映画「
ペヤンヌマキの同名舞台を脚色し、ホームドラマチャンネル開局25周年記念オリジナルドラマとして製作した作品を映画版に再編集した本作。劇中では、親孝行のつもりで母親を温泉旅行に連れてきた三姉妹の姿が描かれる。美人姉妹と言われる妹たちにコンプレックスを持つ長女・弥生を江口、優等生の長女と比べられてきたことを心の底で恨む次女・愛美を内田、姉たちを冷めた目で観察する三女・清美を古川が演じ、青山が清美の彼氏・タカヒロに扮した。
三姉妹の激しい喧嘩シーンに話が及ぶと江口は「あの一室にこもって、何日もやっていたんで大変でした」と笑う。内田は「乱闘シーンは、とにかくけがだけはしないようにって。監督と演出部が事前に演じて見せてくれたので安全に乱闘してます(笑)」と明かし、古川は「もっと土臭く映っているかと思ったんですが、意外と青春に見えたのが驚きでした」と続けた。
脚本を読んだ際、自身の母親、祖母、叔母を思い出したという古川。「3人集まると、どうしても喧嘩になるし、『お母さんには似てない!』『お姉ちゃんには似てない!』ってなるんですが、でも3人の中にはちゃんと3人がいるなと思っているんです」と言い、「最近、私も母に似ているんじゃないかって思って。失敗したりすると、お母さんがこうだからそうなっちゃった!って思ったり。だから、自分の中にも弥生、愛美、清美がいるなと思います」と口にする。
江口は「妹に対してあれやこれやと言うところはちょっと弥生と似ていますね」と述べつつも、「反省はしてないです」ときっぱり。内田は「この作品で好きなのは、修復不可能なぐらいぶつかっても、みんなが自分の意思で再生しようと戻ってくるところ。すごく近い存在だけど、他者だということに気付いて、再生しようとする。そこがすごく好きです」と笑みをこぼした。そんな3人のやり取りを聞いていた青山は「監督から『演技しなくていいから』って言われたんですが、確かに三姉妹の喧嘩を見ていると、演技をしなくてもとんでもない姉妹に巻き込まれたという実感がありました」と思い返す。
最後に橋口は「僕が好きなシーンは、最後に弥生がアイロンをかけながら鼻歌を歌っているシーンなんです。たぶん、あれはお母さんが歌っていた昭和歌謡。弥生は知っているけど、愛美は聞いたことがあるような程度で、清美はまったく知らない。弥生はお母さんの悪口を言っているけど、彼女の中にはお母さんがいるんですよね。そして弥生は文句ばっかり言うけど、自堕落な愛美のブラウスにもアイロンをかける。その姿を見て、自分も両親に守られてたんだなって思いました。ご覧になった方もそんなことを思うんじゃないかなと思います」と述懐。そして「いつもの私の映画とは趣が変わって、楽しく笑えて、切なくて痛いところもある物語です。キャスト4人のスケジュールが奇跡的に合って幸運でした。口コミよろしくお願いします」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「お母さんが一緒」は7月12日より新宿ピカデリーほか全国でロードショー。
映画「お母さんが一緒」予告編
関連記事
江口のりこの映画作品
リンク
eSu @SDResq
江口のりこ、内田慈、古川琴音「お母さんが一緒」で安全に乱闘「意外と青春に見えた」 https://t.co/cead3WQm2p