映画「
「サユリ」は夢のマイホームへ引っ越した神木家が、家に棲みつく少女の霊・サユリによって次々と不可解な現象に襲われていくホラー。神木家の長男である中学3年生の則雄を南出、認知症の祖母・春枝を根岸が演じ、則雄の同級生・住田に近藤が扮した。
白石は制作にあたって「原作にある恐怖の要素や、“生命力の価値”を核として映像化したいと思いました」とコメント。「現実の世界にある空間と、生身の役者さんのコラボレーションによって完成したなと。私はそれをちょちょいと形作っただけです」と感慨深げに語った。
ホラー作品初主演の南出は「朝から『観たよ』『面白かった』という声をいっぱいいただいて幸せです」とにっこり。則雄と通ずる部分が多かったそうで、「特別なことをするわけではなく『どうやったら恐怖が伝わるかな?』と思いながら楽しく演じられました」と振り返る。近藤は「幽霊がどんなふうに見えるんだろう?と思って、画像を調べて自分なりの幽霊を想像して演じました」と工夫を明かす。白石はそんな2人のキャスティング理由について「南出くんは押切先生のマンガに出てきそう。オーディションのときにも『セリフ、なんでしたっけ?』と焦ってない感じが則雄だなと」「近藤さんは、役に誠実に向き合う姿勢があるので選びました。擦れたお芝居、流されるお芝居を一切しない方なので、演技を見たときに彼女しかいないなと思いました」と回想した。
根岸は春枝を演じた感想を「流れに乗るしかない!って感じでしたね」と一言で表現。白石に初めて会ったときから「ジャニス・ジョプリンがおばあちゃんになった感じですかね』と演技プランを提案していたそうで「原作から大きく離れてしまいまして申し訳ございません」と謝るが、押切はそんな彼女に「最高でした! 笑わせてもらいました」と賛辞を贈る。そして南出が根岸との共演について「本当に楽しくて、夢のようでした。クランクアップされたあとが寂しくて『もうこの楽しい掛け合いができないんだ』と。それぐらい幸せでした」と打ち明けると、根岸も「私もよ」と目を細めていた。
押切は原作のキャラクター造形について「おばあちゃんに関しては、うちの母親がモデル。たぶん(本人は)知らないかもしれないけど(笑)」と告白。撮影現場を訪問したエピソードを披露し「緊張感がある現場でしたが、南出さんの最後のセリフを聞いて『こんなひわいなセリフを言わされているとは』と思いました」と語った。
実際に幽霊のようなものが目の前に現れたときにどう対応するか? に話が移ると、南出は「もし害がなければ『なんで成仏できないの?』『その体でどうやって生活しているの?』といろいろ質問して、仲良くなれたらいいな」と話す。近藤は「もし戦わなくてはいけないのなら口論で」と言い、押切は「絶対撮影しますね。僕のような人間にとっては財産になりますから」と述べて周囲を笑わせた。
最後に南出は「観終わったらなぜか元気が出てしまうような、今までにないホラー映画となっております。1人でも多くの方に観ていただきたいです」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「サユリ」は全国で公開中。
※「サユリ」はR15+指定作品
映画「サユリ」本予告
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