2025年度前期の連続テレビ小説「
中園ミホが脚本を手がける「あんぱん」は、
連続テレビ小説に初出演となる北村は、過去に「なつぞら」のオーディションを受けたことに触れて「そこで吉沢亮くんとも出会ったんですけど……そのときはご縁がなかったというか。朝という時間に僕の顔はあまり合わないんじゃないかなと思っていました」と苦笑。今回のオファーは、
制作統括の倉崎憲は「世の中の人が抱くやなせさんのイメージは主に晩年かと思います。『アンパンマン』を生み出したのが50代、アニメーション作品として浸透していったのは70代を過ぎてから。そこにたどり着くまで、職を転々としながらマンガ家としてもがき続けた人物です。ほがらかな印象がありますが、若い頃は気弱な部分もあり、学校に行きたくない時期もあったそう。そんな彼をしっかり描くとなったとき、真っ先に思い浮かんだのが北村匠海さんでした」と振り返る。そして「北村さんは唯一無二の存在。彼が演じるやなせたかし(をモデルにした人物)を、中園さんを含めた制作陣が見たいと思い、満場一致でお声がけしました」と大絶賛でオファー理由を説明。また先ほどの北村の話を受け、「(DISH//の)ライブに行かせてもらったとき、曲だけでなく、観客1人ひとりに語りかける言葉からも、北村さん自身が『今という瞬間をどう生きるか?』を体現している人なんだと感じて。そんな哲学的な部分も、やなせさんが発したメッセージとどこかリンクする部分があると思いました」と語った。
北村と過去に5度の共演経験のある今田は、北村のキャスティングに「安心でしかない」と笑顔。「撮影期間も長いですし、夫婦役ということで、どなたがやるのかドキドキしていたんですけど……北村さんだと聞いて、もう何も心配することはないなと思いました! 北村さんはほがらかな部分もありつつ、秘めた強さを感じます。やわらかく温かく歩んできたお二人の人生を、丁寧に描いていきたいです」と信頼感をあらわにする。北村も相手役が今田であることに安堵したと口にし、「今田さんはひまわりのような方。人の心をやわらかくする方なんだろうなという印象で、それがお芝居にも出ている。それって芯が強くないとできないこと」と印象を述べた。
また役柄にちなみ、幼少期の「アンパンマン」との関わりについて記者から質問が。「本当に好きでした」としみじみ語る北村は「保育園になじめない時期があったんですけど、アンパンマンに助けてもらっていた気がします」と回想する。好きなキャラに関しては「やっぱりアンパンマンが好きでしたね」とシンプルに答えたかと思いきや、「ジャムおじさんも好きです。あんなおじさんがいたらいいなあって。しょくぱんまんへの憧れもありました。人生で初めて『かっこいい』と思ったのはしょくぱんまんの可能性があります。カレーパンマンは、なんだか友達みたいな感覚です」と徐々に早口トークになっていき、司会者から「永遠に続きますね!」とツッコまれると照れ笑いを浮かべた。
撮影はやなせたかしの故郷、高知県で行われる。北村は「うちのバンドが駆け出しの頃、47都道府県を行脚してフリーライブを行ったんですけど、当時はお客さんが4人くらいなこともあって。でも高知では、たくさんの方が足を止めてくださって温かかったのを覚えています」と当時に思いを馳せ、「まだ第2の故郷とは言えないですが、これからより身近な存在になっていくのが楽しみ。おいしいものを食べられたらいいねと、今田さんとも話しました!」と期待を込めた。
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
北村匠海、朝ドラ出演のきっかけはDISH//のライブMC https://t.co/fUd5gf9ONE… https://t.co/ZINALDIMHW