映画「
本作はフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへ成長させた希代の経営者エンツォ・フェラーリの物語。1957年、同社が経営の危機に瀕し家庭も破綻した彼が、再起を誓って過酷なレースに挑む波乱と激動の1年が描かれる。
舞台となる1950年代イタリアの世界を完全再現するため、セットや衣装だけでなく当時を生きる人々の心理面まで追求したというマン。「監督のメモには人物の内面ばかり書かれてあった」と話すのは、主人公エンツォを演じた
エンツォとひそかに愛し合うパートナーであるリナ・ラルディを演じた
マンは「カラヴァッジョの絵画のように劇的に光を差し込ませたかった。ドラマチックな光が俳優の手や脚、顔の一部を照らし出していく」と本作の照明にも言及。撮影監督を務めたのは「Mank/マンク」で第93回アカデミー賞の撮影賞を受賞したエリック・メッサーシュミットだ。彼はマンが求める繊細な光を捉える一方で、大迫力のレースシーンでは自ら車の助手席に乗り込み、手持ちカメラによる臨場感あふれる映像を生み出した。
メッサーシュミットは「構図についてのこだわりも監督の特徴だ。登場人物の人間模様を際立たせている」と説明。アダム・ドライバーも「速く走る車を撮るだけなら簡単だ。だが監督は壮大なシーンでも人物を犠牲にしない」と語っている。映像の最後にはエンツォの妻ラウラ役の
映画「フェラーリ」は全国で公開中。
映画「フェラーリ」特別映像
マイケル・マンの映画作品
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