鎌倉と韓国・釜山を舞台とする本作は、変わりゆく時代における家族の在り方を描いたホームドラマ。渋谷葉子(しぶやようこ)、都子(みやこ)、潮(うしお)の3姉弟は、交通事故で両親と祖母を一度に亡くした経験を持つ。その二十三回忌の法事の帰り道、都子が突然「韓国に行く!」と告げたことを機に、姉弟それぞれに人生の分岐点が訪れる様子がつづられていく。
松が鎌倉の実家に暮らすフリーの編集者である長女・葉子役、多部が職を変えてふらふらしている妹の都子役、松坂が江ノ島電鉄で保線員として働く弟・潮役で出演。そして星野が葉子に執着し執拗につきまとう人気作家・百目鬼見(もめきけん)を演じる。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で知られるチュ・ジョンヒョクは、本作で日本のドラマに初出演。役どころは明らかになっていない。
松は「心から信頼を寄せる土井監督の下、多部さん、松坂君という最高の妹、弟と一緒に、ああでもないこうでもない、と過ごしていたら、あたたかいドラマができました。本読みのとき、脚本の野木さんに『当て書きですから』と言われたプレッシャーに魔法がかかったような感覚です」とコメント。野木は「シナハン(シナリオハンティング)では釜山を訪れ、稀にみる楽しい執筆作業となりました。放送は、年の瀬のうっすらとした寂しさから新たな年へと向かうお正月の二日。家族とでも、誰とでも、一人でも、のほほ~んとテレビの前に座ってください」とつづった。そのほかキャストや土井、プロデューサー・小牧桜のコメントを以下に掲載している。
松たか子 コメント
心から信頼を寄せる土井監督の下、多部さん、松坂君という最高の妹、弟と一緒に、ああでもないこうでもない、と過ごしていたら、あたたかいドラマができました。本読みのとき、脚本の野木さんに「当て書きですから」と言われたプレッシャーに魔法がかかったような感覚です。
場面の中で、この上なく楽しいやりとりができた星野源さん、このドラマに存在する意味がとてもある役で、初めての日本語にも前向きに明るく向き合っていらしたチュ・ジョンヒョクさんなど、魅力的な「普通」の人たちが登場します。
テレビドラマを愛する人たちが作ったこのお話を、ぜひ皆さんに楽しんでいただきたいなと思います。
「スロウトレイン」というタイトル、私は大好きです。
多部未華子 コメント
お話をいただいた際は、こんなに豪華なスタッフやキャストのみなさんと共に過ごせる日々をいただけるなんて、まるでご褒美のよう!と心が踊ったことを覚えています。
ワクワクドキドキソワソワの撮影現場で毎日ひたすら楽しく、「もう終わっちゃうの?!」と最終日には嘆きました。
“三姉弟の真ん中”の役柄は初めてでしたが、ふらふら、ふわっとしていそうで、時に弱く、でも曲げられない意志がきちんとある都子のキャラクターがとても好きでした。
姉弟って絶妙なバランスで成り立っているのかなと思わずにはいられない。
性格さまざまな3人を、お正月の夜にくすくすっとしながら、楽しんで観ていただけたらと思っています。
松坂桃李 コメント
僕は3人兄妹で、姉と妹に挟まれて育ってきたので、この「スロウトレイン」の現場は妙な居心地の良さを感じていました。松さんと多部さんの姉2人と過ごし、弟として撮影した日々は、懐かしさもあり、楽しかったです。
星野さんとは大河以来の共演でしたが、こうした形でお芝居ができて、本当に幸せでした。
チュ・ジョンヒョクさんとは、国境を超えて芝居を交わすことができたのは、大きな財産となりました。
土井監督は何作品もご一緒している縁の深い方です。初めてご一緒した「麒麟の翼」では、経験の浅い僕が阿部寛さんと対峙する芝居場がありました。撮影前日に監督からメールでいただいた「考えるな、感じろ」という言葉。今でも指標としています。
野木さんの脚本は、読みやすく、言葉がスッと入ってきます。日常をリアルに細やかに切り取っている本で、共感しかありません。
家族愛、姉弟愛、恋愛、さまざまな関係性が描かれている、優しく温かい作品です。
2025年の年初め、「スロウトレイン」とともに温かい気持ちでスタートできることを願っています。
星野源 コメント
コメントを書いては消し、を繰り返しています。物語の素晴らしさを語りたいですし、初めて脚本を読んだ時のあの溢れる様な気持ちを伝えたいけれど、言葉にするのはなんだか勿体ないなと思って、うーんとなっています。少しの撮影期間でしたが、この作品に参加することができて嬉しいです。放送を楽しみにしています。
チュ・ジョンヒョク コメント
こんにちは、僕はユンス役のチュ・ジョンヒョクです。「スロウトレイン」を撮影するために2、3か月前から日本語を練習し、僕にとっては新しい挑戦であったのでわくわくしながらも不安で心配でした。なので、現場で初めて撮影する時もたくさん緊張しましたが、監督さん、そしてスタッフの方々、役者の方々からとても親切にしてもらって本当に気軽に楽しく撮影できたと思います。感謝しています。そしてみんなに会いたいです。また、現場では通訳してくださる方がいらっしゃったのでとても楽にコミュニケーションすることができたし、カットがかかる度に共演者の皆さんに僕の日本語が大丈夫か確認してもらった記憶があります。うまく表現できていたらいいなと思います。
今回、初めて日本語でお芝居をしました。日本語の実力はまだまだですが、温かい目で見ていただき
「スロウトレイン」を愛してもらえたらうれしいです!
野木亜紀子 コメント
私の脚本家人生の節々において、土井裕泰監督には大切な助言と学びをもらいました。2022年の終わり頃「定年前にSPドラマを作りたい」と連絡があり、「土井さんの卒制ともなれば喜んで!」と始まったのがこの企画です。シナハンでは釜山を訪れ、稀にみる楽しい執筆作業となりました。放送は、年の瀬のうっすらとした寂しさから新たな年へと向かうお正月の二日。家族とでも、誰とでも、一人でも、のほほ~んとテレビの前に座ってください。
土井裕泰 コメント
いまを生きる人たちの「ホームドラマ」が出来ました。
優しい視線で時代を切り取った野木さんの脚本に、松さんをはじめとした敬愛する俳優の方たちと向き合えたあの冬の時間は、思い出すたびになんだかちょっとニヤけてしまうくらい、幸せな時間でした。
鎌倉に住む渋谷家の三姉弟の人生(スロウトレイン)はどこに向かってゆくのか?
2025年の新春、どうぞお楽しみに。
小牧桜(プロデューサー)コメント
テレビドラマを心から愛している素晴らしいキャストの皆さまとスタッフたちが国境を越えて揃い、魔法のようなホームドラマができあがりました。お正月に楽しい気持ちで見ていただけると思います。ぜひご覧ください!
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
松たか子×野木亜紀子のドラマ「スロウトレイン」放送 共演に多部未華子、松坂桃李、星野源ら https://t.co/YUI8MZFTXZ
星野「物語の素晴らしさを語りたいですし、初めて脚本を読んだ時のあの溢れる様な気持ちを伝えたいけれど、言葉にするのはなんだか勿体ないなと」