ヨルゴス・ランティモス×エマ・ストーン「憐れみの3章」本編の一部解禁

ヨルゴス・ランティモスが監督した映画「憐れみの3章」より、本編映像の一部がYouTubeで公開された。

ランティモスとエマ・ストーンが3度目のタッグを組んだ本作では、“愛”や“支配”などを共通のテーマとした3つの物語が展開される。キャストたちは各エピソードに異なるキャラクターとして出演した。今回公開された映像は、各章のワンシーンを切り取ったもので構成されている。

第1章「自分の人生を取り戻そうと格闘する、選択肢を奪われた男」からは、ジェシー・プレモンス演じるロバートが、ウィレム・デフォー演じるレイモンドの社長室で会話を交わすシーンが公開された。レイモンドはロバートの容姿について「痩せた男ほどみっともないものはない」と痩せすぎていることについてダメ出しする。前より太ったと反論するロバートだったが、レイモンドは「君の１週間の食事計画を見直さなければ」と聞く耳を持たず、支配と服従の関係が垣間見える映像となっている。

第2章「海で失踪し帰還するも別人のようになった妻を恐れる警官」は、ストーン演じる妻リズ、プレモンス演じる夫ダニエルと友人夫婦とのディナーシーンから始まる。海難事故で失踪していたリズは、奇跡的に生還したのち別人のような言動を取るようになっていた。以前はタバコを吸わなかったはずなのに友人のニールにタバコをねだり、「そろそろ寝室へ行かない？」と突拍子もなく誘う彼女を3人は訝しむ。

第3章「卓越した宗教指導者になるべく運命付けられた特別な人物を懸命に探す女」からは、ある1人の女性を探すという使命を負ったエミリーとアンドリューが、手がかりとなる女性レベッカに話しかけられる場面が公開された。ダイナーのカウンター席から見つめてくるレベッカを警戒するようエミリーにささやくアンドリュー。だが近づいてきたレベッカは「姉のルースは獣医師です。お探しなのは姉でしょう」と告げる。エミリーをストーン、アンドリューをプレモンス、双子のルースとレベッカをマーガレット・クアリーが演じた。

デフォーは第1章に登場するロバートとレイモンドについて「ヨルゴスは、結婚で見られるような感情面での関係性を、2人の男のビジネス上の関係に置き換えたのです。そうすることで私たちが別な文脈で受け入れるように育ってきた社会的慣習を発見することができるのです」と分析。クアリーは“支配”というテーマについて「自分の人生を支配すること、他人の人生を支配すること、誰かに支配されていると感じること、支配を見つけようとすることなど、さまざまな側面があります」と語った。

「憐れみの3章」は9月27日より全国ロードショー。

※「憐れみの3章」は+R15指定作品

「憐れみの3章」本編映像