韓国ドラマ「サムシクおじさん」のオンライン会見が本日5月8日に開催。キャストの
1960年代の韓国を舞台とする本作。“サムシクおじさん”の愛称で呼ばれる謎の政治フィクサー、パク・ドゥチルと、野心あふれる理想主義の青年キム・サンが、戦後の苦境にあえぐ韓国を誰もが1日3食を食べられる豊かな国に変えるため奮闘するさまが描かれる。サムシクおじさん役でソン・ガンホ、キム・サン役でピョン・ヨハンが出演した。
シン・ヨンシクは「『ごはんを食べましたか?』という質問が挨拶を意味する国は、韓国しかないんじゃないかと思います。朝鮮戦争直後、1食すらなかなか食べられなかった時代を反映しているのではないでしょうか」と述懐。ソン・ガンホは「非常に韓国的なタイトルですよね。サムシクは3食を意味しますが、食べることに困っていた時代を背景にしている作品です。韓国ならではの情緒が込められていて、私たちの姿を通して考えさせるドラマになるのではと」と語りかける。また今作がドラマ初挑戦であることに触れ「トレンド的なドラマとは違った作品だと思うので、だからこそ視聴者にとって挑戦的で新鮮に映るんじゃないかと、好奇心が芽生えたんです」と、出演の理由を話した。
MCから参加の決め手を尋ねられると、ピョン・ヨハンは「監督の文章が好きでファンでした。台本を読んだときに、この時代を本当に生きた方が書いたんじゃないかと思わされました。ソン・ガンホ先輩がドラマに主演するというニュースもありましたし、共演者の方々も魅力的だったので」と答え、チン・ギジュも「台本が非常に緻密で、激しさもあって面白くて。セリフもすごくよかったです」とうなずく。ソ・ヒョヌは「時代劇に憧れがありました。私が今までやってきたユーモラスな役とは違い、本当にエネルギッシュで今まで挑戦したことのないキャラクターだったのも理由です」「それにソン・ガンホさんのドラマデビューという歴史的瞬間をご一緒したかったんです」と続けた。ティファニーは「楽譜のような台本で、リズムやハーモニーがありました。キャラクターのDNAがはっきりしていたので、それぞれの主張に魅了されました」と笑顔を見せる。
1960年を舞台にした理由を聞かれたシン・ヨンシクは「今の韓国を構成している人々の原型を探求したかったんです」と、時代の転換点を主軸にしたかったと返す。またサムシクおじさんとキム・サンの間には“愛憎”があるそうで、ソン・ガンホが「サムシクおじさんは、人々が夢見る世界を実現させてあげられる存在」と説明すると、ピョン・ヨハンは「確かにサムシクおじさんは手を差し伸べてくれる人。ただキム・サンは、サムシクおじさんに対してある定義を持っていて。それは最後まで皆さんがご覧になってから明かしますね」と含みを持たせた。
ドラマ業界では“新人”なソン・ガンホは「先輩たちと演技をして勉強になりました。イ・ギュヒョンさんが撮影中にスマホをすごく見ていたので、急用でもあるのかな?と思っていたら、スマホで台本を読んでいて。これは本当に私と違うなあと。私は紙の台本を読んでいましたが、いちいち取りに行くのがけっこう大変だったんです。でもギュヒョンさんはその場で台本を読んでいたんですね」とエピソードを披露。ソン・ガンホから牛肉をご馳走になったというオ・スンフンは「よくおごっていただいて。後輩(ソン・ガンホ)と演技するのに、どうしてこんなに緊張するんだと思いました(笑)」と冗談を飛ばし、ユ・ジェミョンは「ソン・ガンホさんは現場をこよなく愛する方。同僚・スタッフの皆さんを愛する人で、勉強させていただきました」と共演の喜びをにじませた。またチュ・ジンモが「ソン・ガンホさんと一緒に演技ができて夢が叶いました」と言うと、ソン・ガンホは「舞台デビューしたときにご一緒させていただいて、それが35年くらい前。チュ・ジンモさんはそのときのメンターでした。俳優としての態度、価値観に大きな影響を与えていただいた尊敬する先輩です」と返して仲良くハグを交わす。
ソン・ガンホはチン・ギジュに演技のチェックを頼んでいたと話し「映画的な表現と、ドラマならではの表現の度合いがよくわからなかったんです。やりすぎかどうかの匙加減を知りたくて『大丈夫そう?』と。最初は親切に答えてくれていたのですが、最後のほうはいい加減だったと思います」と言って笑いを誘う。一方チン・ギジュは「きつかったです(笑)」と当時を振り返りつつ「すべてのテイクが完璧すぎたんですね」「モニタリングをしていても、すべて編集済みように見えたんです」と、その演技をたたえた。
シン・ヨンシクは「本作はソン・ガンホさんへの当て書きだった」と明かし「プライベートでも彼のさまざまな顔を見てきましたが、この会話を使いたいなあといった想像をだいぶしていました。そのイメージを投影しながら脚本を書いて、現場でモニターを観るときも想像以上に楽しかったんですよ」とコメント。「『サムシクおじさん』をどのような作品だと定義しますか?」という質問にはソン・ガンホが「1960年代初めは1食1食に切実な思いがありました。このドラマは胃袋から始まって脳まで行って、私たちの熱いハート、心臓で終わる物語です。最終的に心臓に降りてくる作品ですね」とユニークに作品をアピールした。
全16話の「サムシクおじさん」は、ディズニープラスのスターで5月15日に5話を一挙配信。その後は毎週水曜に2話ずつ、最終週は3話更新される。
韓国ドラマ「サムシクおじさん」本予告
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