映画「
本作の主人公は、幼い頃に家族を捨てた父が警察に捕まったという報せを受けた卓(たかし)。久しぶりに再会した父・陽二は認知症で別人のように変わっており、再婚相手の義母も行方がわからなくなっていた。やがて卓は、陽二と義母の生活を調べ始める。森山が卓、藤が陽二を演じ、卓の妻・夕希に真木、義母の直美に原が扮した。
近浦は新型コロナウイルスの流行と自身の父親が認知症になったことが本作制作のきっかけであることを明かしつつ「社会が変容し、父親も大きく変わった。そんな中で社会と自分に共鳴するような作品を作りたいと思ったんです」と述べる。
森山は「台本は魅力的ながらも、こんな奇妙なシチュエーションの中で、どう物語の中にいるべきなのか? とにかく映画と卓を知りたくて、監督とたくさんお話をさせていただきました。近浦さんのお父さんの変容が物語に影響を及ぼしていることを知って、近浦さんを知ることから映画への旅が始まっていったんです」と振り返る。近浦とは本作で3度目のタッグとなった藤は「認知症を患っている役。毎日、自分の老いと相対していますので、役柄にシンパシーを感じました。いつもなら役のバックグラウンドはどうなっているのか?など考えますが、スポッとつかまえられたので演じやすかったですね」と思い返し、「陽二はどこに行っちゃうかわからない状態。それを見つめる森山さんの視線が好きでした。これはいけるんじゃないかという気がしました」と回想した。そんな2人のキャスティングについて近浦は「映画好きなら『そうだね』って思ってくれるかもしれないですが、森山未來と藤竜也を対峙させてみたい、同じフレームにいるところを見てみたかったんです」と伝える。
台本を読み「絶対に参加したい」と思ったという真木。「物語のキーマンというわけではないんですが、夕希なりの愛し方で卓のそばにいる。このようなメンバーの中に参加できてうれしいです」と笑みをこぼし、「未來くんとのお芝居は居心地がよくて。ダンスもやっているので、内側から出る色気が半端ない! 目が離せなくなっちゃいました」と笑う。これを横で聞いていた森山は「よう子ちゃんとは、『モテキ』以来なのかな? 居心地のいい関係でありながら、陽二との関係によってできた卓のアイデンティティみたいなものが卓と夕希の関係性にもクセを生み出している。映画全体を通して、2人の関係性も少しずつ変容していく時間が過ごせました」と言及した。
原は藤との共演が出演の決め手だったそうで「藤さんとは『ションベン・ライダー』でご一緒したことがあったんです。また共演できる!ましてや妻の役なんてやらないわけない!と思いました」と声を弾ませ、「監督のお父様が住んでいらしたお家で撮影させていただいたんです。すでに空気感ができあがっていて、恵まれた現場でした」と続ける。
最後に藤は「ミステリアスな映画。ミステリアスな心の揺さぶられ方をすると思います」とアピール。森山は「物語の行き着く先には人間の根源に訴えかけるような、慟哭、叫びのようなものがあります。ぜひぜひ海外の人にも薦めてください」と呼びかけイベントの幕を引いた。
「大いなる不在」は7月12日より東京・テアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国で順次公開される。
映画「大いなる不在」予告編
関連記事
森山未來の映画作品
リンク
最新エンタメニュース @_let_it_be
【プレミアム試写会】森山未來と藤竜也を対峙させてみたい、『大いなる不在』近浦啓がキャスティング語る https://t.co/TWkt8oPf3k
#大いなる不在 #森山未來 #藤竜也 #真木よう子 #原日出子