本作の主人公は、認知症を患う元警官の佐治英雄。東京郊外の駐在所勤務だった彼は10年前に退職し、今も同じ町内に暮らしていた。ある日、刑事の北嶺亜弓が近所で起きた殺人事件の聞き込みのため訪ねてくるが、被害者は若い女性へのストーカー行為で佐治がかつて逮捕した男だった。しかし北嶺は、佐治が犯人であると思わせる物証に行き当たったことで彼をマークするように。自分が殺人犯だと疑われていることに気づいた佐治は無実を証明しようとするが、自身が認知症であることから「自分が犯人ではないか」と疑い始めるのだった。佐治を小林、北嶺を尾野が演じる。
人は認知症となっても社会と関わりを持ち尊厳を失わずに生きていけること、明るくポジティブな未来があることを視聴者に知ってもらいたいという思いで制作される本作。小林は「このドラマは認知症当事者の目線で描く、とても珍しい作品です。高齢の方だけでなく、若い世代にも興味を持って楽しんでもらえる作品になるよう、頑張りたいと思います」とコメントする。そして「久しぶりの警察官役で身が引き締まる思い」と語る尾野は「認知症という題材に、どう理解し、どう立ち向かえるかまだわかりません。でも、小林薫さんがどんなふうに演じるのかわくわくしながらも、撮影を目前に緊張しながらセリフを覚えています」とつづった。
「憶えのない殺人」は8月下旬から9月下旬にかけて撮影される予定。連続テレビ小説「あさが来た」の
特集ドラマ「憶えのない殺人」
NHK BS・BSプレミアム4K 2025年早春(1月中旬~3月頃)放送予定
制作者からのメッセージ
人は認知症になったからと言って、理性や知力をすべて失ってしまうわけではありません。私たちは「憶えのない殺人」をご覧になられた方が、人は認知症となっても確かに社会と関わりを持ち、尊厳を失わずに生きていける、明るくポジティブな未来があることを知っていただける一助となれるよう、このドラマを制作したいと考えています。
小林薫 コメント
これまで認知症の役を演じたことはありませんが、脚本や資料を読むと改めて自分の身にも起こり得ることだと実感します。専門家の先生に伺って印象的なのは、認知症の方々は周りの世界に対してごく真っ当に反応しているということ。ただ、見る・聞くなどの認知機能に問題があって、インプットされる情報が周囲の人々と違っているので、彼らの反応が奇異なものに見えてしまうようです。
なので今回、私が一生懸命に認知症を演じようとすれば、それは間違いかもしれません。主人公の佐治が「罪を犯したかもしれない」「いや、そんなはずはない」と揺らぐ姿はごく普通の人の葛藤そのものです。私はただ佐治が認知している世界をそのまま感じて、それに対して素直に反応する。そのことだけを必死にやってみたいと考えています。
このドラマは認知症当事者の目線で描く、とても珍しい作品です。高齢の方だけでなく、若い世代にも興味を持って楽しんでもらえる作品になるよう、頑張りたいと思います。
尾野真千子 コメント
久しぶりの警察官役で身が引き締まる思いです。
認知症という題材に、どう理解し、どう立ち向かえるかまだわかりません。でも、小林薫さんがどんなふうに演じるのかわくわくしながらも、撮影を目前に緊張しながらセリフを覚えています。
監督とは、2000年にお世話になって以来、久しぶりにご一緒させていただきます。
あの頃いっぱい怒られたな~笑。
成長した自分を見せられるよう頑張ります!
役立たずの雌豚CAMO @sumanko
https://t.co/AWQosGwofM
韓国映画「殺人者の記憶法」と似た話やな。(原作の韓国小説もあるけど)