映画「
同作は、余命1週間と医者から宣告された少女・由茉と、彼女の夢を全力で支えようと奔走する少年・雪夫による青春ラブストーリー。窪塚が雪夫、蒔田が由茉に扮した。また橋本は雪夫の姉・月子、山崎は由茉の父・英生役で出演している。
見どころを聞かれた窪塚は「全部ですと言いたいところですが、雪夫と由茉が公園を歩く序盤のシーンが素敵だと思います。2人の過去はあまり描かれないんですが、この場面を観るとこういう付き合い方をして、いろんなことがあったんだなと感じられるんです」と述懐し、蒔田は「ロリータファッションです。会場にもロリータファッションを着ている方がちらほらいらっしゃいますね」と笑みを浮かべた。
橋本は「由茉ちゃんがあと7日しかない人生と向き合い、ロリータファッションに挑戦する勇気が芽生える。その強さがとても美しいと思っています。雪夫くんもそういったテイストのお洋服を着るんですが、そのときのお二人が超かわいくて、尊くて、お似合いでした」とうれしそうに振り返る。篠原は「とても静かな映画ですが、キャラクターそれぞれの感情のピークとなるようなポイントがあるんです。それぞれ表現の仕方が違うので見つけてみてほしいです」と語った。
撮影エピソードを聞かれると、窪塚は「本番前にテストがあるんですが、何かを食べるシーンのときは食べるふりだけで実際には口にしないことが多いんです。でも篠原監督は『食べて!』と。おいしかったので苦ではなかったんですが、本番はけっこうおなかがいっぱいでした(笑)」と回答。蒔田も「ロリータファッションの衣装はコルセットのようにギュッと縛るので、カレーを食べて苦しくて座れなかったり立てなかったりということがありました」と笑いながら苦労した点を明かす。それを聞いた山崎は「撮影が終わったあともお二人はむしゃむしゃ食べていましたね。若いっていいなと思いました」と優しいまなざしを向けた。
また橋本は「監督から『ゴム段をやってほしい』と言われたんですが、私は小さい頃にやったことがなかったので資料映像を観ました。ロリータファッションの月子さんはスカートとヒールをはいているので、普通に飛ぶとゴムに引っかかってしまうし、きれいな姿勢になりません。なのでその格好でもかわいく飛ぶ練習をしていました」と裏話を披露。篠原は「カレーをおいしそうに食べることをテーマとしていたので、テストでもがんばって食べてもらって、おかげでいいカットが撮れました。カレーもゴム段も、すべてのカットができるだけ自然に見えるよう目指したんです」と意図を話す。
「どういった思いを込めて役を演じた?」という問いには、窪塚が「重いシーンが1つあって、台本と生活する日々でした。普段なら自分の役を追求しようと考えますが、今回は自分の役よりも由茉のことを考える時間があって。人を思いやることは本当に素敵なことだと改めて実感しました。この映画に、自分の全部を注いでいます」と真摯な思いを口にする。また蒔田も「由茉と雪夫が最後の7日間をどう幸せに過ごせるのか、それを映像としてどう残せるのか考えてお芝居していました」と続けた。
作品にちなんだ「自分の人生を変えた奇跡の出会いは?」という質問も。篠原が「僕の長編デビュー作の主演は山ちゃん(山崎)なんです。僕の映画人生はそこから活路が開けた。彼と出会えたことが奇跡だなと思って。照れくさいけどこういう場だから言えます」と話すと、山崎は篠原にお辞儀をし、会場からは拍手が起こった。最後に蒔田は「死に向き合うというより、生きることに向き合う映画になっています」と述べ、窪塚も「台本を読んだときに、ストーリーは少し寂しいのに、題名は『ハピネス』なのはなぜか。その矛盾について考えて。今やっと自分の中で考えがまとまったんですが、僕からはこういうふうに観てくださいとは掲げません。観て思ったことをただ大切にして、それぞれの人生を豊かにしていただけたら」と観客へ語りかけてイベントを締めた。
バンダイナムコフィルムワークス配給の「ハピネス」は5月17日より全国ロードショー。
映画「ハピネス」予告編
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