「透明人間」の
原作は架空の若い夫妻が、実在した小説家シャーリイとその夫とともに1964年の米バーモント州のベニントンで1年を過ごすさまを描いた同名小説。映画は長いスランプにいたシャーリイが若い夫婦と共同生活を送るうちに、若妻ローズと奇妙な絆を築いていく心理サスペンスとなっている。
映像には、シャーリイとローズのこれからの関係を予感させる初めての出会いを切り取ったもの。ローズは大学教授スタンリーと作家シャーリイ夫妻のもとに居候するため、スタンリーの助手である夫とともに新しい街にやってきた。彼女は期待と不安が入り交じる中、夫妻のホームパーティへ。やがてシャーリイを中心としたシニカルでウィットに富んだ会話に引き込まれていく。
「シャーリイ・ジャクスンはワイルドで異端のストーリーテラーだ。私にとって彼女の作品に出会ったことは、どんなアーティストになるべきか、そのための地図を得たようなものだった。大胆にして繊細。構造がしっかりしていて、それでいて夢の中にいるよう。シャーリイの作品は虚と実の皮膜の間にあり、その奇妙さと控えめな皮肉で読者を誘惑し、読者は階段を見上げているのか自分の口の中をのぞきこんでいるのかわからない感覚に陥る」
そうシャーリイの作品群の魅力を語るのは、本作を監督したデッカーだ。彼女は原作はもちろん、シャーリイの小説や、文芸評論家でもあった夫スタンリーとの数百通の手紙も参考にしながら映画を制作。現実と虚構の境界があいまいになる、まるでシャーリイの小説世界に迷い込んだかのような幻惑的な物語に仕上げた。
「Shirley シャーリイ」は7月5日より、東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。
映画ナタリー @eiga_natalie
“異端のストーリーテラー”描いた「Shirley」本編映像&監督コメントが到着
https://t.co/XJ8C2avIKE
#Shirley #エリザベス・モス https://t.co/0mqSWQdU5m