げました。監督は、仕上げは日本でした。家族を題材にした日本映画が好きだったので、日本で仕上げれば、少しでも近づけると考えたのではないかと思います。
2023年12月北京で短期間ですが自主上映し、4,800人の集客があったと聞きました。今度は、日本の方々の反応が知りたいと、日本公開をと言われ、坂上さん、佐倉さんの協力を得て、何とか公開できるようになりました。彭偉監督ともども、日本スタッフの牧氏も含め協力して頂いた多くの方々に感謝いたしております。有難うございます。
川上央(日本大学芸術学部学部長・芸術学研究科長)コメント
日本大学芸術学部で映画を学んだ彭偉君が6年目にして完成させた監督初作品と聞きました。
いつの時代も家族の形態は様々ですが、親子の繋がり、そして、その繋がりの先に広がる新たな繋がりは人間社会の絆そのものであると、この作品は教えてくれます。中国映画ですが、日本、そして世界の人々に共感を与える作品です。
留学生として日芸で映画を研究し、祖国で製作した作品を日本で公開できることは非常に嬉しい思いです。
映画ナタリー @eiga_natalie
中国映画「夏が来て、冬が往く」日本での上映を盛り上げるためにクラファン実施中
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