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「ELECTRIC DRAGON 80000V」は、パワーを持て余す爬虫類専門のペット探偵と謎の電気修理人が“電流”をめぐって激突するアクション映画。「箱男」と同じく浅野忠信と永瀬が共演し、石井が
「ELECTRIC DRAGON 80000V」で顔の半分が仏像である役・雷電仏蔵を演じた永瀬は、メイクによって固形物を食べられず、飲み物はストローを使って飲んでいたそう。石井は撮影を振り返って「緊張していましたね。当時、『箱男』が悲しい結果に終わってしまい、次にできあがる映画が本作や『五条霊戦記//GOJOE』だったので、いい仕事をしたい、とすごく力が入っていた」と語る。石井が本作は本来イントロダクションであり、続編を作るつもりだったとも明かして「永瀬さんは半分だけ仏像だったので、次は全身から始まる。その後だんだん人間に戻ってくる」と構想を口にすると、永瀬は「お任せください」と即座にやる気を見せた。
また浅野との共演について永瀬は「毎回楽しみですよね。僕が台本を読んで想像していたものと、違う方向からのアプローチを必ず彼はする。そうすると仏蔵も箱男もリアクションが変わっていくんですよ」「戦ってばかりですけど普段は仲良しなんですよ?」とコメントする。
多くの作品でタッグを組んできた永瀬と石井。石井が永瀬との作品で記憶に残っているのはドラマ「私立探偵 濱マイク」だと言い「テレビドラマの1話分なんですが、私の監督仕事史上、一番大変だった。大変だったということは面白かったということなんですけどね、ものすごい濃い仕事だった」と回想する。「パンク侍、斬られて候」では人間の言葉を話すサルの役を担当し、全身メイクで臨んだ永瀬。「監督には、最初気を使っていただいたんですよね」「僕のほうから全身(メイクを)やらせてと言いました。『箱男』でも箱をかぶってますけど、とても暑かったですね」と話して、衣装内に冷水が流れるような仕様だったと裏話を明かした。永瀬にさまざまな役をオファーしてきた石井は、彼を「超越した方」と表現。「人間性と超越性を具現化してくれる、着地させてくれるという絶大な信頼があり、甘えているかもしれないです」と笑う。
話題は8月23日に封切られる「箱男」へ。石井は「集大成と言いますか、やっぱりこれを永瀬さんと一緒にやりたかった。やはり『箱男』が作りたかったっていうのは本音中の本音です。ようやくスタート地点に戻れたという気がしています」と語り、永瀬も「いやあ、やっとですね。本当にいろいろ……」としみじみ思いを馳せて「何回も観ていただければと思います。何度も舞台挨拶もやりたいですね」と意欲たっぷりに展望を話した。
安部公房の小説をもとにした「箱男」は全国で公開。ダンボールを頭からすっぽりとかぶり、一方的に世界をのぞき見る“箱男”に心を奪われたカメラマンの“わたし”が、自らも箱男としての一歩を踏み出すものの、試練と危険に襲われるさまが描かれる。永瀬が“わたし”、浅野が箱男の存在を乗っ取ろうとする“ニセ箱男”を演じた。
映画「箱男」予告編
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