ドラマ「
原作・七海仁、作画・月子によるマンガを実写化する本作は、新宿の下町の路地裏にある小さな精神科医院・新宿ひだまりクリニックを経営する弱井幸之助と、初めて精神科で働く看護師・雨宮有里の物語。のんびり屋だが優秀な弱井を中村、一言多いが思いやりにあふれる雨宮を土屋が演じる。
第1話を観た感想を問われた中村は「主となるのは病や、それを抱えた患者さん。なので自分の名前が一番上に来ているのが不思議な気持ちです。原作を多くの人に知ってもらうために間口を広げたいと思っていて、“病”にしっかりフォーカスされていたのがうれしかった」と回答。土屋は「個人的に自分の作品を観るのが苦手で(笑)。緊張して反省ばかり出てきちゃうんです」と前置きし、「でもそういった不安や緊張も、弱井先生が温かく凛としたまなざしで包み込んでくれた。観てくださった方の心も温かくなるのではないかと思います」と胸を張った。
中江は「お二人が非常に温かい雰囲気を作ってくれたので、そんなに重い話にはならず、幅広い人に観ていただける作品になった」と話し「苦しんでいる人たちや、その周囲にいる人にぜひご覧になってほしい」とアピールした。
土屋の印象について話が及ぶと、中村は「ものづくりをするうえで細かいことに気付き、1つひとつを気にかけて臨まれる方」と述べる。一方で土屋は中村の印象を「溶け込んでいくように役に入っていく方」と話しつつ「作品の空気を壊さないようにその場に座って、シーチキンのおにぎりを食べている。そして突然歌い出す、それに監督が乗るという……」と打ち明け、「十分ぶっ壊してたね(笑)」と中村を照れさせていた。
“精神医療”についてどう感じたか?というトークテーマで、中村は「普段は台本以外で活字を読まない人間なんですが、リアリティを言葉に乗せられるように分厚い本を10冊ぐらい読みました」と明かし、「精神科医として、初診から病名をつけて治療していく。命に関わる医療ですから判断は難しいですし、人によってケースも違う。責任重大でとても難しいですね」と吐露。そして土屋も「難しい問題だなと」とうなずき、「『自立と孤立は違う』と母に言われたことがあります。助けを求めたり、寄り添ったりすることは家族でも難しい場合がある」と言及する。加えて「歯が痛いときは歯医者さんが痛い部分を抜いてくれますが、精神医療も同じだなと。心に必要ないものを抜いてくれる。そういった時間と場所がもっと増えてもいいのではないか」と真摯に伝えた。
演じるうえで大切にしたことを聞かれた中村は「患者との距離感ですね」と答え「弱井先生のように一緒に外に出てくれるような先生がいたらいいなと思いつつ、(劇中では)『患者の問題に踏み込みすぎなんだよ』と言われる場面もあったり。『弱井としてはどうだろう?』と常に考えながら演じていました」と回想。土屋は「弱井先生が弱井先生らしくいてくれるように、立ち位置に集中しながら演じました。観てくださっている方の疑問は先生には届かないですけど、雨宮が『なんで?』と言うと先生は答えてくれる。なので(視聴者との)架け橋になるつもりで臨みました」と思い返す。そんな彼女を中江は「撮影現場ではどれほど踏み込んだらいいかを汲み取ってくださった。ちょっとした部分で寄り添う演技をしてくださっていましたね」とたたえた。
「Shrink―精神科医ヨワイ―」は8月31日にスタートし、毎週土曜にNHK総合で22時、BSプレミアム4Kで9時25分から放送される。
土曜ドラマ「Shrink―精神科医ヨワイ―」
2024年8月31日(土)スタート
NHK総合 毎週土曜 22:00~22:49
NHK BSプレミアム4K 毎週土曜 9:25~10:14
※全3話
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