「ルックバック」昨夜完成!本日初披露、監督が声優初挑戦の河合優実&吉田美月喜を絶賛

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劇場アニメ「ルックバック」の完成披露舞台挨拶が本日6月1日に東京のユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、声優初挑戦でダブル主演を務めた河合優実吉田美月喜、監督・脚本・キャラクターデザインを担った押山清高が登壇した。

劇場アニメ「ルックバック」完成披露舞台挨拶の様子。左から吉田美月喜、河合優実、押山清高。

劇場アニメ「ルックバック」完成披露舞台挨拶の様子。左から吉田美月喜、河合優実、押山清高。

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劇場アニメ「ルックバック」メインビジュアル

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原作は「ファイアパンチ」「チェンソーマン」で知られる藤本タツキの同名マンガ。河合は学校新聞で連載するマンガがクラスメイトから絶賛されている小学4年生の藤野、吉田は藤野がその絵の才能に驚愕する不登校の同級生・京本に声を当てた。マンガへのひたむきな思いでつながった2人の少女の成長、そしてすべてを打ち砕く出来事の行く末が描かれる。

河合優実

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河合は初披露を迎えた今の気持ちを「アニメを作るスタッフの皆様にリスペクトを持ちながら、力を添えさせてもらいました。私も本編に感動したので、それをお見せできるのがうれしい。藤野をやらせてもらえてよかった」と吐露。吉田は「初めて観たあとに優実ちゃんから『すごくよかったよね』と連絡が来て。私もすごくうれしかった。皆さんにどう感じていただけるか楽しみにしています」と話す。

押山清高

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押山曰く、制作は昨日の昼まで続き、完成したのは昨夜。今の心境を「2カ月半ぐらいずっと会社に泊まっていて。ようやく昨日、家の布団で寝ました。あまりに過酷な日々。ずっとハードなトライアスロンをやっていた気持ちです。まだ終わりたて過ぎて、終わった気がしていない(笑)。今日ご覧いただくことでやっと終わった気持ちになれるかなと思ってます」と口にする。一番大変だったことには「圧倒的な物量の作画」を挙げ、「原作は描き込みの多いリアルタッチな絵柄。アニメもできる限り近付けるというのが僕の中ではテーマになっていて。普段のアニメのデザインではやらないような、ニュアンス、タッチで絵が変わってしまうようなところに踏み込んでいます。多くのアニメーションとは違う、異質なものに仕上がっていると思います。大人数で作ると、それはできない。大半を自分で描くことにチャレンジしてしまって、圧倒的な物量になってしまった」と明かした。

吉田美月喜

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2021年7月、少年ジャンプ+で発表された際に原作を読んでいたという河合は、その感想を「コマの積み重ねで静かに感動させるマンガに触れたことがなかったので、すごく感動しました。藤本タツキ先生が考えていることや、マンガにしたいと感じていたこと。そのエネルギーがマンガに乗っていて、読者にダイレクトに届いている。話題になっている現象自体にも気みたいなものを感じました」と回想。劇場アニメのオーディションを知ってから原作に触れたという吉田は 「静かだからこそ、絵力をより感じました。特に印象に残っているのは、藤野が雨の中、走っているのか、スキップなのか、なんなのかしているところ。この表情を切り取るんだとすごく驚いて。そういう力を感じました」と語った。

河合優実が声を当てる藤野。

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吉田美月喜が声を当てる京本。

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押山は「お二人とも初めてという感じがまったくせず、プロの声優とまったく遜色ないお仕事をされていた。お二人の声を発見できたのが、すごく幸運だった」と声優初挑戦となった2人の芝居を絶賛。河合については「こちらが想像するような藤野の演技の定石から、もう一歩踏み込んだ存在感、ニュアンスを含めるのがすごく上手。オーディションでいろんな方の声を聞いたんですが、明らかに違って輝いていた」と話す。秋田弁の訛りがある京本役の吉田については「早口で秋田弁をしゃべってもらいたくて、かなり練習が必要な状況に追い込んでしまった。でも本番は完璧に仕上がっていてびっくりしました」と述べつつ、「京本は意外と登場シーンが少なくて、セリフも多くない。その短い中でキャラクター性をどう際立たせるかが課題だった。引きこもっていたバックボーンも描かれないまま登場してくる。その見えないところをどう見せていくか。吉田さんの素朴な、飾らない感じの声がめちゃくちゃハマっていました」とたたえた。

「ルックバック」場面カット

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見どころを聞かれた吉田も「監督と方言指導のためにオンラインでお話ししたんですが、私の地声に引きこもりの様子を感じたとおっしゃっていて。それはいいことなのかな?と衝撃的で(笑)。そこは1個の見どころです」と回答。押山は「吉田さんが、というわけではなくて、声だけの印象として、ちょっとネガティブそうと感じて」と弁解しつつ、「しゃべり慣れてないニュアンスをお芝居で表現されていたのか、体当たりという印象をオーディションの声から感じ取って。裸のままぶつかっていく感じが、藤野にぶつかる京本に重なって、もう唯一無二のぴったりな声だと思いました」と付け加えた。

河合優実

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河合は最初から藤野に共感を覚えていたそうで、「完成した作品を観たら、本当に自分の子供時代を見ているかのような気持ちになるぐらい、ああいう子でした。平たく言うと……プライドが高い(笑)」と省みながら、「自分が人よりできることで天狗になりかけて、それをへし折られる。子供のときに身に覚えがあります。見栄っ張り、生意気な感じ。藤野の、そういう人として弱い、欠点かもしれないところを愛おしく感じました」と答えた。

吉田美月喜

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最後に河合は「とにかく心から本当に素晴らしいアニメ映画だと素直に思えて、参加させてもらえてよかったです。押山清高監督という人の映画を、これから世界中の皆さんが発見していくことが、すごく楽しみ」と挨拶し、吉田も「2人の友情や青春のきらめきは、どんな人の心にも何か刺さるものがあるんじゃないかと思います。私自身、大好きです」とコメント。押山は多くのスタッフに感謝を述べながら「この映画が藤本先生への返礼になっているといいな、と。完成してよかった。今日ご覧になっていただける皆さんには、ぜひ周りの人に薦めてもらいたいです」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

「ルックバック」は6月28日より全国ロードショー。フランス現地時間6月9日に開幕するアヌシー国際アニメーション映画祭2024でのインターナショナルプレミアも控えている。

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(c)藤本タツキ/集英社 (c)2024「ルックバック」製作委員会

劇場アニメ「ルックバック」本予告

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しんのすけ | 映画感想TikToker @S_hand_S

ルックバック!!!!!!早く観たすぎ!!!!!!
絶対絶対絶対劇場で!!!!!!! https://t.co/zdWLJTvV15

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