マイケル・マンが「フェラーリ」でこだわった劇的な光とは、撮影現場を収めた新映像

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映画「フェラーリ」の監督であるマイケル・マンにスポットを当てた特別映像がYouTubeで解禁。マン自ら登場人物たちの心理や照明へのこだわりを語った。

「フェラーリ」撮影現場のマイケル・マン。

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「フェラーリ」ポスタービジュアル

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本作はフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへ成長させた希代の経営者エンツォ・フェラーリの物語。1957年、同社が経営の危機に瀕し家庭も破綻した彼が、再起を誓って過酷なレースに挑む波乱と激動の1年が描かれる。

「フェラーリ」撮影現場のマイケル・マン。

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舞台となる1950年代イタリアの世界を完全再現するため、セットや衣装だけでなく当時を生きる人々の心理面まで追求したというマン。「監督のメモには人物の内面ばかり書かれてあった」と話すのは、主人公エンツォを演じたアダム・ドライバーだ。フェラーリの私生活も色濃く描いた本作について、マンは「1957年のモデナの資産家はどんな結婚生活を送っていたのか。権力構造は? エンツォは権力と闘い、我が道を行く。ただ自由にやるのとは違う」と語っていく。

「フェラーリ」場面写真

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エンツォとひそかに愛し合うパートナーであるリナ・ラルディを演じたシャイリーン・ウッドリーは「監督は演技と同様に光の動きにもこだわる。照明やカメラワークも含めて、さまざまな要素に注意を払う」と証言。映像には、撮影現場のモニタを確認するマンが「歩かせよう。静的すぎる」と話す様子も確認できる。

「フェラーリ」メイキング写真

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マンは「カラヴァッジョの絵画のように劇的に光を差し込ませたかった。ドラマチックな光が俳優の手や脚、顔の一部を照らし出していく」と本作の照明にも言及。撮影監督を務めたのは「Mank/マンク」で第93回アカデミー賞の撮影賞を受賞したエリック・メッサーシュミットだ。彼はマンが求める繊細な光を捉える一方で、大迫力のレースシーンでは自ら車の助手席に乗り込み、手持ちカメラによる臨場感あふれる映像を生み出した。

メッサーシュミットは「構図についてのこだわりも監督の特徴だ。登場人物の人間模様を際立たせている」と説明。アダム・ドライバーも「速く走る車を撮るだけなら簡単だ。だが監督は壮大なシーンでも人物を犠牲にしない」と語っている。映像の最後にはエンツォの妻ラウラ役のペネロペ・クルスのインタビューも収められた。

映画「フェラーリ」は全国で公開中。

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ジロー @0MSbmKyN2T75SGC

ふーむ。https://t.co/l5cJj3ufMj

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